地域を題材として、「観光・特産品・防災・気象」を探究する授業実践
- 中学校
対象学年 | 中学1年生、中学2年生 |
授業の枠組み | 横断型授業 |
教科:単元分野 | 理科 ー地球・宇宙、総合的な学習(探究)の時間 |
主な実施地域 | 福島県 |
実施時期 | 2023年10月 ~ 2024年03月 |
■概要
生徒アンケートの結果では、福島の誇れるものは、「自然(温泉や山などの観光地や桃などの特産品を含む)」という意見が80%を超えた。そのため、私たちが住む福島を題材にし、自然(観光地や特産品)を大地の変化の側面から成り立ちや身近な防災と気象の変化を探究する単元構想を考え実施した。総合的な学習の時間の地域学習(観光)と関連を図り、STEAM教育を意識して行政機関との連携や保護者への成果発表を授業に取り入れた。本校には生徒が自由に使用できるカラープリンターが計15台、3Dプリンターを4台設備している。生徒はタブレットから出力が可能なため、表現活動に使用する発表資料の作成や教材の作成に使用している。
■本教材の目標
●理科
・地球領域に関する事物・現象の中に問題を見いだし、科学的に探究する活動を通して、大地の変化や気象とその変化についての規則性や関係性を見いだしたり、それらに関わる課題を解決したりする力を養う。
・地球領域に関する事物・現象に進んで関わり、科学的に探究しようとする態度を養うとともに、自然を総合的に見ることができるようにする。
●総合的な学習の時間
・実社会や実生活の中から問いを見いだし、 探究的な学習に主体的・協働的に取り組むとともに、互いのよさを生かしながら、積極的に社会に参画しようとする態度を養う。
■単元の評価規準・基準
教科を抜粋して記載する。
「●知識・技能」
・大地の成り立ちと変化を地表に見られる様々な事物・現象と関連付けながら、身近な地形や地層、火山と地震、自然の恵みと火山災害・地震災害を理解することができたか。【理科】
「●思考・判断・表現」
・気象とその変化について、解決方法を立案して観察,実験などを行い,その結果を分析して解釈し、天気の変化や日本の気象についての規則性や関係性を見いだして表現することができたか。【理科】
「●主体的に学習に取り組む態度」
・大地の成り立ちと変化に関する事物・現象に進んで関わり、見通しをもったり振り返ったりするなど、科学的に探究しようとしているか。【理科】
■学習計画
理科(50分 ✕ 4コマ)
「大地の成り立ちと変化」の単元では、福島の観光地の成り立ちを調べ、総合的な学習の時間と横断的にポスターにまとめた。3Dプリンターで福島の3D地形モデルを作成し、噴火や河川の氾濫のモデル実験を行った。
総合的な学習(探究)の時間(50分 ✕ 4コマ)
福島市観光交流推進室の職員を講師にお招きし、「福島の自然を生かした観光の重要性」について講義を実施した。また、生徒たちは班ごとに一連の探究成果をポスターにまとめ、他学級の生徒や教師、保護者に発表した。
理科(50分 ✕ 2コマ)
数学で分析した気象データを踏まえ、理科で「福島県の夏が暑いはのなぜか」という課題を設定した。気象データに衛星画像と3D地形モデルの情報を関連付けることで福島盆地でフェーン現象が起こることを見いだした。
■提供ファイル
- 指導略案 _福島大学附属中学校「大地の変化」(ダウンロードする)
- 指導案_福島大学附属中学校「気象とその変化」(ダウンロードする)
- 参考資料_福島大学附属中学校「【スライド】3D地形モデルとプリンターの活用」(ダウンロードする)
- ワークシート_福島大学附属中学校「デジタル板書と生徒のワークシート見本」(ダウンロードする)
■関連リンク
- 【教育事例に関する問い合わせ】福島大学附属中学校