人類全員、アスリートってわけじゃない。でもこのスマートウォッチをつけてもいい。
今年の夏にSamsung(サムスン)から発売されたGalaxy Watch Ultraは、ハードなスポーツをバリバリこなすユーザー向けのイメージが強いスマートウォッチですが、ここでふとした疑問が。
海に何回も潜ったり過酷な登山に挑戦したり、トライアスロンとは無縁の「普通の人」はGalaxy Watch史上もっともタフなスマートウォッチを日常生活用として使うことはできるのか...約1週間ほど試して感じたことをお伝えします。
タフなボディの大きさと重さと厚み
Galaxy Watch Ultraですが、まず何より気になったのはめちゃデカいということ。ラウンド型ディスプレイの周りは耐久性を考慮した正方形のクッション設計となっているため、腕に装着したときの存在感がとにかく凄い。
また、想像以上にズッシリとした重さも気になりました。こちらバンドを除いた時計のみの重さで60.5gとなりますが、特にウォーキングやランニングなど、腕を大きく振る場面では手首への負担が少し気になりました。
さらにGalaxy Watch Ultraの厚みは 12.1mmとそこそこ分厚めです。これ、夏場は特に問題ありませんが秋や冬など長袖の洋服を着た際には時計の部分がモッコリしてしまうため、ファッションとの組み合わせはまあまあ考えなきゃです。
Watchストラップに関しても、Galaxy Watch UltraはSamsung公式ページではガッツリアクティブ向けバンドのみ取り扱われていたため、もっと日常使い向けのバンドもあったらいいなと感じたのが正直なところです。
本体がデカい=メリットもデカかった
Galaxy Watch Ultraは本体がデカい分ディスプレイサイズも1.5インチと大画面です。メールを読んだり、Googleマップで位置情報を確認するのも難なくこなせます。これだけディスプレイが大きいと確認できる情報量も多いため、状況次第ではスマホをいちいち取り出す必要がないのは便利でした。
加えてディスプレイ輝度は最大3,000ニトと明るめです。直射日光の下でも問題なく画面に映る情報を確認することができましたよ。
スマートウォッチ最大の課題はやはりバッテリー持続時間だと思いますが、睡眠記録を測り複数のワークアウトを記録し、メールやヘルスデータのチェックなどを複数回行うなど、一般的な使い方では24時間経過後のバッテリー消費は約50%ほどでした。
Samsung公式によると、常時表示モードがオンの場合では最大60時間使用可能とのことなので、毎日必ず充電が必要というわけではなさそうです。
スポーツ自動検出が便利でクイックボタンの出番が少ない
Galaxy Watch Ultraの特徴の1つとして、本体横に搭載されているクイックボタンが挙げられます。このボタンを押すことで、ランニングやインドアバイクなどのワークアウトを瞬時に開始することができますが、日常使いでは出番は少なめ。
なぜなら、Galaxy Watch Ultraにはトレーニングを自動検出してくれる機能が搭載されているのですが、これが非常に優秀で散歩や自転車で移動する場面に関して、わざわざボタンを押す必要性を感じないんです。
クイックボタンはふだん使いでいうと、ストップウォッチやライトの起動に使えるくらい。
あまり日常的な活用例は挙げられませんが、5秒間長押しすると最長180m先まで聞こえる大音量のサイレンが鳴るため、何かトラブルが起きた際には使う場面がやってくるかもしれません。 ちなみにこのクイックボタン、クラウン部分は押すタイプのボタンで回せそうで回せません。
ディスプレイの端をなぞって画面をスクロールさせる、Galaxy Watchおなじみの「スマートベゼル」機能はUltraでも健在。これ、意外と楽しいです。
日常使いで最も恩恵を受けたのは、充実した健康管理機能でした
Galaxy Watch Ultraですが、日常使いで有り難みと同時に便利と感じたのが充実した健康管理機能です。
今では多くのスマートウォッチで対応している睡眠測定機能はもちろんのこと、その日歩いた歩数や消費カロリーを一目で確認することができます。
なかでも面白いと思ったのがGalaxy AIによる健康分析機能で、日々の睡眠記録や運動量、心拍数のデータなどを分析し、自分のコンディションを100点満点でチェックできるエナジースコアが気に入りました。
どうしても文字やグラフだけだと自分の健康状態を把握するのって難しいですが、このように自分の健康状態が一目でチェックできるのはとても有り難く便利。たくさん眠ってたくさん運動して100点を目指そうって気持ちに奮い立たせてくれるので。
ほかにも感動したのが、Galaxy Watch Ultraには体組成(骨格筋と体脂肪)を測定できる機能も搭載されていたことです。こちらサイドボタンに中指と薬指を約15秒置くことでこれらのデータを簡単に測定することができます。
あくまで一般的なウェルネス・フィットネスの目的で提供されており、医療目的では使用できませんが、それでも目安として自分の細かいヘルスデータがスマートウォッチだけで確認できるのはかなり大きな存在だと感じました。
(※この機能はGalaxy Watch4シリーズ以降のモデルでも対応してます。)
究極のアスリートでない僕でも、健康管理機能に救われそうなスマートウォッチ
Galaxy Watch Ultraの価格は税込12万6,940円で一般的なスマートウォッチに比べたらかなりお高め。バリバリスポーツをこなすユーザー向けのハイエンドスマートウォッチであることは間違いありませんが、日常使いユーザーとしては毎日充電する必要がなかったり、多くの健康管理機能が使える点に魅力を感じました。
今回試せたのは約1週間程度と短い期間でしたが、日常使いユーザーでも「使えば使うほど、きっと今まで以上にアクティブになれる」、そんなスマートウォッチに僕は感じました。