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Googleフォームは、ホームページに使ってはいけない(デメリット)

各種Web&ITツール
GoogleDocsのフォーム機能は、マーケティングに使ってはいけない

Googleドキュメント(Googleドライブ)のフォーム機能を使っている方は多いです。私のお客さまも、社内・社外むけ問わず、何かしら使っているケースが多いです。

ただ、社外向けは全てGoogleフォームから他のフォームにして頂いています

今回はその理由についてです。社外向けにGoogleのフォームを使っている方は御覧いただき、再検討をおすすめします

結論から言うと「Googleドキュメントのフォームはマーケティングに不向き」だからです。

Youtube動画でも解説しています

[質問箱]Googleフォームはホームページで使ってもいいの? ─ 答えは「ダメです」
[無料週間メルマガ] Webコンサル通信 - 中小企業に活用に役立つヒント・トピックスをお届け

確かに、Googleのフォームは簡単に設置できて便利

確かに、無料で簡単に使えるフォームとしては、とても便利です。フォームの設置方法としては後述しますが

  • 「CGIやPHPなどのプログラムを自分で設置」(mailformproですとか)
  • 「WordPressのプラグイン導入」(CF7ですとか、MW WP Formですとか)
  • 「有料/無料ASPを使って設置」(FormMailer ですとか CMS付属のものですとか)

などの方法があります。

しかし、設置するだけなら、恐らくGoogleドキュメントのフォームが最も簡単。しかも無料。

また、Googleスプレッドシートに自動的にデータが転記されるので、社内の業務効率化やフローづくりにも便利です。

これはよいですよね。いちいちメールを取り込んでCRMに入れたり、メールを手打ちでコピーアンドペーストする必要もないので…。従いまして、実際、社内向けとしては是非使うべきです。社内アンケートや勤怠管理など、こういった「内部の」ことにはとっても便利です。

しかし、マーケティング目的としては駄目です。

なぜ、Googleドキュメントのフォーム機能はダメなのか?3つの理由

大きく3つの理由をあげるとすれば以下です。

  1. 画面遷移が無いので、コンバージョンが取れない(取るのが難しい)
  2. デザインやレイアウトの変更の幅が非常に少ない
  3. 仕様の変更が読めない

それぞれ、マーケティング的には致命的と言っていいかもしれません。

CRMを使っているなら連動させるほうが良いです。例えばSalesForceのWebToLeadやWeb2Caseなどを使ってもいいですし、ZOHOにも取り込み用のフォームを作る機能があります。他のCRMにも大概似たような機能はあるはずです。

落差を選ぶなら、FormMailerのようなクラウド型のものもあります。昔ながらのCGI設置型は知識があれば安定稼働させられるのでお薦めです。ただ、多少プログラムが分からないと厳しいです。

WordPressなどのCMSであればプラグインで色々ありますので、それが楽です。Wordpressなら、王道のContactForm7 + Redirect系CF7用プラグイン、あるいはMW WPForm などが多いでしょう。

メールマガジン配信ツールに付属しているケースもありますね。通知を飛ばしつつ、問い合わせやフロントエンド無料商材からメルマガにつなげる流れを作るときには、それがお薦めですね。

連動が難しければメルマガフォームからメール通知経由でGmailをIFTTTなどで別のツールと連動などもできますね。どれも工賃以外は、コストゼロか非常に安く実現できます。

【1】画面遷移が無いので、コンバージョンが取れない(取るのが難しい)

これが最も大きいかと思います。また、一般的によく知られていることでもあるかと思います。

Googleのフォームは、iframe埋込み式、ないし別ページヘのリンクでしか設置ができません。HTMLソースをそのまま埋め込むようなことはできません。

iframe埋込み式のサンプルはこちら

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別ウィンドウでの事例は例えば「コチラのサンプルフォーム」を御覧ください。(※一応サンプルですが動いております、よろしければご意見ご感想を)

一度、触ってみて下さい。そうすると分かりやすいです。

問題点としては

  • URLを指定してのコンバージョン設定ができない、iFrame内で完結するため
  • 各種広告などのコンバージョンタグも置けない。サンクス画面を触れない。
  • そもそも、サンクス画面にタグが書けないし、アクセス解析のタグも書けない

と、マーケティング的にはかなり厳しいです。

iFrame内には全くさわれないので、送信ボタンでイベントトラッキングすることもできません。iframeかつ別ドメインなので基本的に外部から操作もできません。

2022年3月22日追記:Google Form API提供スタート

Google Form API が一般公開されました。開発者向けドキュメントはこちら。

ただやはり送信後に外部ページにジャンプさせたりJSでイベントを飛ばすことは難しいようです。とは言えプログラム内から自動的にフォームを生成するなど、内部利用的にはかなり便利になりそうです。

ちなみに以前から、フォームのロード回数を使って別ページ遷移させる方法はありました。また現在でもその方法なら外部ページへのジャンプが可能です。

しかし、複数ページフォームでは正しく機能しない、埋め込みでしか機能しない(Googleフォーム直ページでは使えない)ため、現実的には使うレベルではないのかなと思うところです。

参照サイト
Redirect after submitting Google Form – Stack Overflow
https://stackoverflow.com/questions/51180394/redirect-after-submitting-google-form

コンバージョンが取れなければ、成果が測れない

コンバージョンが取れなければ、成果を図ることはできません。A/Bテストもサイトの改修も何もかも、コンバージョン率の変化、というところに最終的には集約されます。それが計測できないとなると、PDCAの精度はがくんと落ちます。また、担当者のモチベーションにも大きなマイナスです。

(Googleの製品なのだから、Analyticsとの連携くらい用意してくれてもいいように思いますが…)

【2】デザインやレイアウトの変更の幅が非常に少ない

続いて見た目です。これも大きいです。

いくつかデザインテンプレートが用意されています、その中から好みのものを選んでいきます。

しかし、それ以外のカスタマイズはできません。とは言えデザイン自体は、白地に黒文字ならなんとかなルトもいえます。

問題はUIパーツ

ただ問題なのはUIです。例えば以下の様な問題があります。

  • フォームの部品のサイズ
  • 文字と部品のレイアウト
  • 送信ボタンが実質変更不可

フォームにとって、「入力のしやすさ」「つかいやすさ」は非常に重要です。EFOやLPOを考えればしかり。

例えるなら…

  • 家電量販店で「安くて」「欲しいもの」があって買おうと思った
  • しかし、「店員」がいないので、説明が受けられない、
  • 「レジ」がどこにあるかわからない、レジかと思ったらサービスカウンターだった
  • 面倒くさくなって、買う気が失せてしまって、店を去って隣の電気屋に行ったor その場でAmazonでお買い上げ。

というように、フォームが使いづらいだけで、それだけでお客さんは逃げます

特に先ほどの4項目は重要です。

フォームの部品のサイズが小さすぎる

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まず、Googleフォームの部品は、小さすぎます。
入力しづらいです。必要最小限の長さしかありません。

また、幅の変更ができません。幅はこれ、結構大事です。

一度、適当なサイトのフォームを開いてみて下さい。

例えば、フォームの全ての項目の幅が同じ幅だったら、使いづらくはないでしょうか。

「電話番号」と「住所」の入力項目の長さが同じだと、なにか違和感がないでしょうか。

なぜ違和感があるか。

それは無意識に「長さ」と「内容」を結びつけているからです。

「電話番号って長くても11桁なのに、なんで横幅いっぱいの幅を取っているんだろう?」と思われたことはないでしょうか。

横幅は、人間の無意識に訴えかけます。ここは「普通これくらいの情報を入れる場所」なんだよ、と伝えているわけです。

しかし、Googleのフォーム項目の横幅は、全て同じにしかできません。

部品と文字のレイアウト

続いて文字と部品のレイアウトです。

場合によっては例示を右に持ってきたかったり、あるいは項目自体を2段組にしたかったりと、配置を調整したくなることがあります。また、類似の項目をうまくグルーピングしてあげたりすることも、行うはず。

それが、Googleのフォームでは一切できません

また、必須も「*」という印でしか表現されません。これは(必須)と書いてあげる、もっといいのは必須のアイコンが付いている方が、使いやすいですよね。

送信ボタンが実質変更不可

そして最後は送信ボタンです。具体的には、こんな形になっています。

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まず何はともあれ、小さいですよね。また、他にも問題が有ります。

  1. 送信ボタンの大きさは、ウェルカムイメージと直結しています。もっと大きく、目立つボタンにしてあげるべきです
  2. 内容によって「送信」ではなく「資料を請求する」「内容を確認する」「メールマガジンに登録する」に変えるべきです。
  3. 起こすアクションを想起させることが重要です。何が起こるかわからない「送信」というラベリングは、コンバージョンレートを落とすことはあっても上げることはありません。
  4. いったいこのボタンを押したらなにが起きるんだろう?というのは、フォーム送信前のお客さんが抱えるメジャーな悩みです。

また、上の画像にありますように、Google周りのいろいろなことが、フォームに書かれています。これもあまりいいとは思えません。

「このコンテンツはGoogleが作成または承認したものではありません。」と言う文言を、パソコンに詳しくない人が見たら、どう思うでしょうか。少なくとも、プラスではないと思います。

このように、UIとしてはイマイチ‥なのが、このGoogleのフォームだったりします。

【3】仕様の変更が読めない

そして3つ目は仕様です。

Googleのフォームはあまり変わっていないようですが、いつどんな変化を起こすかわかりません。

これが「もともとマーケティングに使われることを想定している」ベンダーのASPサービスなら、それほど気にしなくてもいいかもしれません。仕様が変わるとしても、方向性が著しくズレることはないでしょう。また、「有料サービス」だったら、違うかもしれません。事前にアナウンスがあるはず(有るべき)です。

しかし

  • 別にマーケティングに使われることを想定して作ったサービスではない
  • 無料サービス(GoogleApps除く)

です。なにが起こってもおかしくないです。

ビジネスの基幹部分においては「ただより高いものはない」です。そしてフォームはマーケティングにおいて基幹部分の1つです。

例えば昔と比べるとこんな所が変わっている

例えば、action先の仕様も、今と昔とでは違います。

昔はformkeyという名前のユニークなIDのもとに、紐付けするスプレッドシートを決めていましたが、今はformkeyというパラメータはありません。

https://docs.google.com/forms/d/xxxxxxxxxx_xxxxxxxxx_xxxxxxx/formResponse?embedded=true

のように、ディレクトリになっています。

昔の裏技が使えなくなった

なので、昔は使えた

  • 一旦Googleのフォームのaction先(正確には、埋め込み用iframeのsrc)を自前のプログラムにいったん置き換えて、
  • そのままGoogleのフォームにcURLなどでデータを飛ばしつつ(表向きは送信完了)、情報を取得
  • それをtrackeventやVirtualPageViewなどにして、Googleアナリティクスにデータを飛ばす
  • コンバージョンを計測する、location.hrefなどでサンクス画面に飛ばす

という方法が、今はそのままでは使えなくなってしまっています(解析すれば作れそうですが、また変わったらイタチごっこですね…)

Googleとしてはデータを横から持っていかれるので、嫌だったのでしょうか(規約的にNG?)。こういう仕様変更をさらっと行われる可能性がある、というのは怖いです。

なんせ、エントリーフォームは、商売の根幹です。できるだけ他人に依存しない、状態にすべきです。

では、どんなフォームを使えばいいのか

160_F_49687315_ToYtzt3UuHkgzoPaljmnTclQNP4wn1S6ではGoogleフォームからなにに乗り換えればいいのか。

ですが、あまり特定のサービスを進めるのもなと思いますので、無料以外のサービスの紹介は控えます(特に関係しているところもないので…)

選択肢としては

  1. 到達確認などをきちんと行った上で、WordPressならContactForm7かMW WP Formなど鉄板プラグイン。
  2. CGIの設置(設置代行サービスがあれば、頼む)※メンテナンスできる、依頼できる前提
  3. いくつかの条件をクリアしたASP型フォームサービス

ではと思います。

WordPressならプラグイン

まず、WordPressならプラグインです。セキュリティやスパム扱いなど、気をつけるべき部分はありますがなんだかんだ安定感があります。

いろいろなところのHPを引き継いで管理あるいはリニューアルしていますが、CF7かMW WP Formを使って実現しているところが9割以上です(残りの1割はCRM系のフォームだったり、外部サービスだったりですね)

サンクスメールの送信をWordPress設置サーバのメール送信サーバを使って行いますので、送信元ドメインを一致させる、Wordpressの設置サーバにSPFレコードやDKIMなどきちんと設定する(これはWordpressに限りませんが)など必要なことにご注意下さい。

また、無料プラグインで実現するなら、制作会社にお願いするなどしなければ稼働保証はありません。最近はほとんど無いように感じますが、突然バージョンアップで動かなくなっていた…となっても保証はできません。自分たちで問合せの入り口は事務所の玄関と同じようにメンテナンスする意識が必要です。

MW WP Formがベストか (ContactForm7は非推奨)

個人的には鉄板のContactForm7を使っています。最近はMW WP Formをお勧めしています。

理由は

  • 疎通確認OK、安定している。ウェブ上に情報も多い。
  • サンクス遷移機能、入力チェック機能、各種通知機能を備えている
  • データベース保存機能を備えている
  • 柔軟にデザインや送受信時の動作をカスタマイズできる

などです。懸念は開発終了している(2021年初頭)点です。代わりを探さないとなと…

もともとは以下の理由でCF7を第一選択にしていました。

  • 疎通確認OK、安定している。ウェブ上に情報も多い。
  • デザインも融通がきくし、CSSなど含めて、軽量。
  • 「on_sent_ok: “location.replace(‘【URL】’);”と、その他の設定に書く」ことで、いわゆる「サンクス画面への遷移」が実現できる(コンバージョンの設定ができる!) on_sent_okは今は非推奨です。プラグインで実装するか、CF7のカスタムDOMイベントで実装する必要があります。
    https://contactform7.com/ja/redirecting-to-another-url-after-submissions/
  • 自分への通知メールも遅れる、メールの送受信が不安なら、Flamingoというプラグインも一緒に入れておけば、最悪WordPressの管理画面から、送信された内容を全て確認できる(他にもContactForm DBなどあります)

ただ、以下の理由でMW WP Formに鞍替えしております。

理由としては、開発者の方の姿勢がいまいちマーケティング的に「合わない」なと感じたためです。以下のページですね。

送信後に異なる URL にリダイレクトさせるには | Contact Form 7 [日本語]
https://contactform7.com/ja/redirecting-to-another-url-after-submissions/

まず、これから書こうとしている内容は 99.99% のユーザーにとって必要のないものであり、実際、使用を推奨しないものだということを始めにお断りしておきます。これは 0.01% のユーザーを対象に書いていますので、必要がなければ無視して構いません。

ところで、いわゆる「サンキューページ」にリダイレクトさせるにはどうしたらいいかという質問がよくユーザーから送られてきます。彼らは Google Analytics でフォーム送信をトラッキングするために「サンキューページ」へのリダイレクトが必要なのだと思い込んでいて、そのためにそのような質問をしていることがほとんどです。そんなのは全然必要ありません。時代遅れの無意味な慣習といっていいと思います。実際、リダイレクトなどしなくても Google Analytics でフォーム送信をトラッキングできるのですから

何でこんなに作者の方が攻撃的なのか分かりませんが…。サンクスページに飛ばすのは、Googleアナリティクスで計測させたいからだけではなく「ユーザーに送信が完了したことを分かりやすく伝えるため」だと私は考えています。

CF7で送信後にその場で「送信しました」と文字が出るだけでは、ユーザーは心配になるんですね。実際不安で別途メールしてくる方は少なくありません。

少なくとも私の周りでは同じ意見が多いです。計測だけならイベント取ってもいいわけでそれくらいの認識はあります。それを「99.99%に必要ない」「時代遅れ」「無意味な慣習」などの言葉ではねつけるのは、なんというか使う人の気持ちにあまり興味が無いのかなと感じた次第です。

そんなこんなでContactForm7は既存HPに既に入っている場合以外では、使わないようにしています。

CGIを設置

敷居は高めですが、やっぱりこれが鉄板だなと思うところです。

リソースの全てを自社サイト内に置けますので、後述するASP系サービスにありがちな、JavaScriptやCSSの読み込みが遅くて、サイトの読み込みスピードが著しく悪化する、ということもありません。

何より、データを全て自社内で完結させられるということで、企業によってはセキュリティポリシー的にうれしいということもあるのです。

いくつかの条件をクリアしたASP型フォームサービス

これも、使い勝手のいいものはあると思います(すみません、大概私の場合先ほどの2つ、WPのプラグインかCGIで済ませてしまうので、アタリがつかないのですが…

いくつかの条件としては

  • 自分のサイトの文字コードに合った組込みができるかどうか
  • 何か合った時のサポートがしっかりしている(フォームの送信内容って、大事な顧客情報です)
  • 特にiframe読み込み型の場合は、外部CGIやJSのレスポンスが遅くないか

などです。意外といまだにSHIFTJIS…なんていうケースもあります。

また、デザインを整えるために読み込まなくてはならないCSSやJSのレスポンスがものすごく悪いということも、ありがち。モバイル対応の有無も気になるところです。

特に安いところはリソースの関係でレスポンス遅くなりがちです。ローカルに落としてもいいのですが、向こうのサイレントバージョンアップがあったりすると面倒に。

その辺りをクリアしているものを選んで頂ければ、と思います。

おわりに

繰り返しになりますが、フォームはコンバージョンレートに大きなインパクトを与える要素です。

それを、マーケティング向きにできていないGoogleドキュメントのフォームで賄おうとするのは、トータルで見た時大きな損失です。

あれは内部のアンケートなどに使うものだと、割り切ったほうが良いかと思います。

マーケティングには、マーケティングむけのものを。

今、サイトのフォームがGoogleドキュメントのフォームだ、という方は、ぜひ今すぐ見直すことをお勧めいたします。

この記事がご参考になれば幸いです。

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