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キャリア版のソニーXperia 1 III が「ボッタクリ」である理由を解説。

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ソニーの旗艦モデルXperia 1 Ⅲがいよいよ7月9日に発売される。

本体価格はドコモ:154,440円、 au:178,000円、ソフトバンク:188,640円でXperia史上最高額。しかし日本モデルは残念な仕様に満ちている。

これだけのお金を払ってもSIMフリー端末として十分な周波数を網羅しておらず他国モデルと比べて特典が乏しい事からボッタクリ価格と言わざるを得ない。



188,000円の価値はあるのか

先日、以下のツイートを投稿したところもの凄い反響があった。

ソフトバンク版は3キャリアで最高額であるにも関わらず、ドコモとauのネットワークを網羅していない。つまり長く使っていく上で回線を他社に乗り換えても圏外エリアが多発する事になるのだ。

低価格でコストを削った端末ならまだしも188,000円も支払った結果がコレである。しかもソフトバンクだけの問題ではない。

ドコモも主に自社ネットワークしか対応しておらず、SIMロック解除してもau、ソフトバンクのプラチナバンドに対応しない。auは7月3日現在まだ公開していないが従来通りなら同じくドコモとソフトバンクには対応しないだろう。

ここまで読むと「いつもそうじゃないか」と思われるだろう。だがここでアメリカ版をご覧頂きたい。

 

円安なのに数万円も安い

アメリカでは7月2日よりソニーオンラインストアでXperia1Ⅲの予約が開始された。価格は1299.99ドル。日本円でおよそ145,000円。

なんと1ドル111円の円安にも関わらずドコモよりも安く、ソフトバンクとは約4万円の隔たりがある。しかもnano SIM×2(DSDV)構成でグローバル周波数にもバッチリ対応する。

さらに予約特典としてソニー純正イヤホンWF-1000XM3、Call of Duty内で利用可能な230ドル相当のコイン(約25,600円)が付属するのだ。これだけの価格差と特典の違いを知ったソニーファンは日本キャリアで気持ちよく購入できるだろうか。




SIMロック原則禁止は意味がない

日本はガラケー時代からキャリアとメーカーの結びつきが強く、各キャリアはXperiaやGalaxyなどの製品を特注品として発注するようだ。

だから「キャリアは他社の周波数にまで対応させる義理がない」と言う意見も散見されるが、それではSIMロック原則禁止が意味をなさなくなる。

(3社がそれぞれの独自仕様を設けている)

キャリアとメーカーの関係性や端末の調達方法を変化させない限り、こうした時代遅れな状態は日本だけいつまでも続くことになるがそれでいいのだろうか。

中古市場活性化や「通信と端末の完全分離」の視点から、いよいよこの「バンド潰し」問題を徹底的に議論する時が来たのではないだろうか。冒頭のツイートに寄せられた関心は時代遅れな現状への不満の現れではないだろうか。

追記:といいながら購入した(白目)レビューはこちら。

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