アメリカでレイオフされました。

Metaが11,000人をレイオフした昨年の11月9日、私の働くスタートアップでもレイオフがあり、レイオフの対象となってしまいました。
昨年3月にも勤め先のスタートアップが倒産してしまい、6月から働き始めたばかりだったので、またかという感じでした。

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簡単な経歴

3年半前に渡米したベイエリアで働くソフトウェアエンジニアです。レイオフまではWillowというウェアラブル搾乳機を作っている会社でiOSアプリ開発をしていました。ビザはH-1Bです。

レイオフ当日

当日突如Zoomで参加者は発言できない一方通行の全社会議が設定され、製品開発ロードマップの変更とそれに伴う組織再編のためレイオフを実施するというアナウンスがありました。会議後レイオフ対象かどうか知らせるメールが届き、自分はレイオフ対象であること、退職日は1ヶ月後、退職金や退職後の保険が数ヶ月分セットになった退職パッケージの内容が書かれていました。その後人事の方と面談があり、通常はレイオフされたその日に退職だが、私の場合はH-1Bビザで働いているので退職日を1ヶ月後に設定してくれたことを知りました。H-1Bビザは解雇されると60日以内(グレースピリオド)に次の仕事を決めないとビザが無効になるため、退職日を1ヶ月先延ばしにしてもらったのは非常に助かりました。
レイオフの次の日に再度全社会議があったようで、私は参加しませんでしたが後でレイオフに関する資料が送られてきて、直属のマネージャ含めて所属していたアプリ開発チームほぼ全員が対象となったことを知りました。

仕事探し

レイオフ後は簡単な引き継ぎ作業くらいしかやることがなかったので、最終日までほぼフルタイムで仕事探しをしていました。仕事は前回と同じくLinkedInとTwitterで仕事を探しました。iOSアプリ開発はまだ経験が浅く、仕事にも慣れてきて楽しくなってきておりもう少し続けたいと思ったので、今回はiOSアプリ開発もしくはSwift言語を使う仕事を探しました。
ありがたいことにLinkedInとTwitter経由でたくさんメッセージをいただきました。それ以外で特に役に立ったのが前職の同僚から教えてもらった募集中の企業一覧を集めたスプレッドシートでした。Metaのレイオフ後有志の方が作成されていたようです。
このリストを見て興味のある仕事に片っ端から応募していきました。約40社ほどに応募しました。

選考の流れ

書類審査を通った後の流れはリクルーター面接→技術面接(主にコーディング面接)→オンサイト面接(コーディング面接数回+System design+Behavioral面接)→最終面接→オファーという感じでした。会社によっては技術面接の後にTake home assignmentと呼ばれる簡単なアプリ開発の課題があったりしました。最終面接はない所も結構ありました。

技術面接対策

ソフトウェアエンジニアには必須のコーディング試験対策はGrind 75というサイトでやりました。このサイトでは試験対策に割ける時間やトピックに応じて解くべきLeetCodeの問題をカスタマイズできるので、短期間で苦手な問題を対策するのに効果的でした。また、LeetCodeの解説は分かりづらいものもあり、そういう時はNeetCodeというLeetCode対策サイトの人がYouTubeで解説している動画を見るとより分かりやすかったです。
モバイルのSystem design対策はhttps://github.com/weeeBox/mobile-system-designを見て勉強しました。

ポジションクローズ

今回はMeta等大小様々な会社がレイオフしているので転職市場にライバルが多い+大手は積極的に募集している会社も少ないということもあってか、選考中に応募しているポジションがなくなったということが2回ありました。Take home assignmentの後とオンサイト面接の後にあり、いずれもこちらは何時間もその会社の選考に費やしていたので、面接後何のフィードバックも得られず徒労感だけが残りました。仕方ないですが、できれば面接結果が良かったか悪かったかくらいは知りたいですね。

ホリデーシーズン

アメリカでは11月後半のサンクスギビング(感謝祭)からクリスマス、年明けまでがホリデーシーズンと呼ばれ、多くの人が長期間仕事を休みます。仕事をしている人にとっては嬉しい季節ですが、求職者にとっては全く嬉しくなく、面接がすぐ組めなかったり面接後の連絡に時間がかかったりして選考期間がかなり伸びてしまい歯痒い思いをしました。H-1Bビザのグレースピリオドは60日ですが、祝日等の考慮は一切ないので、11月前半にレイオフされた人は、ホリデーシーズンで会社が休みな期間が2-3週とすると実質40日くらいしか次の仕事を探す猶予がなかったのではないかと思います。私のいた会社のように退職日を先延ばしにして猶予をもらえればまだマシですが、ホリデーシーズン前にH-1Bビザ労働者をレイオフする会社は鬼ですね。

風邪

積極的に面接を受けていた12月の頭に結構重い風邪をひいてしまい、1週間くらい面接できませんでした。体調不良で寝込んでいる間にもビザの期限は容赦なく迫ってくるので、何とか面接できるくらい回復してからすぐ再開しました。ただその後も咳が1ヶ月くらい続き、面接中にも喋りすぎて喉が乾燥してたまに咳き込むような状態で結構辛かったです。幸い面接は全てリモートだったので、咳が出そうになったら一言断ってミュートして咳をしていました。寒い季節は風邪もひきやすく、転職活動中はストレスも多いので体調には気をつけたいですね。

オファー

様々な困難を乗り越え、なんとか4社からオファーをいただけました。4社中3社はリファラル(知り合い経由)なので、やはりアメリカではコネは大事ですね!

次の仕事

Adobeのカメラアプリを開発しているチームでモバイルエンジニアとして働きます。カメラや画像処理周りの開発はあまり経験がないので、色々と楽しめそうです。

退職後の健康保険

今回は退職パッケージとしてCOBRAが数ヶ月分サポートされていたので退職しても安心かと思いきや、退職してからしばらくするとKaiserのサイトが使えなくなってしまい、医師への問い合わせや薬の注文等ができなくなりました。COBRAの会社に電話するとどうもKaiser側でCOBRAの手続きに時間がかかっているらしく、元通り使えるようになるまで3週間ほどかかりました。前回も退職した後に保険には苦労させられたので、本当どうにかしてほしいですね。。

H-1Bビザトランスファー

オファーにサインしてからH-1BのpetitionをUSCISに提出するまで1ヶ月かかりました。期限ギリギリで何とか間に合って良かったです。前回はもっと早かった気がするのですが、レイオフの嵐で申請者が多くなって移民弁護士が忙しいのかもしれません。

まとめ

仕事探しは大変でしたが、給料も上がるので結果的にはレイオフされて良かったのかもしれません。とはいえ昨年は2度も自発的でない転職活動をさせられかなり消耗したので、しばらくは新しい仕事に集中したいです。