樹脂接着剤注入施工技能士
建物の補修・改修工事に活躍する樹脂接着剤。ひび割れや欠損、仕上げ材の浮きなどを補修する際によく利用されます。樹脂接着剤注入施工技能士は、この樹脂接着剤の注入施工の技能を認定する国家資格です。学科試験と実技試験からなり、実技では、外壁を想定した試験架台をエポキシ樹脂で補修する作業などがおこなわれます。
資格詳細
樹脂接着剤注入施工とは、外壁の補修方法の一つです。マンションやビルの外壁のタイルが浮く、またはコンクリートがひび割れる、といった建造物の問題部分に穴を開けて、エポキシ樹脂という特殊な接着剤を注入し、補修します。外壁補修では、最も重要な作業です。エポキシ樹脂は一般の住宅では使われることがありませんが、マンションなどの修繕工事ではよく使われています。このような樹脂接着剤注入施工に必要な技能や知識を持っている技術者を認定する資格が樹脂接着剤注入施工技能士です。分かりやすくいうと、ひび割れ補修の専門家といえます。この資格を持っていなくても、接着剤の注入施工工事に携わることはできますが、国家資格である技能検定の有資格者になると、一定の技能レベルを有する技術者として高く評価されるため、就職先では専門の技術者として優遇されるでしょう。現在のところ、樹脂接着剤注入施工技能士は単一等級のみとなっています。また、受験資格として3年以上の実務経験が必要です。
活躍場所
一般的に外壁の補修工事や塗装関係の会社、リフォーム会社などに就職し、マンションやビル、公共施設などの多くの補修工事現場で活躍します。
収入と将来性
外壁工事の施工会社の求人情報を見ると、一般の平均的な収入かそれ以上を期待できるようです。もちろん、経験・年齢・能力などが考慮されますので、個人により差はかなりあります。外壁関係の会社では、防水施工技能士、樹脂接着剤注入施工技能士、シーリング技能士のいずれかの資格を取得すると、収入面で優遇される場合があることも収入につながると考えられます。職人に指示を出す職長クラスになると、より高額が期待できるようです。コンクリート構造物は、構築後数十年経つとひび割れが増えてくるため、公共工事などでも補修やメンテナンス工事が今後さらに受注されることが考えられます。樹脂接着剤注入施工技能士は決して多くないこともあり、ビルやマンションの老朽化が進むにつれて、有資格者への需要は、より一層拡大していくでしょう。
向いている人
外壁のひび割れの補修作業は見えない箇所をしっかりと処理することが重要な仕事ですので、つねに注意深く作業できる人に向いているでしょう。外壁工事の施工会社やリフォーム会社などに現在従事されている方は、スキルアップのために、樹脂接着剤注入施工技能士を目指してみるとよいのではないでしょうか。資格取得を支援する会社も多いようです。
取得方法
この試験を受けるには、基本的に実務経験が必要です。一般的には、外壁工事の施工会社に入社して半年間位は先輩のアシスタントとして、仕事を覚えていきます。この資格試験の実技では、外壁を想定した試験架台で、穿孔とエポキシ樹脂の注入作業などを行いますので、実務を通して、工具の使い方や実際の作業の進め方を先輩から学び、ひとつひとつ覚えていくことが大切といえるでしょう。学科試験の内容は、真偽法25問、4者択一25問で構成されています。過去の試験問題は、中央職業能力開発協会のHP上で学科試験問題と製作等作業試験問題が掲載されていますので、ぜひチェックしておきましょう。受験者の話では、経験をしっかりと積んでいけば、試験内容は学科・実技ともに決して難しくはないとのことです。
樹脂接着剤注入施工技能士資格の難易度偏差値
普通 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級樹脂接着剤注入施工技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2020年10月5日~2020年10月16日
試験日
2021年2月7日
合格発表
2021年3月12日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
樹脂接着剤注入施工技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
樹脂接着剤注入施工技能士試験概要
受験資格 | 3年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる |
試験内容 | 学科試験 ・施工法 ・材料 ・建設一般 ・製図 ・関係法規 ・安全衛生 実技試験 ・樹脂接着剤注入工事作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |