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急性期栄養療法〜世界のガイドライン比べてみた!! ポイントをおさえよっ!!〜

投稿者プロフィール
栄養大好きな救急医🚑

鹿児島大学病院

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80

投稿した先生からのメッセージ

栄養はどの診療科でも大事なことであるのに、医学部の科目にはなし・・・。(少なくとも私の卒業大学では…)

医師になって1から勉強するのも・・・という方のお役に立てればと思います。

今回は急性期栄養療法をお送りします!!

概要

急性期栄養療法に関する講演会で使用したスライドです。

今回は、急性期の栄養について世界のガイドラインを比較しPOINTをおさえましょう!!

本スライドの対象者

医学生/研修医/専攻医/専門医

投稿された先生へ質問や勉強になったポイントをコメントしてみましょう!

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テキスト全文

急性期栄養療法の重要性と課題

#1.

先を⾒据えた栄養療法 〜今こそチーム医療の底⼒を〜 ⿅児島⼤学病院 救命救急センター 集中治療部 岩永 千尋

#2.

急性期/重症患者にとって栄養って⼤事︖

#3.

急性期を脱しているが…なかなかICUを退室できない… 残すは 栄養とリハビリ でしょ… いや 急 で 性し 期ょ ‼ いや

急性期における栄養管理の基本

#4.

急性期に栄養をつけて, 筋⼒アップするぞ!! とは思っていません 患者⾃⾝の栄養状態のBaseをいかに 落とさないかが勝負 急性期は, まずは 攻め << 守り 最初が肝⼼!! 継続が肝⼼!!

#5.

急性期/重症患者にとって栄養って⼤事︖ 感染合併症↓ 筋⾁量 ⾝体機能維持

#6.

死亡率・⼊院期間短縮

世界の栄養療法ガイドラインの比較

#7.

栄養は未知なところが多い だからこそ, 可能性がある領域 結果がすぐ⽬に⾒えなくても 患者の将来につながる可能性あり 多職種で栄養のこと考え, 取り組みましょう!!

#8.

先を⾒据えた栄養療法 〜今こそチーム医療の底⼒を〜 ① 代表的なガイドラインから 急性期栄養のトレンドをおさえよう ② ⿅児島⼤学病院 集中治療部の チームで取り組む栄養管理

#9.

<世界のさまざまな栄養療法ガイドライン> ESPEN ASPEN (The European society for Clinical Nuttrition and metabolism) (American society for parenteral and enteral nutrition) 日本版重症患者の栄養療法ガイドライン JAPAN

#10.

日本版重症患者栄養療法ガイドライン (2016) 熱量 重症化以前に栄養障害がない症例では, 初期の1週間は消費エネルギーに⾒合う エネルギ投与量を⽬指さないことを弱く推奨 重症化以前に栄養障害がある症例では, ⾄適投与量は不明である. 蛋⽩ 1.2-2.0g/kg/day モヤっと

急性期栄養療法の実践とエビデンス

#11.

ESPEN&ASPENの⽐較 初期投与経路 投与量 投与開始時期 栄養の進め⽅ 蛋⽩ ESPEN ASPEN 経腸 経腸 or ⾮経⼝ (Grade A) (強い推奨) 熱量控えめ(Grade B) ICU⼊室7-10⽇間に 48時間以内(Grade B) 12-25kcal/kg/dayまでup 3-7⽇間かけて徐々にup (弱い推奨) (Grade A) 1.3g/kg/dayを段階的に (Grade 0) 1.2-2.0g/kg/day Intensive Care Med(2024);50(7):1035-1048 (弱い推奨)

#12.

<急性期の栄養療法ここだけは押さえておこう!!> ICU⼊室48時間以内に栄養開始 急性期は, カロリー控えめに 蛋⽩は, 明確なエビデンスは現在なし JAPAN︓1.2g/kg/day ESPEN︓1.3g/kg/day ASPEN︓1.2-2.0g/kg/day

#13.

<急性期の栄養療法ここだけは押さえておこう!!> ICU⼊室48時間以内に栄養開始 急性期は, カロリー控えめに 蛋⽩は, 明確なエビデンスは現在なし JAPAN︓1.2g/kg/day ESPEN︓1.3g/kg/day ASPEN︓1.2-2.0g/kg/day

#14.

【48時間以内の開始が望ましい理由はこれ】 ⼈⼯呼吸器管理中はPPIを全症例使⽤ 粘膜障害は24時間以内に起こり始める 粘膜障害予防のためにも, 腸管を使⽤ Clin Nutr. 2018;37(1):19–36. 粘膜障害が進⾏すると… 消化管出⾎, 腸管虚⾎ バクテリアストランスロケーション 腸管透過性亢進をおこす

#15.

<急性期の栄養療法ここだけは押さえておこう!!> ICU⼊室48時間以内に栄養開始 急性期は, カロリー控えめに 蛋⽩は, 明確なエビデンスは現在なし JAPAN︓1.2g/kg/day ESPEN︓1.3g/kg/day ASPEN︓1.2-2.0g/kg/day

過剰栄養のリスクとその影響

#16.

<どうして過剰栄養はいけないのか︖> 筋⾁合成 健常者の場合 脂肪 筋⾁ 糖新⽣の抑制 分解 糖質

#17.

<どうして過剰栄養はいけないのか︖> 重症患者の場合 筋⾁分解>>筋⾁合成 脂肪 筋⾁ ⾼⾎糖 ⾼TG⾎症 尿毒症 分解 糖質 エネルギー産⽣ 糖新⽣↑ オートファジーの抑制 ケトジェネシスの抑制 Intensive Care Med(2024)50:1035-1048

#18.

<オートファージーとは> ひとことで⾔えば… 損傷した細胞の修復に重要な機序

#19.

<ケトジェネシスとは> ケトン体⽣成のこと. ケトン体は, オートファジー&筋再⽣促進, 抗炎症作⽤

#20.

<どうして過剰栄養はいけないのか︖> ⾼⾎糖 ⾼TG⾎症 尿毒症 オートファジーの抑制 ケトジェネシスの抑制 細胞修復や筋⾁の再⽣が ⾏われない Intensive Care Med(2024)50:1035-1048

重症患者における蛋白質投与の考察

#21.

<急性期に栄養療法ここだけは押さえておこう!!> ICU⼊室48時間以内に栄養開始 急性期は, カロリー控えめに 蛋⽩は, 明確なエビデンスは現在なし JAPAN︓1.2g/kg/day ESPEN︓1.3g/kg/day ASPEN︓1.2-2.0g/kg/day

#22.

<Bad> ⾼蛋⽩投与群(≧2.2g/kg/day)では ⽣存退院までの期間や60⽇後死亡率は 通常蛋⽩投与群(≦1.2g/kg/day)より⾼い. 急性腎障害や臓器不全スコアのベースラインが⾼い患者では ⾼蛋⽩投与は有害である. Daren K Heyland. Lancet. 2023;401(10376):568-576

#23.

重症患者は, 摂取した蛋⽩を筋⾁合成に 使⽤する能⼒は60%低下 多臓器不全患者 >> 単臓器患者よりも 1週間以内に筋萎縮が急速に進⾏ Am J Respir Crit Care Med 206:740-749,2022

#24.

<Good> 重症患者で4〜10⽇⽬に 1g/kg/day以上の蛋⽩質投与を⾏うことで 優位に筋萎縮を抑制 Crit Care 25:260,2021

鹿児島大学病院の栄養管理プロトコル

#25.

② ⿅児島⼤学病院 集中治療部の チームで取り組む栄養管理 医師/看護師/管理栄養⼠による 毎⽇(休⽇・祝⽇は除く)の栄養回診

#26.

医師/看護師/管理栄養⼠による 毎⽇(休⽇・祝⽇は除く)の栄養回診 医師 看護師 患者の病態 管理 栄養⼠ 患者の状態 現在の投与量 排便状況 ⽬標投与量

#27.

<当院ICUでの栄養プロトコール> 1.5kcal/ml, 蛋⽩ 約6g/100kcal 1.5kcal/ml, 蛋⽩ 5g/100kcal 消化態栄養 半消化態栄養 45ml/hr 40ml/hr オーダーメイドで 調整⾏う 30ml/hr 20ml/hr 10ml/hr Day1 Day2 Day3 Day4 Day5

#28.

当院ICUの栄養⽬標 熱量︓⼊室5⽇⽬に25kcal/kg/day 蛋⽩︓1.2g/kg/day 栄養療法 is オーダーメイド!! ①いつまでに ②どれくらい ⽬標設定し, 計画⽴て 評価しつつ⾏う!!

#29.

Take Home Message!! 急性期栄養療法は初めからが肝⼼!! 継続が⼤事!! 多職種で情報共有し, オーダーメイドな栄養療法を!! 熱量は控えめに. 蛋⽩は適度に.

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