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THE POSSIBIliTIES ARE INFINITE
Japan
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[ PRESS RELEASE ](技術)
2005-0117
2005年7月13日
株式会社富士通研究所
富士通関西中部ネットテック株式会社

高性能メディア処理用プロセッサ「FR-V」を用いて多機能モバイルIP端末を試作

〜モバイル端末として業界最高水準の画像表示品質を実現〜

株式会社富士通研究所(注1)と富士通関西中部ネットテック株式会社(注2)は共同で、放送・電話・インターネットのトリプルプレーサービスを可能とする、多機能モバイルIP端末を試作しました。メディア処理用プロセッサ「FR-V(注3)」の高い処理能力により、IPテレビ電話では、QVGA(注4)の画面サイズで毎秒15フレームの画像表示という、携帯型の端末としては業界最高水準の画像表示品質を実現しています。また、フルブラウザ「Inspirium(注5)」(インスピリアム)を実装しており、チューナーを用意すれば、地上波デジタルテレビ放送受信の携帯端末として利用することも可能です。

今回試作したモバイルIP端末は、放送・電話・インターネットを一体化したトリプルプレーサービスの時代に向けて、端末に要求される多機能性を実証するための試作機です。本試作機は、7月14日、15日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する「富士通フォーラム2005」でご覧いただけます。

多機能モバイルIP端末
今回試作した多機能モバイルIP端末
(無線IPテレビ電話を実行中)

【端末の特長】

今回試作した端末の特長は以下のとおりです。

  1. 多機能性を実証するアプリケーションを搭載

    Linux OS上に、富士通株式会社製のフルブラウザ「Inspirium」、オーディオ・ビデオ・プレーヤー、無線IPテレビ電話、無線IPビデオトランシーバー(注6)など、トリプルプレーサービス時代に向けた複数のアプリケーションを搭載しています。

  2. 高速な動画像送受信の実現

    独自に開発した高速なMPEG-4コーデックおよび無線LAN QoS(Quality of Service)技術により、無線IPテレビ電話や無線IPビデオトランシーバーでは、QVGAサイズの画像を毎秒15フレームで送受信することが可能です。また、「Inspirium」が持つBML(注7)機能を用いることにより、チューナーを用意すれば、地上波デジタルテレビ放送受信携帯端末としても利用することが可能です。

【今後】

今後、低消費電力化、ユーザーインターフェースの高度化、ソフトウェアの高信頼化など、多機能モバイルIP端末に求められるさまざまな機能の研究開発やそのプラットフォーム化を進め、次世代IP端末を利用したフィールド・イノベーションの実現を推進していきます。

【主な仕様】

表1 端末の主な仕様
ハードウェア仕様
大きさ、重量165x73x26ミリメートル、245グラム (バッテリー含む)
主要LSICPU:FR461 (400MHz, 8演算同時実行)、
SDRAM:128メガバイト、Flash ROM:64メガバイト
表示3.7インチVGA(640x480)、TFT LCD(262144色)
入力・出力・操作タッチパネル、ステレオスピーカー、マイク、 レシーバー、バイブレーター
撮像素子CMOSセンサー 35万画素
無線LAN無線LANモジュール内蔵(IEEE802.11b準拠)
外部インターフェースCFインターフェース、SDインターフェース、 USB(クレードル使用時) 内蔵拡張モジュールインターフェース
バッテリー内蔵リチウムイオン電池 定格容量3.7V 1950ミリアンペアー時、充電機能付き
OS・ミドルウェア・GUI仕様
OS(カーネル)Red Hat Linux 2.4
ミドルウェアMPEG-4 コーデック (動画像符号化、復号化)
AAC (オーディオ符号化、復号化)
AVC/H.264(注8)デコーダー (動画像復号化)
GUI環境X Window System、WideStudio/MWT
搭載アプリケーション
オーディオ・ビデオ・プレーヤーMPEG-4 VGA 毎秒15フレーム
無線IPテレビ電話MPEG-4 QVGA 毎秒15フレーム 全二重
無線IPビデオトランシーバー
(画像データ付きPush To Talk)
MPEG-4 VGA 毎秒15フレーム 半二重
ブラウザInspirium

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

(注1)株式会社富士通研究所:
社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市。
(注2)富士通関西中部ネットテック株式会社:
社長 小西勝義、本社 大阪府大阪市。
(注3)FR-V:
VLIW(Very Long Instruction Word)アーキテクチャーを採用した富士通株式会社の組み込み機器向け高性能メディア処理プロセッサ。音声や画像の高度なメディア処理ができ、携帯機器に利用すれば、高性能で多機能な端末を実現可能。
(注4)QVGA:
320x240の画素数。本端末のLCDはVGAで、QVGAの4倍の画素数。
(注5)Inspirium:
富士通株式会社製の組込み機器向けインターネットブラウザ。車載ナビゲーション機器や店舗向け専用端末などに実績がある。
(注6)ビデオトランシーバー:
動画像付きの複数による同時通信。
(注7)BML:
Broadcast Markup Languageの略。テレビ放送によるデータ配信用のコンテンツ記述言語。
(注8)AVC/H.264:
Advanced Video Codingの略。H.264と同義語。MPEG-4 AVCとも表記する。地上波デジタルテレビ放送の受信には、AVC/H.264デコーダーが必要である。

関連リンク

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