建具製作技能士
ドアや窓など、建築物の開口部に設置される開閉機能のついた仕切りを建具と言います。建具がなければ、室内に日光を取り入れることもできませんし、建物に出入りすることすらままならず、生活空間にとってとても重要な部分です。建具製作技能士は、それら建具の製作技能を認定する国家資格。試験は学科と実技で構成されています。
資格詳細
建具とは、扉、窓、ふすまなど、開閉機能のある仕切りのことです。建具を製作し、取り付ける人を建具職人と呼んでいます。建具職人は、木材の性質を理解し、建具がゆがまないように、ノミやカンナなどの道具を使って製作します。細かい手作業が求められる、職人技といえる仕事です。建具は木製の他にも、アルミ製や樹脂系など、素材の種類も増えてきましたが、木製建具の製作には熟練の技が必要となります。建具製作技能士は、このような室内建具の製作に必要な技能を持っていることを認定する資格です。この資格は1級と2級があり、受験するには基本的に実務経験が必要ですが、それぞれ受験資格に差異がありますので、事前にしっかりチェックしておきましょう。試験内容は学科と実技に分かれ、木製建具手加工と木製建具機械加工の2つの作業に分類されます。資格がなくても建具製作の仕事に携われますが、資格を取得して、晴れて建具製作技能士を名乗れるようになると、建具職人としての信頼につながり、仕事の幅も広がるでしょう。
活躍場所
建具製造会社、家具メーカー、インテリアメーカーなどに就職し、建具工としての実務経験を積んでいくのが一般的です。
収入と将来性
建具職人の年収は、一般的な平均年収と比べて低い傾向が見られます。平均的な収入を望むのであれば、ある程度規模の大きな会社の求人を探す必要があるでしょう。年収面では、少し厳しいかもしれませんが、やり方次第では活躍できる職業のようです。木製建具に限らず、アルミサッシなどの製作・取り付けも、建具屋の仕事の一部に入る場合があります。時代のニーズに応じて、仕事内容を柔軟に変えることで継続できる仕事です。また、住宅産業は今後新築からリフォームまたは中古住宅へと大きく変わるともいわれています。そうなると、新品の建具製作だけでなく、建具の修理・調整といった仕事が増えることになるでしょう。スキルと経験を身につけて、時代の流れを読み取ることで、建具製作の仕事は一定の需要を維持できると思われます。
向いている人
木工の仕事に興味があり、手先が器用で集中力のある人、さらにものづくりが好きで家づくりに携わりたいという人に向いている仕事です。一人前になるには時間がかかりますが、根気よく地道に努力するタイプの人なら、建具職人の世界に挑戦する価値はあるでしょう。80㎏以上のボードを持つこともあるので、体力も必要です。
取得方法
受験経験者の話によると、家具製作技能士に比べると非常に難関の試験のようです。実技試験に関しては、とにかく練習が必要なので、オフの時間や夏休み期間、仕事が終わった後などに、自主的に練習に取り組んだそうです。学科試験は、やはり過去の試験問題で勉強するのが効果的といえるでしょう。「技能検定学科試験問題解説集 No.30 建具製作」が雇用問題研究会のサイトから購入できます。過去の学科試験問題をピックアップし、解答と専門家による解説がついているので役立つのではないでしょうか。また、中央職業能力開発協会のサイトでは、過去3年間の試験問題が実技の製作等作業試験も含めて閲覧できます。学科試験は正解表もついていますので、技能検定学科試験問題解説集と併せて試験対策に活用しましょう。
建具製作技能士資格の難易度偏差値
1級 | 2級 |
---|---|
普通 |
簡単 |
※資格難易度の偏差値は当サイトの独自のものです。毎年微調整していますので難易度が変わる場合がありますのでご注意ください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
※資格の偏差値(難易度)は人によって感じ方が異なります。より正確に知りたい場合は「偏差値より難易度(難関、普通など)」を参考になさってください。
履歴書に記載する場合の資格の正式名称
平成○年○月○日 ○級建具製作技能検定試験 合格
所轄・主催:
厚生労働省
※履歴書に資格を書く場合は略称ではなく必ず日付を入れて正式名称で書きます。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
※資格の内容によって「取得」や「合格」など明記が変わりますのでご注意ください。
※民間資格などはあまり知られていない資格や似た名前の資格が他にある場合は資格名の前に主催団体を記載した方がよいです。
※正確な情報は資格の所轄団体にお問い合わせください。
2020年資格日程
願書受付
2020年4月6日~2020年4月17日
試験日
2020年8月30日
合格発表
2020年10月2日
※資格の級やレベルによって試験日程が変わる場合は、その資格の代表的な日程を掲載しています。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
※試験開催地によって試験日等が異なる場合があります。
※資格の日程は弊社独自の調査結果になります。正式な情報は必ず主催団体にご確認ください。
建具製作技能士資格ガイド
資格種類 | 資格価値 | 資格タイプ | おすすめ度 | 取得方法 |
---|---|---|---|---|
国家資格 | キャリアアップ(良) | 名称独占資格 | 横綱クラス | 独学 講習 通学 |
建具製作技能士試験概要
受験資格 | 1級 ・7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験 ※学歴により必要な実務経験年数が異なる 2級 ・実務経験2年以上 ※学歴により実務経験が不要になる |
試験内容 | 1級・2級 学科試験 ・建具一般 ・建築物一般 ・製図 ・電気 ・関係法規 ・安全衛生 ・選択科目 ・木製建具手加工作業法 ・木製建具機械加工作業法 実技試験 ・選択科目 ・木製建具手加工作業 ・木製建具機械加工作業 |
合格率 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬・10月上旬~中旬 |
試験日程 | 実技試験: 6月上旬~9月中旬・12月上旬~2月中旬学科試験: 7月中旬~9月上旬・1月下旬~2月上旬 |
受験地 | 指定の試験場 |
受験料 | 学科試験: 3100円実技試験: 18200円※都道府県によって異なる場合がある |
合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | 受験申込・問合せ | 都道府県職業能力開発協会 ※都道府県よって問い合わせの電話番号は異なりますのでホームページを参照 |
ホームページ | 技能検定のご案内 : 中央職業能力開発協会(JAVADA) https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html |