精神障害および神経障害の治療薬として開発中のHTL0014242(選択的mGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター)の第Ⅰ相臨床試験を開始
当社は精神・神経障害を対象としたHTL0014242の開発において、健康成人被験者に初めての投与を行う第Ⅰ相臨床試験を開始しましたのでお知らせします。
HTL0014242は、当社独自のGタンパク質共役受容体(GPCR)の構造解析技術を駆使した構造ベース創薬(SBDD)により設計された、経口投与が可能な選択的グルタミン酸受容体5(mGlu5)ネガティブアロステリックモジュレーター *(NAM)です。
グルタミン酸は、ヒトの神経系で最も豊富に存在する興奮性神経伝達物質の一つであり、グルタミン酸シグナル伝達の変化やmGlu5は、神経精神疾患や神経変性疾患に関与します。HTL0014242は、過剰なグルタミン酸シグナル伝達を選択的かつ強力に減少させるために設計されたmGlu5 NAMの一つであり、アンメットメディカルニーズの高い分野において新しい治療法の可能性をもたらします。
HTL0014242の臨床試験デザインは、健康成人男女を対象とした二重盲検無作為化、単回経口漸増用量試験です。本試験は英国にて実施され、最大48例の被験者を対象に安全性、忍容性および薬物動態を評価します。中間結果は2019年下期を見込んでいます。
この発表について執行役副社長兼チーフR&Dオフィサーのマルコム・ウィアーは次のように述べています。「この新たな臨床プログラムの開始は、SBDDという当社独自のアプローチと開発力を活かした当社の研究成果です。HTL0014242は、mGlu5活性の選択的かつ強力な阻害薬として設計されており、この重要なGPCRを標的とする他の小分子に見られた問題点を克服できるよう最適化されています。グルタミン酸の過剰産生に起因する様々な適応症において、この候補化合物は大きな可能性を秘めており、この第Ⅰ相試験の結果を評価した上で、最終的な第Ⅱ相開発の方向性を決めるつもりです。」
代謝型グルタミン酸受容体は、神経伝達物質であるグルタミン酸に応答するクラスC GPCRであり、受容体サブタイプ5(mGlu5)は薬物標的として注目されています。当社は以前に、ネガティブアロステリックモジュレーターであるmavoglurantとの複合体を形成したmGlu5の膜貫通ドメインの結晶構造を報告しています。(Doré et al, Nature 2014) 膜貫通ドメイン内のアロステリック結合部位の正確な位置や受容体シグナル伝達を調節する鍵となるマイクロスイッチなど、mGlu5の膜貫通ドメインの構造を明らかしました。当社は、これらの知見を用いてHTL0014242を含む、強力で選択性の高い新規mGlu5 NAM候補薬を同定しました。
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*ネガティブアロステリックモジュレーターは通常の活性リガンド結合部位以外の部位でタンパク質と結合することによって受容体活性を阻害します
以上
Sosei Heptaresについて
当社グループは、Gタンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとした独自のStaR®技術並びに構造ベース創薬(SBDD)技術から生み出される新薬のデザイン・研究開発にフォーカスした、国際的なバイオ医薬品企業グループです。当社グループは提携あるいは自社開発により中枢神経系疾患、がん、代謝疾患、その他希少疾患など複数の疾患領域において、幅広いパイプラインの構築に取り組んでいます。現在進行中の開発プログラムには、Allergan社との提携によるアルツハイマー病の対症療法を目的とした候補薬や、AstraZeneca社との提携によるがん治療を目的としたがん免疫療法の開発も含まれています。その他に、これまでNovartis社、Pfizer社、第一三共株式会社、ペプチドリーム社、Kymab社、MorphoSys社等と提携しています。日本に本社を置き、英国およびスイスに研究開発施設を有しています。
「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社のコーポレートブランドです(証券コード4565)。詳しくは、ホームページhttps://www.soseiheptares.com/?ctry=jpをご覧ください。
グルタミン酸は、ヒトの神経系で最も豊富に存在する興奮性神経伝達物質の一つであり、グルタミン酸シグナル伝達の変化やmGlu5は、神経精神疾患や神経変性疾患に関与します。HTL0014242は、過剰なグルタミン酸シグナル伝達を選択的かつ強力に減少させるために設計されたmGlu5 NAMの一つであり、アンメットメディカルニーズの高い分野において新しい治療法の可能性をもたらします。
HTL0014242の臨床試験デザインは、健康成人男女を対象とした二重盲検無作為化、単回経口漸増用量試験です。本試験は英国にて実施され、最大48例の被験者を対象に安全性、忍容性および薬物動態を評価します。中間結果は2019年下期を見込んでいます。
この発表について執行役副社長兼チーフR&Dオフィサーのマルコム・ウィアーは次のように述べています。「この新たな臨床プログラムの開始は、SBDDという当社独自のアプローチと開発力を活かした当社の研究成果です。HTL0014242は、mGlu5活性の選択的かつ強力な阻害薬として設計されており、この重要なGPCRを標的とする他の小分子に見られた問題点を克服できるよう最適化されています。グルタミン酸の過剰産生に起因する様々な適応症において、この候補化合物は大きな可能性を秘めており、この第Ⅰ相試験の結果を評価した上で、最終的な第Ⅱ相開発の方向性を決めるつもりです。」
代謝型グルタミン酸受容体は、神経伝達物質であるグルタミン酸に応答するクラスC GPCRであり、受容体サブタイプ5(mGlu5)は薬物標的として注目されています。当社は以前に、ネガティブアロステリックモジュレーターであるmavoglurantとの複合体を形成したmGlu5の膜貫通ドメインの結晶構造を報告しています。(Doré et al, Nature 2014) 膜貫通ドメイン内のアロステリック結合部位の正確な位置や受容体シグナル伝達を調節する鍵となるマイクロスイッチなど、mGlu5の膜貫通ドメインの構造を明らかしました。当社は、これらの知見を用いてHTL0014242を含む、強力で選択性の高い新規mGlu5 NAM候補薬を同定しました。
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*ネガティブアロステリックモジュレーターは通常の活性リガンド結合部位以外の部位でタンパク質と結合することによって受容体活性を阻害します
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Sosei Heptaresについて
当社グループは、Gタンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとした独自のStaR®技術並びに構造ベース創薬(SBDD)技術から生み出される新薬のデザイン・研究開発にフォーカスした、国際的なバイオ医薬品企業グループです。当社グループは提携あるいは自社開発により中枢神経系疾患、がん、代謝疾患、その他希少疾患など複数の疾患領域において、幅広いパイプラインの構築に取り組んでいます。現在進行中の開発プログラムには、Allergan社との提携によるアルツハイマー病の対症療法を目的とした候補薬や、AstraZeneca社との提携によるがん治療を目的としたがん免疫療法の開発も含まれています。その他に、これまでNovartis社、Pfizer社、第一三共株式会社、ペプチドリーム社、Kymab社、MorphoSys社等と提携しています。日本に本社を置き、英国およびスイスに研究開発施設を有しています。
「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社のコーポレートブランドです(証券コード4565)。詳しくは、ホームページhttps://www.soseiheptares.com/?ctry=jpをご覧ください。