東京ビッグサイトで開催された第6回「アジア・ファニシングフェア」(11月17日~19日)には、家具やインテリア製品メーカー58社が出展した。このイベントでは、企画展示として「ペットインテリア展ペットサローネ」のスペースが設けられ、ペット用の家具なども多く出品された。
このイベントで特徴的だったのは、猫(の飼い主)をターゲットにした製品の豊富さだ。九州から出展したナガノインテリア工業とサンコウが、ユニークな猫用家具を展示していた。
猫と飼い主が心地よく楽しく過ごせるダイニング
福岡県の家具メーカー、ナガノインテリア工業は「ヒトとペットの垣根のない暮らし」をコンセプトに開発したダイニングセットを展示した。天然のオーク材を使用したダイニングテーブルの天板は、中央に直径約16センチの穴が開いている。穴のすぐ下には丸いステップが取り付けられており、猫がそこから顔を出して遊ぶことを想定しているという。この穴には蓋をかぶせることもできるので、猫がいない時は通常のテーブルとして使用できる。
組み合わせる「ダイニング アームレスベンチ」と同「コーナーベンチ」は、背もたれの幅が厚く作られている。人間には快適な座り心地を、猫には歩いて遊んだりくつろいだりする場を提供する。ベンチの表面には、引っ掻きに強く汚れが付きづらい素材が使用されているのもありがたい。
キャットタワーも人との垣根のない設計
「ネコ用タワー」にも、レッドオークの天然無垢材が使用されている。ダイニングセットと組み合わせることで、高級感と温かみのあるインテリアを演出することができそうだ。ステップの高さは、ベンチの背もたれに乗り移りやすい様に設計されている。この辺りにも、人とペットの垣根のない暮らしへの配慮が感じられた。
サンコウは幅広い猫用家具を展示
同じく福岡県で家具の製造・輸入販売を行うサンコウも、猫用家具の「キャットシリーズ」を展示。同社の製品には、インテリアによく馴染むデザインと遊び心が感じらる。キャビネットやテーブル、小物入れなどに、猫にも飼い主にも楽しい仕掛けが施されていた。
リビングルーム用の低いテーブルには穴が2か所に設けられており、猫が出入りして遊んだり中で休んだりすることができる。天板の一部は強化ガラスで、中で昼寝をする猫の様子を眺めることができそうだ。このガラスは取り外しが可能で、手入れのしやすい仕様になっている。
キャビネット型のキャットタワー
扉を閉めた状態では普通の家具に見える「キャビネットタワー」は、内部にステップを設置しており猫が遊べるように作られている。低めの「キャビネットワイド」も同様で、ドアに空けられた穴から中に入り、ステップで遊んだり好みの場所でくつろいだりできる。トイレの収納場所もあり、扉で隠せるのは来客時に便利だろう。
そのほか、ペット用のお茶碗を乗せるフードスタンドや可愛いチーズ型の小物入れ「BOX」にも、同じイメージのウッド素材が使用されている。猫だけでなく小型犬にも使えるベッドやベンチもあわせ、統一感のあるお洒落な室内コーディネートが楽しめそうだ。