新幹線では，九州新幹線 鹿児島中央始発の定期“みずほ”より早い時間に発車する臨時“さくら”（鹿児島中央6：00発）を設定する．「大阪・関西万博」への来場客が多く見込まれる週末を中心にこの臨時列車を運転することで，鹿児島中央から新大阪に初めて9時台に到着できるようになり，近畿圏での滞在可能時間が22分拡大する．

写真：JR西日本N700系4000番代「N700A」　　百々貴俊撮影

　利用が集中する時間帯に臨時“のぞみ”を上下各2本増設するとともに，博多行き最終定期“のぞみ”より遅い時間に発車する臨時“のぞみ”を増設する．
　時刻表などで事前に掲載している「N700S」で毎日運転するすべての列車について，ビジネスブースを設置した車両での運転とする．また，すべての“のぞみ”の3号車を指定席とするほか，16両編成車両の奇数号車に設置されている一部の共用トイレを，女性専用トイレとする．

写真：JR西日本W7系　　編集部撮影　　白山総合車両所にて　　2014-6-22（取材協力：JR西日本）

　北陸新幹線では，利用の多い時間帯に金沢始発・終着の臨時“かがやき”を上下各2本増設する．このうち1本は，東京駅行き最終定期列車“かがやき518号”（金沢21：03発）より遅い時間に発車する臨時列車“かがやき546号”（金沢21：06発）となる．
　“つるぎ11号”を富山始発とすることで，富山始発の“つるぎ”は6時〜8時台の時間帯で毎時2本となり，関西圏へのアクセス向上や，北陸エリア内の通勤・通学での利便性向上を図る．“つるぎ27号”については，現行の富山始発から金沢始発に変更する．

写真：JR西日本323系　　編集部撮影　　近畿車輛株式会社 本社にて　　2016-6-24（取材協力：JR西日本・近畿車輛）

　近畿・京阪神エリアでは，「大阪・関西万博」でのアクセス輸送について，新大阪から桜島までを直通する「エキスポライナー」を合計26本（新大阪→桜島方面14本／桜島→新大阪方面12本）設定し，桜島駅からはシャトルバスに乗り換えることで，万博会場までを結ぶ．大阪環状線では朝2本と夜3本，JRゆめ咲線では平日夜に2本，列車を増発するほか，阪和線では平日朝に快速列車1本を増発する．
　JR神戸線の通勤特急“らくラクはりま”は，平日通勤時間帯に1往復を増発する．特急“こうのとり”は，朝夕の通勤時間帯において中山寺と川西池田に停車する．また，平日の朝夕通勤時間帯に運転している通勤特急“らくラクやまと”は，新たに柏原と八尾に停車する．

写真：JR西日本227系500番代　　編集部撮影　　近畿車輛にて　　2023-2-2（取材協力：JR西日本・近畿車輛）

　岡山エリアでは，山陽本線において，土休日の昼間時間帯に岡山—金光間で普通列車を2往復増発する．姫新線の夜間時間帯において，一部列車の運転時刻を繰り上げる．

写真：JR西日本227系　　編集部撮影　　近畿車輛本社にて　　2014-9-26（取材協力：JR西日本・近畿車輛）

　広島エリアでは，広島新駅ビル「ミナモア」の開業（2025年3月24日）にあわせて，土休日の山陽本線 広島—岩国間に快速“シティライナー”を1往復増発するとともに，一部列車の運転時刻を利用しやすい時間帯に変更する．これにより，岩国方面からの利便性が向上する．あわせて土休日における快速“シティライナー”の運転区間を，現行の西条—広島から白市—広島間に延長する．また，広島への到着時刻を現行の11時台から10時台に繰り上げる．土休日の昼間時間帯では，広島—五日市間で快速“シティライナー”と普通列車をあわせて15本増発する．
　このほか，平日の昼間時間帯に広島を発着する3両編成の列車について，糸崎方面では8本，岩国方面では9本を4両編成以上に変更する．また，夕方・夜間時間帯に広島—五日市間の列車を平日に5本，土休日に1本増発し，広島での発車時刻や行先をそろえる．これにともない，五日市—岩国間，西条—糸崎間の列車本数を見直す．
　呉線では，土休日の昼間時間帯に広島—坂間で普通列車を4往復増発する．快速“通勤ライナー”は新たに海田市に停車する．

写真：JR西日本キハ187系　　編集部撮影　　米子運転所にて　　2000-12-25（取材協力：JR西日本）

　このほか，有料座席サービス「快速 うれしート」について，琵琶湖線・JR京都線・嵯峨野線・JR宝塚線で新たにサービスを開始するとともに，JR神戸線・奈良線・山陽線（広島エリア）では，設定列車を拡大する．
　特急“スーパーおき”・“スーパーまつかぜ”の運転区間のうち，鳥取—米子間をワンマン列車として運転する．瀬戸大橋線 岡山—児島間では，一部を除く普通列車をワンマン列車として運転する．
　詳しくは，JR西日本ニュースリリースに掲載されている．

※写真はすべてイメージです．