ロゴデザイン作成に効く、Midjourneyプロンプトの【新常識】

画像生成AIのMidjourneyを1年間使い続け、特に気に入っているのが、AIによるロゴデザインの作成です。

ロゴを適当に利用してしまうと、大きなデメリットしかなく、もったいなさすぎます。

その理由はずばり、ロゴは単なるきれいなイメージではないからです。

ロゴは、ブランドのすべての価値を表す重要な略語なのです。

それぞれのロゴの背景には、ブランドの世界観が詰め込まれています。

ロゴを見たときに、意識的にせよ無意識にせよ、あなたの脳はストーリーや感情、経験で満たされます。

実際、人間の脳はテキストの６万倍の速さで画像を処理しているそう。

もしかしたら、これまで無料のロゴを利用したり、プロのデザイナーに頼むと高くつくので、自分で作っているかもしれません。

しかし、Midjourneyを使えば、手軽にプロ品質のロゴデザインを作成することができます。

この記事では、Midjourneyを１年間使い倒して発見した、ロゴデザインに使えるMidjourneyプロンプト、小技テクニックをまとめてご紹介します。

具体的なサンプル例とプロンプトを一緒に記載しており、コピペでそのまま利用できます。

「Midjourneyって何？」というひとは、基本の使い方をまとめた以下のガイドを参考にどうぞ。

■ Midjourney（ミッドジャーニー）で思い通りに画像生成できる徹底ガイド

Midjourneyでロゴを作成するヒント

1. ピクトリアル・マーク・ロゴ

ブランドマークとしても知られるピクトリアル・マークロゴは、一般的にロゴと言えばまず思い浮かべるでしょう。

ロゴマークと文字テキストを組み合わせることはできますが、ロゴデザイン自体で存在できるのが基本となります。

そのため、ブランド認知度の高くないスタートアップなどでは、使いにくいロゴタイプかもしれません。

以下のような用途を目指したいときにオススメ。

• ブランドにふさわしい
• 個性的で記憶に残る
• シンプル

Midjourneyで生成できる画像は複雑になりがちなので、その逆を望んでいることを伝える必要があるでしょう。

この特殊なスタイルにオススメの伝説的なデザイナーの一例がこちら。

• Paul Rand – IBMのロゴのデザイナー
• Rob Janoff – アップルロゴのデザイナー
• Sagi Haviv – USオープンテニスのロゴのデザイナー

ヒント : 「–no」プロンプトを使い、そのあとに画像に入れたくないものをすべて指定、入力しましょう。

ここでは、「details（ディテール）」や「realism（リアリズム）」、「shading（陰影）」も必要ないと指定しています。

ミニマルなラインロゴマーク

ここ最近人気の高いミニマルなラインロゴマークは、実際のイメージを作ることも、幾何学的な形とラインのデザインを作成することもできます。

グラデーションのロゴマーク

グラデーションのロゴマークを利用することで、あなたのブランドに斬新でフレッシュな印象を与えてみましょう。

プロンプト内で色を指定することも可能です。

2. レターマーク・ロゴ

レターマーク（モノグラム）とは、文字で構成されたロゴのことを指し、通常ブランドにイニシャルが利用されています。（IBMやNASAなど）

企業の正式名称が長すぎるなどの理由から、一文字のレターマークを採用しています。

残念ながら、Midjourneyは単語を生成することはできませんが、アルファベット一文字なら生成することが可能。

ヒント : タイポグラフィーの用語をうまく利用してみましょう。

• Serif（セリフ）
• Slab（スラブ）
• Calligraphic（カリグラフィー）
• Blackletter（ブラックレター）

3. アブストラクト/幾何学ロゴ

アブストラクト・マークは、特定のタイプのグラフィック・ロゴを指します。

リンゴや鳥のような分かりやすいものではなく、抽象的で幾何学的な形を利用し、あなたのビジネスや職種を表現することができます。

ヒント : プロンプト「radial repeat（放射線状の繰り返し）」を追加することで、円形のパターンを作ることができます。

4. エンブレム・ロゴ

エンブレムロゴは、細かいディテールのシンボルの中に、フォントを組み合わせ構成されています。

たとえば、バッジや印章、紋章を思い浮かべてください。

エンブレムは盾の形にセットのケースが多いですが（900年前に騎士が盾にエンブレムを掲げた伝統に由来）、そうである必要もありません。

公式っぽい見た目をもつ傾向があるため、学校や大学、国、政府機関などでよく選ばれています。

ビンテージ・エンブレム・ロゴ

5. マスコット・ロゴ

マスコット・ロゴとは、会社を代表するイラストキャラクターを利用したロゴを指します。

Midjourneyは、マスコットに向いた２Dキャラクターを作成するのにも最適です。

6. コンビネーション・ロゴ

コンビネーション・ロゴマークは、シンボル記号と文字テキストを一体化されたロゴを指します。

Midjourneyで生成したロゴに、高品質なフォントを組み合わせることで、コンビネーション・ロゴマークを作成することができます。

背景を削除したいときは、AdobeのFree Image Background Removerを活用してみましょう。

アカウント登録は必要ですが、無料で背景除去を行うことができます。

その他にも、さまざま背景除去ツールがあるので、以下の記事を参考にしてみましょう。

■ 画像の切り抜きや背景の除去、透過できる無料オンラインツール15選

ロゴデザインで使えるMidjourneyの小技テクニック

ここからはMidjourneyをつかってロゴデザインを生成するときに、よりうまく表現できる小技テクニックを紹介。

グラフィックデザイナーの名前を活用しよう

ここまで紹介したプロンプトの多くには、デザイナーの名前が含まれているのにお気付きでしょうか。

グラフィックデザイナーの名前をプロンプトに追加することで、出力される画像に大きな影響を与えます。

以下は、特に人気の高いデザイナーのリストになります。

• Massimo Vignelli – ニューヨーク市営地下鉄の路線図のデザイナー
• Rob Janoff – アップルロゴのデザイナー
• Sagi Haviv – USオープンテニスやナショナルジオグラフィックのロゴデザイナー
• Ivan Chermayeff – アメリカ大手銀行Chaseと昔あったアメリカの航空会社Pan Amのロゴデザイナー

もちろん、すべてのデザイナーがMidjourneyでうまく表現できるわけではないのでご注意ください。

上記リストでは、特に一貫して良い出力結果を得ることができるデザイナーを選んでいます。

以下は、同じプロンプトに異なるロゴデザイナー名を追加した比較。

「グラフィックデザイナー」ではないクリエイティブな人をプロンプトに起用すると、とても面白いスタイルが生まれることも。

たとえば、以下では画家やアーティストの名前をプロンプトに追加した比較となります。

Midjourneyの進化は止まらない

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