2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

将棋の先手勝率=52%に騙されてはいけない

Qhapaq アドベント将棋記事15日目 将棋における最初の勝負所は「先手を引くか後手を引くか」といえましょう。先手に戦型の選択権があり、後手のほうが苦労が多いのは人間でもコンピュータでも同じです。コンピュータ将棋では、先手の勝率は約6割あります。故…

やねうら王搭載の詰将棋ルーチンの千日手対応

Qhapaq アドベント将棋記事 14日目 やねうら王(tnk-)に搭載のdf-pnベースの詰将棋エンジンが図巧の1番を解けないことが発覚しました。時折聞かれる「コム将棋の開発ってどうやってやるの」という問への答えとして使えそう課題なので、図巧の1番の解決を目…

やねうら王搭載の詰将棋ルーチンの改造中継(ver 2)

Qhapaq アドベント将棋記事 13日目 前回の記事もマージしています。 やねうら王(tnk-)に搭載のdf-pnベースの詰将棋エンジンが図巧の1番を解けないことが発覚しました。時折聞かれる「コム将棋の開発ってどうやってやるの」という問への答えとして使えそう…

今の詰将棋ルーチンが図巧の1番を解けない話

Qhapaqアドベント将棋記事12日目(深夜34時にお送りします) 前々回の記事で解説したdf-pnベースの詰め将棋ルーチンですが、やねうら王(tnk)に搭載されているdf-pnベースのルーチンで図巧(江戸時代に作られたクッソ難しい詰将棋集)の1番が解けないことが…

【一言小ネタ】加藤一二三九段と棒銀

Qhapaqアドベント将棋記事11日目 加藤一二三九段と言えば棒銀...と言われているが棒銀の採択率は2割程度。 藤井猛九段の三間飛車と同じぐらいの採択率です。

高速な詰将棋アルゴリズムを完全に理解したい(完成版)

Qhapaq アドベント将棋記事10日目 今の詰将棋アルゴリズムで最強と言われているハッシュテーブル+df-pn探索(depth first - proof number)による詰将棋アルゴリズムの完全理解を目指していきます。 参考文献: memo.sugyan.com 【proof numberとは】 proof nu…

高速な詰将棋アルゴリズムを完全に理解したい(ver3)

Qhapaq アドベント将棋記事9日目 ※:連載記事ですが前回までの記事をmergeした記事になりますので過去作は読まなくても大丈夫です。 今の詰将棋アルゴリズムで最強と言われているハッシュテーブル+df-pn探索による詰将棋アルゴリズムの完全理解を目指してい…

藤井聡太棋聖に勝つと手に入る新タイトルSOTAについて考えてみた

遂に藤井棋聖が爆誕しました。ブログで藤井二冠が誕生する確率は75%を超えていると主張した身としては「せやろな」感がありますが、それにしても強い。強すぎるので勝った棋士なんて相当嬉しいのではなかろうか。というわけで藤井棋聖に勝った人が得られるタ…

高速な詰将棋アルゴリズムを完全に理解したい(ver2)

Qhapaq アドベント将棋記事7日目 ※:連載記事ですが前回までの記事をmergeした記事になりますので過去作は読まなくても大丈夫です。 今の詰将棋アルゴリズムで最強と言われているハッシュテーブル+df-pn探索による詰将棋アルゴリズムの完全理解を目指してい…

高速な詰め将棋アルゴリズム完全に理解したい(その1)

Qhapaq アドベント将棋記事6日目 ※:執筆時間不足の関係で複数回続きます。申し訳ないです ※:現在の記事の最新版はこちらです(連作ではなく、全ての解説を最新版に記載しています) 昨今のコンピュータ将棋は超高速で詰め将棋を解くことが出来る。という…

AIの対抗系から終盤問題を作ったらいい感じかも知れない件

Qhapaqアドベント将棋記事 5日目 棋力向上には詰将棋をやれ仮説に従って、コンピュータ将棋を駆使して終盤の詰み筋問題の自動生成をしたところ、問題が難しくなりすぎて悶絶してからはや一日。敬愛する将皇の終盤問題の多くが対抗系であることに目をつけ、QR…

AI作の終盤クイズが難しすぎる件

Qhapaq アドベント将棋記事 4日目 棋力向上には詰将棋をやれ仮説に従って、現在、詰将棋を無限に作ってくれるエンジンを開発しています。将棋ソフトの棋譜をベースに問題を作れば、棋譜の版権問題に引っかからずに実戦的な詰将棋を生成できるのではないかと…

【今回は】データからみる長考を棋力に変換するコツ【ネタ記事】

Qhapaq アドベント将棋記事 3日目 アマチュア将棋とプロの将棋の大きな違いの一つが「持ち時間」です。例えば名人戦となると2日で9時間(アマ棋戦は長くても1時間程度)となります。中盤の構想に時間を使うべきなのか、終盤に残して詰み筋を逃さないようにす…

藤井二冠が誕生する確率

藤井七段によるダブルタイトル挑戦は今の将棋界で最もホットなトピックと言っても過言でないでしょう。最年少タイトル更新、一気に二冠かなどとも言われていますが、実際問題、藤井七段が藤井二冠になる確率はどのぐらいなのでしょうか。少し計算してみまし…

将棋が強くなりたいならとにかく詰め将棋をやれ仮説

「将棋がどうやったら強くなるか」は将棋指しにとって長年の議題であると言えましょう。将棋が強くなる方法論にフォーカスした考察は詰め将棋や戦型の解説本に比べれば数は少ないものの、昭和から令和まで続く一大コンセプトになっています。 将棋の勉強方法…