中皮種 原因はα放射線による内部被曝 アスベスト暴露はきっかけ
私はアスベストが中皮腫を引き起こすと思っていました。
ところが2009年7月27日の岡山大学の発表で、アスベスト暴露はきっかけで、中皮種の直接の原因はα線を出す放射性物質だと知りました。
しかも、
肺に刺さったアスベストはラジウムを集める(濃縮する)、
腫瘍細胞は他臓器への転移の可能性もある、
鉄を体内に取り込む喫煙や、粉塵も同様の働きをする
とあります。
α線による内部被曝は岡山大学のこの研究と長崎大学の七條和子助教授の“死の灰「内部被曝」の確認”で、メカニズムと危険性を知ることができ、大きな成果だと思います。
★岡山大学 2009年7月27日 プレスリリース
「アスベストなどが原因とされる肺悪性腫瘍の発がんメカニズムを解明 」
リリースの詳細内容と資料がアップされています。
ところが2009年7月27日の岡山大学の発表で、アスベスト暴露はきっかけで、中皮種の直接の原因はα線を出す放射性物質だと知りました。
しかも、
肺に刺さったアスベストはラジウムを集める(濃縮する)、
腫瘍細胞は他臓器への転移の可能性もある、
鉄を体内に取り込む喫煙や、粉塵も同様の働きをする
とあります。
α線による内部被曝は岡山大学のこの研究と長崎大学の七條和子助教授の“死の灰「内部被曝」の確認”で、メカニズムと危険性を知ることができ、大きな成果だと思います。
★岡山大学 2009年7月27日 プレスリリース
「アスベストなどが原因とされる肺悪性腫瘍の発がんメカニズムを解明 」
リリースの詳細内容と資料がアップされています。
【毎日新聞 】2009年7月28日
アスベスト:吸入、肺にラジウム蓄積 内部被ばくでがん化--岡山大チーム
アスベスト(石綿)吸入による中皮腫や喫煙などによる肺がんが起こる仕組みを、岡山大の中村栄三・地球物質科学研究センター長らの研究チームが解明した。石綿やたばこ、粉じんに含まれる鉄が肺に入ると、鉄を含む「フェリチン」というたんぱく質が形成される。フェリチンは大気中などにある放射性物質ラジウムを集めて蓄積させ、がんを引き起こすという。28日付の日本学士院発行の自然科学系英文学術誌に論文が掲載される。
これまで石綿を吸入すると肺にフェリチンが形成されることが知られていた。研究チームは形成過程を突き止めるため、中皮腫や肺がん患者の手術後の肺切片を詳しく調べた。
すると、6人の中皮腫患者のフェリチンからバリウム、鉛、カドミウムなどの重金属が検出された。中でもラジウムは海水中の100万~1000万倍に相当する高濃度だった。肺がん患者6人でも同様の傾向がみられた。
研究チームは、高濃度のラジウムが出す放射線で強力な内部被ばくが起き、肺組織の遺伝子を損傷させてがんを発生させると結論付けた。研究チームの岡部和倫(かずのり)・国立病院機構山口宇部医療センター呼吸器外科医長は「肺のラジウム蓄積量を調べる技術や、肺のフェリチンを溶かす薬剤を開発できれば、早期診断や治療につながる」と話している。【下桐実雅子】
共同通信 2009年7月27日
ラジウム被ばくで中皮腫か 石綿、喫煙で蓄積
中皮腫など肺にできるがんは、吸い込んだアスベスト(石綿)や喫煙により肺に放射性物質のラジウムがたまって“ホットスポット”ができ、非常に強い局所的な体内被ばくが続くのが原因とする研究結果を岡山大などがまとめ、27日に発表した。
岡山大地球物質科学研究センターの中村栄三センター長は「こうしたがん発生の仕組みは、考慮されていなかったのではないか」と指摘。
研究チームの山口宇部医療センターの岡部和倫外科系診療部長は「肺にたまったラジウム量を測定すれば早期診断につながる。ラジウムを排出する薬ができれば中皮腫などが予防できるかもしれない」と話している。
中村センター長らは、鉄を含むタンパク質「フェリチン」などの固まりと中皮腫の関係を研究。6人の悪性中皮腫患者の肺からこの固まりを採取すると、いずれもごく微量だが海水の100万~1千万倍の濃度のラジウムが検出された。
5人の患者の肺からは鉄分が多い青石綿と茶石綿を検出。もう1人は石綿はほとんどなかったが喫煙者で、たばこにも鉄が含まれることから、過剰な鉄分が肺でフェリチンを沈着させて固まりを成長させ、ラジウムが蓄積するのではないかとみている。
ラジウムは食物にごくわずかに含まれ、通常は体外に排出される。だがタンパク質の固まりに取り込まれると排出されず、放出する放射線が周囲のDNAを傷つけて、がんができると考えられるという。
2009/07/27 20:31 【共同通信】
【 讀賣新聞】 2009年7月28日
石綿吸引で肺にラジウム蓄積、中皮腫の原因に
7月28日1時17分配信 読売新聞
アスベスト(石綿)の吸引や喫煙などにより、強い放射線を出すラジウムが濃縮され、肺に蓄積することを、岡山大の中村栄三教授(地球宇宙化学)らが突き止めた。
放射線が細胞のDNAを傷つけることで、悪性中皮腫や肺がんを引き起こすと見られ、新たな治療法や診断法に結びつく可能性があるという。27日、東京都内で発表した。
悪性中皮腫や肺がんの原因のうち、アスベストはとがった繊維の形状が、がん発症に関与すると考えられてきたが、実際の発病の仕組みは分かっていなかった。
中村教授らは、悪性中皮腫の患者から切除した肺組織から、鉄を含んだ直径数十マイクロ・メートルのたんぱく質の塊(フェリチン)を採取。塊に含まれる成分を調べたところ、海水の数百万~1000万倍も高い濃度のラジウムが含まれていることがわかった。アスベストやたばこの煙に含まれる鉄分が肺の中に吸入されることで、フェリチンの生成が促され、体内に極微量含まれるラジウムが濃縮されると見られる。
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