AppleがiPod touch(第7世代)を2019年5月29日に発売しました。WWDC 2019の約1週間前の突如のサイレントアップデートで少し驚きました。
この記事では、iPod touch(第7世代)の外観デザイン、スペック、性能について旧型モデルとの比較も交えてレビューしています。
実際に使ってどうなのかメリット、デメリットも書いているので、小型タブレットとしてiPod touchを検討している方は参考にどうぞ!
- iPhoneのサブ機に
- ゲーム専用マシンに
- 子どもに持たせる
- Touch IDを搭載してない
- 電池持ちがあまり良くない
- 最新iOSにアップデートできない
iPod touch(第7世代)はApple Storeでの販売を終了していますが、中古のイオシスで中古を15,800円〜で買うことができます。
この記事の目次
iPod touch(第7世代・2019)特徴
iPod Touch(第7世代)は2019年5月29日に発売が開始した、実に4年ぶりの新型モデルで2021年も現行のモデルとなっています。
デバイス | iPod touch | |
---|---|---|
世代 | 第7世代(2019) | 第6世代(2015) |
ディスプレイ | 4インチ(1,136 x 640ピクセル) | |
CPU | A10 Fusion @1.6GHz | A8 @1.1GHz |
RAM | 2GB | 1GB |
ストレージ | 32/128/256GB | 16/32/64/128GB |
リアカメラ | 800万画素・F/2.4 | |
フロントカメラ | 120万画素・F/2.2 | |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | |
Bluetooth | 4.1 | |
サイズ | 123.4mm x 58.6mm x 6.1mm | |
重量 | 88g | |
カラー | スペースグレイ、ゴールド、シルバー、ピンク、ブルー、(PRODUCT)RED |
外観は全く同じで、CPUプロセッサがA8からA10 Fusionに刷新しメインメモリが1GBから2GBに容量が増えてストレージ容量も最大256GBまで選べます。
- SoCはA10 Fusionを搭載
- メインメモリが2GBに増えた
- バッテリー残量表示が可能に
- 手前に傾けてスリープ解除に対応
iPod touch(第7世代)のA10 FusionはiPhone 7やiPad(第7世代)にも採用しているSoCとなっています。
ただし、クロック周波数が抑えてバッテリー持ちに考慮しているので性能はそこまでは高くはありません。
とはいえ、iPod Touch(第7世代)のプロセッサとしてiPhone 7と同じA10 Fusionなのでそれなり快適に使える端末なのはいいですよね。
ミュージックプレイヤーだけでなく、ブラウジング、SNSといった使い方なら十分な性能なのでモバイル通信が必要ない環境においては使える端末です。
iPod touch(第7世代)レビュー
付属品・パッケージ
iPod touch(第7世代)のパッケージは従来のものと全く同じでiPod touch本体が見えるスケルトンタイプのものとなっています。
新型との見分け方をApple Storeのスタッフの方に聞いたのですが、型番で判別するかないそうで、型番の最初に「MV」と書かれたモデルがiPod touch(第7世代)となります。
- iPod touch(第7世代):MVHU2J/A
- iPod touch(第6世代):MKH22J/A
Apple Storeで購入する場合は間違えることはないと思いますが、家電量販店だと間違える可能性もあるので、新型のiPod touch(第7世代)の型番を一応チェックしておいたほうがいいかもです。(まあ、大丈夫でしょうけど。)
有線タイプのEarPodsとLightningケーブル、説明書が同梱されています。
EarPodsの端子は3.5mmヘッドフォンジャックとなっています。
iPod touch(第7世代)は今まで通り、イヤホンをして充電しながらゲームをするという普通の使い方ができるので、ゲーム専用機として使うのなら良い端末と言えるのかもしれません。
ワイヤレスで音楽を楽しむならAirPodsやAirPods Proが必要となります。
iPod(第7世代)の外観デザイン
iPod touch(第7世代)は4インチディスプレイを搭載した片手サイズのコンパクトボディスタイルを実現しています。iPod touchは本体の厚みがiPhoneよりも薄いのも魅力の一つですよね。
iPod touch(第7世代)の筐体デザインを旧型のiPod touch(第6世代)と比較してみました。
デザインは全く同じで、カメラやLEDフラッシュ、アンテナの位置関係も同じで見分けるポイントとしてはiPodの「P」のフォントデザインが少しだけ変わったことと、FCマークの印字がiPod touch(第7世代)は無くなりました。
ちょっとした違いですが少しだけ違う点があるようです。
その他の部分は同じデザインなので筐体(金型)は全く同じものが採用されているのでしょうね。カメラ、LEDフラッシュ、アンテナ周辺のデザインも変わりありません。
音量ボタンの位置も全く同じです。
本体の左下に3.5mmオーディオジャック、Lightningコネクタを搭載しています。
ダイヤモンドカットは光沢のある加工がされています。
iPad(第6世代)やiPad Air 3などの廉価版モデルは非光沢加工されていますが、iPodにはiPod touchしかないので今までと同じ光沢のあるダイヤモンドカット加工を採用しているようです。
そもそも、筐体の加工方法を変えるほどのアップデートでもないってことなんでしょうね。ほんとに延命処置をするためにA8プロセッサをA10 Fusionに刷新しただけ…って感じ。
iPad touch(第7世代)性能レビュー
CPUプロセッサの違いを比較
新型のiPod touch(第7世代)はiPhone 7と同じA10 Fusionプロセッサに2GBもメインメモリを搭載していますが、クロック周波数が2.3GHzから1.6GHzにクロックダウンしています。
デバイス | iPod touch | |
---|---|---|
世代 | 第7世代(2019) | 第6世代(2015) |
CPU | A10 Fusion @1.6GHz | A8 @1.1GHz |
RAM | 2GB | 1GB |
ストレージ | 32/128/256G | 16/32/64/128GB |
Geekbench 4でCPUの性能を計測してみました。
デバイス | iPod touch | iPhone 7 | iPhone SE | iPod touch |
---|---|---|---|---|
世代 | 第7世代(2019) | (2016) | (2016) | 第6世代(2015) |
CPU | A10 Fusion @1.6GHz | A10 Fusion @2.3GHz | A9 @1.8GHz | A8 @1.1GHz |
RAM | 2GB | 2GB | 2GB | 1GB |
シングルコア | 2609 | 3410 | 2407 | 1371 |
マルチコア | 4524 | 5744 | 4167 | 2337 |
GPU(Metal) | 10688 | 12802 | 10402 | 4252 |
参考までにiPhone SEのA9プロセッサのスコアを比較してみましたが、iPod touch(第7世代)のA10 FusionプロセッサはクロックダウンしているのでA9プロセッサより少しだ高い性能となっているようです。
Antutuでも性能を計測してみました。
デバイス | iPod touch | iPhone SE | iPod touch |
---|---|---|---|
世代 | 第7世代(2019) | (2016) | 第6世代(2015) |
CPU | A10 Fusion @1.6GHz | A9 @1.8GHz | A8 @1.1GHz |
RAM | 2GB | 2GB | 1GB |
CPU | 65055 | 61607 | 38382 |
GPU | 53231 | 43251 | 11173 |
UX | 33094 | 29383 | 18171 |
MEM | 6154 | 5974 | 3419 |
トータル | 157534 | 140115 | 71145 |
AppleはiPod touch(第7世代)は(第6世代)よりも「最大2倍速いパフォーマンス」「最大3倍向上したグラフィックス」としていますが、それにはちょっと及ばない感じです。
「A10 Fusionプロセッサを搭載!」と表現されるとiPhone 7と同じ性能があるかと思ってしまいますが、実際のところはiPhone SE(第1世代)と同じくらいの性能であると認識しておいたほうがよさそうです。
実際の動作速度をiPod touch(第7世代)とiPod touch(第6世代)で比較をしてみました。
iPod touch(第6世代)は全体的にもっさり感がありますが、A10 Fusionと2GBのメインメモリを搭載したiPod touch(第7世代)はサクサク快適に操作することができます。
ゲームも普通に楽しむことができますし、サブ機としては申し分ない性能を備えていると言っていいでしょう。
バッテリー残量の表記が可能に
iPod touch(第7世代)は「設定」の「バッテリー」からiPhoneと同じように「バッテリー残量」をパーセント(%)で上部メニューに表示できるようになりました。
iPod tuch(第6世代)だと正確なバッテリー残量を把握することが難しかったので、これは良い改善点と言っていいでしょう。
手前に傾けてスリープ解除も可能に
さらに、iPod touch(第7世代)も本体を手に持って手前に傾けるだけでスリープ解除ができる機能も搭載しています。
iPod Touch 第7世代は手を傾けてスリープ解除に対応してる。Touch IDがないからパスコード入力しないといけないけど。 pic.twitter.com/Qb9X6iTzFq
— かずや (@Logkazu) 2019年5月31日
同機能はA9プロセッサを搭載したiPhone 6sから使うことができる機能でしたが、iPod touch(第7世代)もA10 Fusionプロセッサを搭載したことで「手前に傾けてスリープ解除」を使えるようになったようです。
「設定」の「画面表示と明るさ」に「手前に傾けてスリープ解除」という項目が追加されていて、初期設定ではONになっているので必要なければOFFにしておくこともできます。
カメラの画質について
iPod touch(第7世代)のリアカメラは旧型モデルと同じ800万画素のイメージセンサーを搭載しています。
ただ、CPUプロセッサがA8からA10 Fusionにグレードアップしている影響なのか、写真の色合いが少しだけ違うようにも見えます。
タイミング的な問題なのかもしれませんが、雷門の写真はiPod touch(第7世代)の方がコントラストの高い写真となっています。
RICOHのビルはiPod touch(第7世代)の方が全体的に明るくなっています。
スタバのサンドイッチもiPod touch(第7世代)の方が少しだけ明るいのかな?
解像感はほぼ同じなので同じ型式のイメージセンサーを搭載してそうですが、全体的に見て旧型のiPod touch(第6世代)よりもiPod touch(第7世代)の方が少しだけ綺麗な写真が撮影できそうな感じです。
…まあ、ほぼ同じですかね(笑)
iPod touch 7 レビュー:まとめ
iPod touch(第7世代)は外観はそのままにCPUプロセッサがA8からA10 Fusionに刷新されたマイナーアップデートモデルとなっています。
少し前までは中高生がiPod touchを使っているのをよく見かけましたが、最近はスマホとタブレットが普及しているので、使っている人は少なくなっている印象があります。
- iPhoneのサブ機に
- ゲーム専用マシンに
- 子どもに持たせる
- Touch IDを搭載してない
- 電池持ちがあまり良くない
iPod Touch 7のメリット
そんな中でiPod touch(第7世代)を選ぶメリットはどこにあるのか。
ゲームならiPhoneですればいいと思うかもですが、LINEなどのメッセージが入ると集中できないので、iPod touchをゲーム専用マシンにするのも悪くないです。
A8のiPod touch(第6世代)は動作がモッサリしていたので、iPod touchを愛用しているユーザーさんにとってはCPUの強化だけでも嬉しいアップデートでしょう。
iPod Touch 7のデメリット
iPod Touch 7は自宅で使う端末として割り切って使うなら問題はないですが、指紋認証のTouch IDを搭載していないのでセキュリティーに問題があります。
パスコードをかければいいですが、毎回の入力はやっぱり面倒くさいですよね。外でも使うならiPhone SE(第3世代)を中古で手に入れた方がいいかもしれません。
次期iPod touchに求めるもの
※ 販売終了となってiPod Touch 7の後継機種は無くなりました。
突然のアップデートに少し驚いてしまいましたが、今回のアップデートでiPod touchはあと2〜3年は延命することになりました。
で、今後のiPod touchはどうなるのか?個人的にはiPod原点回帰ということで音楽専用プレーヤーとしてiPhoneとの差別化をしてもいいんじゃないのかな…と思っています。
ウォークマンみたいにDACなしでハイレゾ再生ができるiPodがあってもいいんじゃないか。というか、そういうモデルが欲しいです。iPod Touch(第8世代)に期待しましょう。
iPod touchはセルラー機能がないので外で使うにはテザリング通信する必要があります。
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