誰が音楽を聴いているのか? 若者でさえ最近の曲を知らない現状
「最近の曲を知らない」は、中高年が使う言葉だったはずが…

昔から年齢を重ねた人は、「最近の曲はよくわからない」とぼやくものだ。
そこでしらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,363名に「音楽について」の調査を実施。
「最近の曲はよく知らないほうだ」と答えた人は、全体で71.5%もいることが判明したのだ。これはもはや、中高年層だけの問題ではなさそう。
■若者も最近の曲を聴かない
年代が上がるほど、割合が増している。
年齢を重ねると共に趣味が固まる傾向があるので、この結果は予想通りだろう。しかし20代でも、半数以上と高い割合なのは意外だ。
「CD売上ランキングを見ても、知っている曲がない。欅坂や三代目JSBくらい有名だったら、なんとかサビくらいは頭に浮かぶ感じかな」(20代・女性)
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■元ロキノン系の男性も…
音楽をたくさん聴いてきた世代でも、新しい音楽を追求するのは止めてしまう人が多い。若い頃はロキノン系だったという男性は、次のように語る。
「かなり音楽を聴いてきたけど、今は新しいものを追わない。『ヤバイTシャツ屋さん』とか『キュウソネコカミ』は、もっと若ければハマっていたかもしれないけど…。
最近は、古いのばかり聴いている。死ぬまで新しいグループを追いながら、邦ロックを聴き続けると思っていたんだけどね」(40代・男性)
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■YouTubeのMVで十分
先般、引退を表明した小室哲哉がヒットチャートをにぎわせていた時代からは、音楽のあり方も大きく変化をしている。
「歌番組を観て、みんなが同じ曲を聴く時代は終わった。日本のアイドルが好きな人もいれば、K-POPが好きな人もいる。大きくヒットしなくても、一部では大注目を浴びるのが今の音楽業界」(40代・男性)
ネットの普及により、まったくお金を使わなくても音楽を楽しめるようになった影響も大きい。
「YouTubeで気になった曲のMVを観るくらいで、多くの人は満足すると思う。CDは特典目当てでの購入が大半で、いろいろ聴きたい人はストリーミングに移行している」(30代・女性)
以前では考えられないスピードで、音楽を取り巻く環境は大きく変化している。どうやって収入を得るのか、音楽関係者の大きな悩みだろう。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
対象:全国20代~60代の男女1,363名 (有効回答数)