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富士通

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PRESS RELEASE

2016年7月26日
富士通株式会社

スマートアグリカルチャー磐田と「ユビキタスウェア」を活用した
農作業者の安全性向上を目指す実証実験を開始

農作業者の状態を見える化し、安全管理に活用

当社は、株式会社スマートアグリカルチャー磐田(本社:静岡県磐田市、代表取締役社長:須藤毅、以下、SAC iWATA(注1)(サークイワタ))と、ビニールハウス内での農作業者の状態を把握して安全性の向上を図る実証実験を、「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE(フジツウ アイオーティー ソリューション ユビキタスウェア)」製品の「ユビキタスウェア バイタルセンシングバンド、以下、バイタルセンシングバンド(注2)」を用いて、7月から8月の期間、ケールなど葉物野菜を栽培しているSAC iWATAのビニールハウス内で実施します。

SAC iWATAでは、高温多湿な夏場のビニールハウス内での農作業における熱中症の予防対策を講じてきましたが、さらなる効果的な取り組みについても検討されてきました。

本実証実験では、「バイタルセンシングバンド」を作業者の手首に装着することで、熱ストレス、身体負荷などを推定し、事前に設定した通知条件に該当した場合に管理者へアラームを通知します。本実証内容を実践することにより、農作業者一人ひとりのデータに基づいた、管理者による状態管理を行う仕組みと、その効果の検証を行います。

当社は、本実証実験を通じ、過酷な環境下で働く農作業者の安全性向上を支援するとともに、ほかの生産現場への展開や農業ソリューションの強化を目指して取り組んでいきます。

背景

夏場のビニールハウス内は高温多湿な環境であり、熱中症による農作業中の事故が懸念されるため、農作業者の状態管理が重要となります。SAC iWATAでは、農作業者一人ひとりの体調を事前に把握し作業計画を立てるだけでなく、現場管理者が必ず現場に立ち会い、作業者の体調に異常がないか確認するなど、熱中症の予防対策を講じています。

今回、さらなる対策の強化を図るため、「バイタルセンシングバンド」を用いて、農作業者の状態を見える化し、一人ひとりに合わせた遠隔での状態管理を行う実証実験を、SAC iWATAと実施します。

実証実験の概要

農作業者の手首に「バイタルセンシングバンド」を装着し、周囲の温湿度と作業者のパルス数(注3)から作業者それぞれの熱ストレスレベル(注4)を推定します。また、パルス数から算出した、活動による身体負荷レベル(注5)を推定します。これらのデータを当社のIoTデータ活用基盤「FUJITSU Cloud Service IoT Platform(フジツウ クラウド サービス アイオーティー プラットフォーム)」に収集し、事前に設定した通知条件に該当した場合に管理者のスマートフォンへアラームが通知されます。これにより、農作業者への休憩の促進や、万が一の事故発生時の迅速な対処など、一人ひとりに合わせた状態の管理を行うことができます。

なお、本実証実験は、「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウド Akisai(アキサイ、日本語通称:秋彩)」の検証・実践の場である当社の「Akisai農場」(沼津工場内)においてもあわせて実施します。今後、本実証実験の成果を踏まえ、農業ソリューションのラインナップ強化を目指して取り組んでいきます。

実証実験の概要

図. 実証実験のシステムイメージ
図. 実証実験のシステムイメージ
拡大イメージ
「バイタルセンシングバンド」拡大イメージ

  1. 実証期間

    2016年7月~2016年8月

  2. 実施場所
    • SAC iWATA(静岡県磐田市)
    • Akisai農場(静岡県沼津市)
  3. 提供システム

    本実証実験では、以下の通りデバイスおよびシステムを活用します。

    1. 装着デバイス
      • 熱ストレスレベル、身体負荷レベルなどを推定することができる「バイタルセンシングバンド」
    2. データ活用クラウド基盤と活用技術
    3. IoTデータ活用基盤 「FUJITSU Cloud Service IoT Platform」
      • センサーアルゴリズム
      • センサーデータ通知アプリ
  4. 実証内容
    「バイタルセンシングバンド」による、農作業者の安全管理

    「バイタルセンシングバンド」を用いて、農作業者の熱ストレスレベル、身体負荷レベルなどを推定し、事前に設定した通知条件に該当した場合に管理者へアラームを通知することにより、農作業者一人ひとりの状態を把握し、安全を管理します。

    本実証内容は、7月27日(水曜日)から7月29日(金曜日)まで東京ビッグサイトで開催される「施設園芸・植物工場展 2016(GPEC)」に出展する予定です。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 SAC iWATA:
富士通株式会社、オリックス株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長:井上亮、以下 オリックス)、株式会社増田採種場(本社:静岡県磐田市、代表取締役:増田寛之、以下 増田採種場)の3社で、農業を基点とした地方創生の実現に向け、2016年4月1日に設立。出資比率は、富士通51%、オリックス39%、増田採種場10%。
注2 バイタルセンシングバンド:
本体に搭載したセンサーで計測した温度・湿度・パルス数などの情報から、装着者周囲の熱ストレス推定などを行うことができる当社のユビキタスウェアのこと。バイタルセンシングバンドは医療機器ではありません。状態の測定・推定結果から、事前に該当した条件通知に該当した場合、アラームで知らせるもので、診断するものではありません。
注3 パルス数:
拍数/分を推定。
注4 熱ストレスレベル:
日本気象学会の「WBGTと温度、湿度との関係」を基に、温湿度にパルス数を組み合わせて算出した熱ストレス状態を「安全」「危険度低」「危険度中」「危険度高」の四段階に分け推定。
注5 身体負荷レベル:
有酸素運動時の適正な心拍数を示すカルボーネン法などの指標を基に、パルス数から算出した、活動による身体負荷を「ほぼ安全」「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の五段階に分けて推定。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

ユビキタスウェアサポート窓口
電話 050-3116-7791
受付時間: 9時~17時(土曜日・日曜日・祝日・年末年始は除く)


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