なぜ結婚式はアップデートしていかない?
【コラム】気持ち悪いルールに縛られた結婚式。誰のためのイベントなの? #結婚式に自由を
新R25編集部
記事提供:キングコング 西野 公式ブログ
キングコング西野と申します。
お笑いはあんまり得意ではないのですが、人を巻き込んだり、空間を作ったりするのが得意で、好感度は低いのですが、イベント関係の仕事っぷりは、少なくとも日本国内ではトップクラスの評価をいただいております。
出身は大阪ミナミにあった『beseよしもと』という地下の劇場で、そこで出演者としての立ち振舞いは勿論のこと、集客や演出、イベント運営に関するアレやコレやを学ばせていただきました。
「どうすれば、お客さんに楽しんでいただけるだろう?」と向き合い続けてきた18年間は、チケットの売上でイベントを作る以上、それは予算との戦いでもありました。
「同じ4000円を払うなら、それなら、西野のイベントに行こう」と思ってもらわないと食っていけないわけです。
なので、内容で差をつけるには、内容を充実させなければならず、演出や美術にかかる費用を徹底的に把握し、10円単位で算盤をはじいていかなければなりません。
おかげで、どのイベント会場に行っても、一目で制作費を計算できる身体になりました。
結婚式に自由を
そんな僕が、とにもかくにも苦手なのが『結婚式(披露宴)』です。
理由は単純明快、ハレの日を迎えた新郎新婦がボッタくられているのを見るのがツライからです。
(※今回はCRAZYWEDDINGさんからの無茶振りで、結婚式について考えてみました)
もっとも「ボッタクリ」は感覚値なので、いくらであろうと本人が満足していればボッタクリではないのですが、少なくとも僕が見るかぎり、「ああ、このクオリティーだと費用は2分の1か、3分の1で済んだだろうなぁ」です。
制作費の相場を知らない新郎新婦(とくに新婦)がつけこまれたことは容易に想像できます。
そして、結婚式後の生活で(たとえば出産時やマイホーム購入時に)「ああ、あの結婚式で、あんなに費用をかけるんじゃなかったなぁ」と後悔する新郎新婦の未来が容易に想像できます。
んでもって。
ボッタくられている二人を見るのよりも、もっとツライのが、式の内容です。
テーマパークの添乗員みたいな喋り方の司会者が登場し、未婚女性に対して何の配慮もないブーケトスたる公開処刑が横行し、「お前、誰だよ」たる式場専属カメラマンがパシャパシャとシャッターを切る。
新郎新婦やゲストの自然な表情を撮ってくれる知り合いのカメラマンを連れてこようものなら、式場から「持ち込み料」を請求される始末。
なんだよ、「持ち込み料」って。
なんで、自前スタッフを用意したら、追加でお金が発生するんだよ。
主役は新郎新婦だろ? だったら、新郎新婦が一番幸せになる結果に導いてやれよ。
結婚式はゴールじゃなくて、スタートで、ここから先、二人はたくさんたくさんお金がかかるんだよ。御祝儀は新婦新婦の生活費に充てさせてくれよ。
シンデレラモードに突入して舞い上がっている新婦につけ込んでんじゃねえよ。
(※すみません。ここから言葉が更に荒くなります)
おい、司会者!
「とってもお美しいお姿です。皆様、どうぞご覧ください」じゃねーよ! AIか、てめえ!
コイツ(新婦)、そんなキャラじゃねーんだよ!
んでもって、ここからは式場に対する不満というより、「しきたり」に対する不満なんだけど…
ゲストのラインナップよ。
「この人を呼ぶなら、あの人を呼んでおかなくちゃいけない」的なノリが糞味噌に気持ち悪いんだけど、あれ何?
結婚式って新郎新婦の門出を祝うイベントじゃなくて、職場の上司の威厳を守るための忖度イベントなの?
誰のためのイベントなんだよ!
こちとら、新郎新婦の上司に大切な時間と祝儀を割いてんじゃねーんだよ! 新郎新婦を祝いに来たんだよっ!
なんだよ、このルール!!
気持ちワリー!誰のための結婚式なんだよ!
ほんで、コース料理いらねーよ! 好きなものを好きなタイミングで食いてーよ!
蕎麦食いてーよ! 蕎麦食わせてくださぁい!!
そして、極めつけは「引き出物」よ。
要らねー!! マジで要らねー!!
こればっかりは新郎新婦に言いたいんだけど、お前ら、このあと、二次会があること知ってる??
もしかして、このバカでかい紙袋(バウムクーヘン)を、二次会の会場まで持ち歩かなきゃいけないの?
引き出物を渡すなら二次会をするな! 二次会をするなら、引き出物を渡すな!
ケーキ入刀するぐらいなら、現場で、このバウムクーヘンを細かく切り分けて、一口サイズにしてくれない? 食って行くから!
おい、新郎新婦および、ブライダル関係者よ。
ゲストに巨大な荷物を持たせる地獄感覚は、どこで身に付けたんだよ?
親か? 親の育て方に原因があるのか?
親に会わせろ! ションベン漏らすぐらい説教してやるよ!
ちなみに、ションベンを漏らすのは俺だっ!
んでもって、バームクーヘンならまだしも、新郎新婦の名前が入ったオリジナルグッズの引き出物よ。
ゴミにも程があるだろ!
そんなもん貰って、どうするんだよっ! お前らの名前が入った謎アイテムを俺の自宅に飾れってか?
嫌だよ!ダセーよ!ただちにメルカリで売りてーよ!
ただ、名前が入ってるからメルカリで売れねーよ! ハメ技を決めてんじゃねーぞ!!
その対策として、生まれた「カタログ」よ。
「要らないものを貰っても困ると思うので、このカタログの中からお好きな物をお選びください」という配慮に対して、一言だけ言わせてくれ。
「Amazonって知ってる!?」
ブライダル業界と契約している商品だけじゃなくて、今は、好きなものが何でも揃っているAmazonっていう最強カタログがあるんだけど、ご存知?
平気な顔でカタログを出すところを見ると、ご存知じゃねぇんだろうな!
どう生きれば、これまで、Amazonをかわして生きてこれたのか、『Amazonのかわしかた』というタイトルのセミナーを結婚式後に開いてくれよ。
絶対に行かねーから。
頼む!
引き出物でカタログギフトを渡すぐらいなら、その分の祝儀を返してくれ。
Amazonで好きな物を買うから!
お願い! 頼む!!
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不満が言えない『結婚式』
皆、こんな感じの不満を抱えてるんだけど、祝いの場だから言えねーんだよ。それが問題なんだよ!
新婦新婦には「良い式だった」としか言えねーの!
どれだけ内輪ノリの余興が横行しようが、どれだけ新郎の上司が下品な酔っ払い方をして会場をシラケさせようが、どれだけ何のオチもなくツマンネー祝辞が続こうが、せっかくの祝いの場だから、「良い式だった」としか言えねーの!!
だから結婚式はいつまでたってもアップデートしていかない。
いいかげん、やめてくれよ。
新郎新婦を純粋に祝わせてくれよ。新郎新婦が気を使わない式にしてくれよ。
ようやく落ち着きを取り戻した西野氏
ただ。
中には、本当に良い結婚式もあります。
実は今週末、(式場で開催される式としては)数年ぶりに結婚式に参加します。
それは、親族と、本当の身内だけで開催される式で、それは新郎新婦のための時間で、だから気持ち良く祝うことができるので、参加させていただくことになりました。
今年の夏に、ウチのオンラインサロンメンバーがバーベキュー会場で結婚式を開催しました。
全員私服でバーベキュー。堅苦しい挨拶は一切抜き。それに対してとやかく言ってくる上司は誘わない。
誰にも気を使わない、本当に自由な結婚式で、本当に気持ちよく祝わせていただきました。
こんな結婚式が増えたらいいなぁと思います。
汚い言葉を乱発してしまってすみませんでした。幸せな結婚式が増えることを心から願っております。
まずは、式後には絶対に言えない結婚式の問題点および不満および改善策を(これから式を挙げる新郎新婦を含めて)共有しておくことが大切だと思います。
「#結婚式に自由を」
のハッシュタグで呟いてください。「なるほど」なツイートを、僕がリツイートさせてもらいます。
あらためて。
本当に幸せな結婚式が増えることを願っております。
#結婚式に自由を
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