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8社のイチオシ「Notion活用術」を大公開!採用、ナレッジ共有、プロジェクト管理まで

大流行中のオールインワンツール「Notion」をご存知でしょうか?

SELECKでも昨年末に、基礎編応用編発展編にわけて「Notionの使い方」をご紹介させていただきましたが、大きな反響がありました。

一方で、少し使ってはみたものの、その万能さゆえにまだまだ使いこなせていない…という方々も多くいらっしゃるのではないかなと思います。

そこで今回は、Notionを使いこなしている8社の事例をお届けさせていただきます!

どの企業も、アイデアと運用の工夫がすごく参考になります。自社にも役立つ活用法がきっと見つかると思いますので、ぜひご覧ください。

<今回ご紹介する8社の事例>

  • 独自ドメインを設定!コーポレートサイトを自作 / Appify Technologies
  • ワークスペースの「ポータル化」で必要な情報にアクセス / GMOペパボ
  • テンプレを使った議事録作成の効率化から、振り返りまで / VACAN
  • 「Linked Database」を駆使して、ナレッジ共有を促進 / ノースサンド
  • 自社の選考フローに最適化!採用のタレントプールに活用 / mikan
  • Notionとmiroを連携し、現在と未来の組織図を可視化 / overflow
  • オンボーディングでも大活躍!デリゲーションボードを作成 / Gaudiy
  • 外部コラボレーションを円滑に!カンバンでプロジェクト管理 / 10X

※Notionって何? という方は、こちらの記事からご覧いただくのがおすすめです。

独自ドメインを設定!コーポレートサイトを自作 / Appify Technologies

サイトページを作成したいけれど、費用も手間もかかるし、なかなか進めづらい…といった経験はないでしょうか。

ノーコードのアプリ開発プラットフォーム「Appify」を展開するAppify Technologies社では、コーポレートサイトからサービスLPまでをNotionで作成することで、そんな悩みを解決しています。

まず、コーポレートサイトは、Notionのデフォルト機能のみで作成。ページの階層化や多彩な編集機能をうまく活用して、サービスやブログ、チームなどの情報にアクセスできるようになっています。

▼同社のコーポレートサイト

またサービスLPでは、Super」という外部サービスを利用して、Notionの公開ページに独自ドメインを設定しているといいます。

Superを使うと、NotionページのURLの変更や、SNSシェアなどで表示されるOGP画像やディスクリプションの設定などが可能になります。

▼同社サービス「Appify」のランディングページ

さらに、CSSの上書きができるようになるため、文字フォントの大きさや色の変更、ボタンの作成など、独自のデザインを実現しています。また、Notionの静的ページをホスティングするプロダクトなので、表示速度がとても早いそうです。

運用面においては、Notionの使い方さえ知っていれば誰でもサイトのアップデートができるように、可能な限りNotionのデフォルト機能を活用するように意識しているとのこと。

Notionの機能を活用しつつ、Superなどの外部サービスをうまく利用することで、実現できることの幅が広がりそうです。

ワークスペースの「ポータル化」で必要な情報にアクセス / GMOペパボ

ドキュメントが増えてきて、どこに何があるのかわからない…といったお悩みはないでしょうか。

GMOペパボ社のホスティング事業部では、そんな課題を解消するため、Notionのデータベース機能を活用して「ポータル」を作成しています。

これは、「お知らせ」「日報」「チーム」「プロジェクト」など、事業部のメンバーが参照すべき情報が一覧できるページになっています。

▼同社ホスティング事業部のポータルページ

このポータルを作成する際に気をつけているのは、全員が参照すべき情報はなにかを取捨選択して、重要度の高い情報から並べることだといいます。たとえば「お知らせ」であれば、データベースを日付でソートして、新着順に並べているそうです。

また、以前は「どのページ階層にドキュメントを置けばよいのか迷う」という問題があったそうですが、データベースとタグを活用することでそれを解決しています。

▼データベースとタグで情報を管理

もともと同社がNotionを導入した背景は、情報の分断をなくすこと。そのため、議事録、タスク、プロジェクトなどの目的ごとに、統一のデータベースを使っているそうです。

一方で、編集や管理におけるルールは特に設けていません。社内のNotion熟練者が気づいた時に整備するというフローにすることで、アウトプットの量を最大化しているといいます。

Notionに情報が溢れてきたな…と感じている方は、ぜひ試してみてください。

テンプレを使った議事録作成の効率化から、振り返りまで / VACAN

ミーティングの議事録作成、もっと効率化したい…! と思いませんか?

AIとIoTを活用した混雑情報の配信サービスを展開するVACAN社では、Notionのテンプレート機能やデータベース機能を活用して、議事録作成を効率化しています。

議事録用テンプレートの作成においては、「2021〇〇_▲▲MTG議事録」といったように、〇〇には日付を、▲▲にはミーティングの名称を入れるルールにしているといいます。

▼実際の議事録テンプレート(一部)

こうすることで、Notion内の情報の検索性が高まり、日付のプロパティを設定しなくても、名前でソートをかけるだけで日付順に並び替えが可能になるそうです。

また同社では、あえてミーティングの種類ごとにデータベースを分けることで、タグ付けなどによる運用の手間を減らしているといいます。

さらに、すべての議事録は、ひとつのページ内で動作が完結するように設計

たとえば、振り返り用ミーティング議事録では、テンプレートにBoardを埋め込んでおき、参加者がツールを行き来せずにKPTを実施できるようにしています。

▼KPTでネクストアクションまで決定

テンプレートの作成を通じて、ミーティングで確認すべき要素の洗い出しや、事前準備に対する意識づけもできるため、効率化だけでなくミーティングの質が向上するという副次的な効果もあるとのこと。

Notionのテンプレートは簡単に作成できるので、ぜひご活用なさってください。

「Linked Database」を駆使して、ナレッジ共有を促進 / ノースサンド

複数の場所で同一の情報を参照したいとき、どうしていますか? ページリンクを貼ることで対応している人も多いのではないでしょうか。

Notion公式アンバサダーであるノースサンド社では、ページではなくデータベースごとリンクさせることで、情報共有を促進しているといいます。

具体的には「Linked Datadase(※)」を活用して、普段よく閲覧するトップページなどに、すぐアクセスしたいデータベースをリンクさせています。

※Linked Database…データベースをリンクする機能。同一のデータベースを、複数のページで表示させることが可能。

また同社で特徴なのは、タグとビューを活用した「表示」の切り替えです。

たとえば「FAQ」の管理では、マスターデータベースとは別に、カテゴリで作成したギャラリー形式のデータベースを用意しています。

このギャラリー内に、Linked Databaseとタグでフィルタリングした「カテゴリ別のページ」を配置することで、ギャラリーから閲覧したいFAQにすぐアクセスできる仕組みです。

こうして、どこからでも情報を閲覧・作成できる「入り口」を用意したり、表示の形式を変えて取り出しやすくすることで、ナレッジ共有が促進されるといいます。

さらに、Quick Findのショートカットキーである「Ctrl/Cmd + p」を自然に呼び出せるかどうかでNotionの体験が圧倒的に変わるため、全員が使えるように入社時のオンボーディングでも教えているそうです。

Linked Databaseは少し上級編にはなりますが、すごく便利なのでぜひご参考になさってください。

自社の選考フローに最適化!採用のタレントプールに活用 / mikan

採用活動において、対応の抜け漏れが発生したり、関係者への情報共有ができてない…といった課題はないでしょうか。

英単語アプリ「mikan」を展開するmikan社では、Notionのデータベース機能を活用して、採用のタレントプールを管理しています。

具体的には、職種、候補者名、ステータス、対応担当者、ネクストアクションの実施日、流入経路をプロパティに設定し、最もシンプルなTable形式のビューで候補者のデータベースを管理しているといいます。

▼データベースを活用したタレントプール

一般的なATSと違い、Notionでは選考フローを自社のものに最適化できます。また、テンプレート機能を活用することで、面接内容や評価方法の均質化も行いやすいという利点もあるそうです。

こうしたデータベースの構築は容易にできる一方で、実際の運用では、対応漏れをなくし、いかにその負荷を少なくできるかが肝心です。

そこで同社では、データベースの二重管理と、自身に関係のない情報が溢れることで管理や対応が煩雑になることを避けるために、各メンバーの担当部分だけを切り出したページを作成しているといいます。

具体的には、タレントプールのデータベースをLinked Databaseで紐づけた個別ページを作成し、ステータスと対応担当者の2つのプロパティでフィルタリングした形で表示させています。

▼タレントプールの個人用ページ

こうして、データベース全体は採用担当者が管理し、メンバーに対しては個人ページの確認のみにすることで、メンバーごとのタスクが明確になり、タレントプールの対応漏れや煩雑さがなくなったといいます。

また、ダイレクトリクルーティングでアプローチした候補者など、すべての候補者をタレントプールで管理しようとすると膨大な数になってしまうため、同社ではカジュアル面談以降の候補者のみを管理するようにしているそうです。

Notionのカスタマイズ性をうまく活用したタレントプールと運用法が参考になります。

Notionとmiroを連携し、現在と未来の組織図を可視化 / overflow

不確実性の高いスタートアップにおいて、採用計画に修正はつきもの。その軌道修正をいち早く行うには、どうすればいいのでしょうか。

副業・複業マッチングサービス「Offers」などを展開するoverflow社では、オンラインホワイトボード「miro」とNotionを連携して、「現在と未来の組織体制の可視化」を進めているといいます。

具体的には、miroで作成した組織体制図をNotionと連携させることで、現状の組織と必要なポジションをリアルタイムに可視化。限られたHRリソースを、最もレバレッジが効くポジションの採用に集中できるようにしているそうです。

▼実際にmiroで作成した組織体制図

これによって、オンボーディングにおいても、組織全体の体制についての理解を得やすくなったといいます。

またmiro上の「必要なポジション」から、NotionのJob Descriptionページにリンクさせることで、そのポジションに期待する役割やmust / want / NG 要件などがすぐに確認できるようになっています。

▼実際のページ(右側は、記載の項目)

この採用要件はテンプレート化されており、ステータスや優先度の管理もNotion上で行えるようにしているとのこと。

こうして現場と採用チームがシームレスに連携できる状態をつくることで、リソースのロスを減らすだけでなく、採用チームの事業理解や採用要件の解像度上げにも寄与しているそうです。

miroでの図示化とNotionでの言語化で、情報の解像度がぐっと高まりますね。

オンボーディングで大活躍!デリゲーションボードを作成 / Gaudiy

新しく入社した人が早期に活躍するために重要な、オンボーディング 。特に最初は、過去のドキュメントを見ながらキャッチアップすることも多いと思います。

ブロックチェーンを活用したコミュニティサービスを展開するGaudiy社では、業務のオンボーディングとナレッジの蓄積を推進するため、「デリゲーションボード(※)」を取り入れています。

※デリゲーションボード…「指示する(Tell)」から「移譲する(Delegate)」までのステップを7段階にわけた、権限移譲のフレームワーク。

具体的には、カンバン形式のデータベースを活用して、マスターのデリゲーションボードを職種別にひとつ作成。それをLinked Databaseでリンクさせた個人ページを作成することで、新メンバーのオンボーディングに活用しているといいます。

▼エンジニアチームのデリゲーションボード

実際の使い方としては、デリゲーションボードをもとに、オンボーディング期間中の目標設定や業務のフィードバックに活用。「今どこまで任せられるか」が可視化されたことで、メンターとメンティの認識合わせがしやすくなったそうです。

またオンボーディングを通じて、いままでに形式知化されていなかった知見が明らかになった場合は、カード内に挿入されている全社共通のKnowledgeデータベースに追加するという運用にしています。

▼実際のカード

こうすることで、新しい気づきを既存メンバーに共有できるだけでなく、常に新しい知見が蓄積される仕組みができているといいます。

オンボーディングをしながら社内の知見も蓄積できる仕組み、ぜひご参考になさってください。

外部コラボレーションを円滑に!カンバンでプロジェクト管理 / 10X

さいごに、外部パートナーとのプロジェクト進行にも、Notionは活躍します。

チェーンストアECの垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer」を提供する10X社では、パートナー企業の方とのプロジェクト進行にあたり、Notionを活用しています。

具体的には、Notionで作成したプロジェクトページを共有し、カンバンやガントチャートを活用して、質問・確認事項などのやり取りやスケジュール管理などを行っています。

▼実際のカンバン

折衝の窓口となるBizDevのメンバーだけでなく、プロジェクトに関わるエンジニアやカスタマーサクセス、PRなどの全メンバーがNotion上でやり取りすることで、先方担当者との確認がスムーズになり、返答までのスピードも早くなっているそうです。

また、外部パートナーとの共同プロジェクトを進める上では、「パートナーにも書き込み権限を付与する」「メールは使わずにNotionに一元化する」といった工夫をしているといいます。

▼パートナーも直接カードに書き込み、コミュニケーションをする

こうすることで、パートナー企業がプロジェクトに対するビジョンや取り組む意義などを自発的に書き込んでくれたり、定例ミーティングの進行がスムーズになったりしているそうです。

一方で、外部共有の際には「権限の設定」に注意が必要です。Notionでは、親ページの権限に関係なく、子ページごとの権限設定が可能なので、同社では必要な人にだけ権限を付与するという運用にしているそうです。

また、内部向けのコメントを外部に公開してしまうリスクを避けるため、外部共有しているページの上部に注記を書くなどして工夫しているといいます。

外部企業とのコラボレーションにも、ぜひNotionを活用してみてはいかがでしょうか。

さいごに

いかがでしたでしょうか? Notionひとつで、あらゆる業務が円滑になる。個人的には、今回の特集を通じてそんな無限の可能性を感じました。

少し上級編の活用法もありますが、ぜひアイデアのヒントになさってくださいね。

また、自社でも試してみたいけれど、使い方がいまいちわからない…!という方は、こちらのNotion解説記事をご覧いただけたらと思います。

ご協力いただいた8社のみなさま、ありがとうございました!!

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