凸版印刷株式会社は10月17日、個人のプライバシー保護を実現する顔画像の非識別化サービスを12月より提供開始すると発表した。同サービスは、AIによる顔認識技術における個人情報の特定・流出を防ぐためのもの。個人を特定する識別子に独自の加工を施すことで顔画像の機械認識率を下げ、顔画像の非識別化を行う。これにより、欧州GDPRをはじめとする各種プライバシー保護規制にも対応できる。参考価格は、PoC実施費用が200万円から(条件により異なる)。2022年度までに関連受注を含めて約10億円の売上を目指すとしている。同サービスの提供に先立ち、凸版印刷はイスラエルのDe-Identification, Ltd.(D-ID社)と、顔画像の非識別化サービスにおける戦略的パートナーシップ契約を締結しており、非識別化技術に活用している。非識別化技術は、(1)人間の目では情報を判断できる要素を残しながら、AIでの顔認識による個人特定を防止する「視認類似性を保持した非識別化技術」、(2)対象の個人とは異なる別の顔を作成しながら、利活用に必要な最小限の属性情報(年齢、性別など)を残す「最小属性を保持した非識別化技術」、そして(3)「ぼかしによる非識別化技術」の3種が用意される。