聞くところによると、いわゆるストロング系チューハイの新規販売は縮小傾向にあるらしい。健康リスクへの懸念が高まっていることが主な要因のようだ。なるほど、昨今のトレンドってやつだな。
と思ったら、ふと立ち寄ったスーパーのお酒コーナーにて、全力で「ストロング」と書いてあるヤバそうなワインを発見。お前はもう十分すぎるほど強いだろ。さっそく飲んでみた。
・ストロングワイン
今回購入したのは『酸化防止剤無添加のおいしいワイン。ストロング』という商品だ。調べてみると数年前にSNSで話題になったらしいのだが、恥ずかしながら初めて知った。まさかこんな特級呪物が流通しているとは。
気になるアルコール度数は14%。厚生労働省によると、ワインのアルコール度数の目安は12%である。ただでさえストロング系チューハイよりも強いのに、さらに高みを目指すその謎の向上心はどこから湧いてくるのか。
意を決して飲んでみると……
・予想外
あれ……? なんか甘くて飲みやすい。ぶどうジュースのような感覚で、むしろ普通のワインよりも飲みやすい気がする。これの一体どこがストロング? と思った次の瞬間。私(あひるねこ)の体に異変が起きた。
なんだか食道のあたりがカッとなってきたのだ。ウイスキーや焼酎をロックでぐいっと飲みでもしないと来ないような、かなり強めのヤツである。それだけではない。
ぐにゃあ……
うわーーーーーーー!!
・いきなりTKO寸前
大袈裟ではなく、1杯目で割とグラっとなってしまった。ワインは飲み慣れているにもかかわらずだ。まるで避けたと思ったフックが顎先をかすめていたかのような……。
もしここが立ち飲み屋だったら、膝から崩れ落ちていた可能性もある。まさにストロング。ストロンガー。ストロンゲスト。
・比較した結果
これは正気を保っているうちに、通常のワインと飲み比べをしておいた方がよさそうだ。というワケで、似たような酸化防止剤無添加のワインを飲んでみる。
色はストロングの方がやや淡いか。
うん。
ぶどうジュースだわこれ。
・センサー崩壊
通常のワインとはいえアルコール度数11%なので、普通に考えたらストロング系チューハイよりもはるかに効くはず。なのにストロングワインを飲んだ後だと、アルコールの気配がまるで感じられない。ただのソフトドリンクである。
どうやら私のアルコール検知器官は、ストロングワインによって粉々に破壊されてしまったようだ。ぐへへぇ~~~。
そこまでお酒に強い方ではないが、ワインなら1リットルくらいは飲めるはず。しかし、このストロングワインという特級呪物の前では、私は完全に無力であると心から実感した次第。
正直ウイスキーやバーボンをストレートで飲んでも、ここまで足に来ないと思う。飲む世紀末とでも言うべきヒャッハーな劇薬であった……。
それでは限界なのでもう寝ます。おやすみなさい。
参考リンク:サントリー、厚生労働省
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.