今しかない一瞬をおうちで可愛く撮ろう
赤ちゃんが産まれたら可愛く写真を撮ってあげたいと思うのが親心でしょう。特に生後2~3週間の新生児期は赤ちゃんの見た目が劇的に変化していくため後で撮ろうと思っても撮れない貴重な時期なのです。
我が家でも昨年第二子が産まれ、おうちでニューボーンフォトの撮影をしました。そこで今回は初心者がセルフでも工夫すれば素敵な写真になるニューボーンフォトの撮り方について、事前に準備する物、注意点、撮り方の流れなどを私が実際に行った例をもとに紹介していきたいと思います。
ミラーレスカメラや一眼レフなどを使う事を前提に書いていますが、特殊な機材は使わないためスマートフォンのカメラでもある程度はキレイに撮れると思いますよ!
1.赤ちゃん優先が鉄則
まず最初に覚えておくべきは「すべてにおいて赤ちゃんが優先」ということです。生まれたての赤ちゃんは非常にデリケートですから、無理に撮影を進めるのではなく、体調や機嫌が悪ければ時間をずらしたり、日を改めたりと赤ちゃんに向き合いながら柔軟に対応しましょう。
自分の家でセルフで撮る場合はこの辺の調整がしやすいのもメリットです。
撮影機材やセットもあまりに気合いを入れすぎると仕切り直しが面倒になってしまいます。ニューボーンフォトの専門家ならともかく、普通の人はあまり背伸びをせず簡単なセットで撮影するのが良いでしょう。
生後数週間の時期は赤ちゃんだけでなく両親も(特にママ)バタバタして大変な時期です。セルフでやるなら無理せずシンプルにを心掛けたいものです。
2.生後2~3週間くらいがベスト
ニューボーン(新生児期)らしさを写真にしやすいのは本当に短い時期です。赤ちゃんにより個人差はありますが、生まれたてホヤホヤ感を出したいなら生後2週間くらいがベストな感じです。3週間くらい経ってくるとだんだんホヤホヤの赤ちゃんから普通の赤ちゃんになってきます(我が家の場合)。
1ヶ月も経てば体も顔もしっかりしてくるのでちょっと遅めな感じ。私の経験(n=2)だと生後10日~20日くらいの間がベストな感じです。そう、本当に良い時期は10日くらいしかないのです。
ちなみにウチの子だとこの写真で10日目くらい。
そこからさらに2週間ほど経つと起きている時はもう生まれたてホヤホヤ感は少なくなります(笑)周りよりちょっと成長早めな気がしますが。
できれば産まれる前から準備する
撮影に使う機材や小物など揃えたい場合は産まれた後だとバタバタしすぎるので産まれる前からなんとなく準備しておくのが大事です。(シンプルで良ければおうちにあるものだけでも結構撮れちゃいます)
Amazonで小物買う場合、中国から発送とかになると平気で1週間くらい掛かりますからね。
3.最低でも2人、安全な場所で
よほど慣れた人でないかぎり、1人で撮影するのは止めた方が良いです。
赤ちゃんの機嫌を取りながら小物を用意して、撮影セットを組み、撮影して・・・というのはかなり大変な作業になります。また、撮影に集中してしまうことでと赤ちゃんに万が一の危険が及ぶこともあります。
夫婦でもママ友同士でもおじいちゃんおばあちゃんでも、誰でも良いのでカメラで撮る人と補佐する人の最低2人体制で撮ることをオススメします。慣れてないなら3人くらいいた方が安心して撮れると思いますよ。
部屋は暖かくしておく
服を着たままの撮影であればそれほど神経質になることはありませんが、新生児らしさを撮るのであれば裸の状態の写真も欲しいですよね。
赤ちゃんの体温は変化しやすいですから裸で撮る場合は部屋を暖かくして、短時間で撮り終えるようなスケジュールを考えましょう。夏であれば冷房を切る or 弱める(高温になりすぎて脱水症状にならないよう気をつけて)、冬であれば暖房を強めるなどして赤ちゃんにとって快適な環境を作りましょう。
裸で撮るなら普通に動いていて大人が汗ばむ程度の室温くらいが良いと思います。
待機時間中は裸のままにするのではなく、おくるみやバスタオルなどをかけて赤ちゃんに負担をかけないようにするのも大事。
安全な場所で撮影する
慣れた家の中でも危険はあります。特に本格的に撮影をするというのは普通の人にとって「いつもと違う、慣れない作業」となり事故のリスクが増します。
撮影セットが倒れて赤ちゃんに当たることのないようにしたり、転げ落ちるような高い場所に置かないなどいつもに増して細心の注意をしながら安全な環境で撮影をすることを心掛けましょう。
人数が多いほど短時間で撮影を終えることができますし、大人の目が多い分危険のリスクも減少します。
4.危険なポーズを知っておく
ニューボーンフォトと聞いて赤ちゃんが頬づえを付きながら眠っている写真を思い浮かべた人もいるでしょう。
非常に有名なこのポーズですが、素人が絶対にやってはいけない危険なポーズだったりします。
そもそも産まれたばかりで首がぐらんぐらんの赤ちゃんがこのポーズを出来るわけがありません。このポーズは専門家が赤ちゃんの体や頭を支えながら複数の写真を撮り合成して作成したもので、赤ちゃんの体にとって負担の大きなポーズです。ニューボーンフォトを専門にやっているプロカメラマンですらこのポーズは撮りませんと公言している人もいるほど。
これを知らずに素人が無理やりポーズをとらせようとすると重大な事故に繋がる恐れもあります。
みのむしのようにおくるみに巻かれてちょこんと座っているように見える写真も専門家の手によって合成されてできた写真です。下記リンクでその過程を垣間見ることができます。
最初にも書いたように、撮影で最も大事なのは赤ちゃん優先で安全に行うこと。普通の人が見よう見まねで行うことは危険ですので避けた方が良いです。確かに可愛いポーズではありますが、個人的には赤ちゃんの体に大きな負担をかけてまで撮影すべき写真ではないと思います。
普通の人がチャレンジをするときは通常の仰向けや横向き、うつ伏せ(絶対目を離さない)など無理せずできるポーズで撮影するのが大事です。
5.用意しておくと便利な小物
さてここから具体的なお話しに進んでいきましょう。まずは事前に用意しておくと便利な小物をご紹介します。
バスタオル、布、モフモフ(下に敷く物)
赤ちゃんを置く下地にするもの。バスタオルは特に使用済みのものだと生活感が出やすいので下地(背景)にするなら新品に近いものが良いと思います。
一般的な布(1m四方以上)も使えます。鉄板なのは白いシーツですね。安いし直接肌に触れても安心感があります。はじめての人はとりあえず白いシーツ一択でも良いかもしれません。
冒頭でも出したこの写真はビーズクッション(人をダメにするソファ)の上に白いシーツを敷いただけです。白は光を反射してレフ板代わりにもなるので初めてでも上手に撮りやすいです。
▲これ使いました
可愛らしく仕上げるなら水色やピンクなどのパステル系(なるべく薄い色で)も良いですし、ちょっとシックに仕上げたいなら黒や焦げ茶みたいな濃いめの色も良いですね。赤や青など原色系の派手な色は使うのが結構難しいと思います。
また、模様や柄(特にキャラクター)が入った物はかなり生活感が出て写真にすると途端にダサくなる可能性が高いので上級者向きです。無地のもの使うのが良いでしょう。
起毛のモフモフした下地があるならそれを使ってみるのも良いですね。Amazonで激安のを買うと化繊でペラペラの折り跡がなかなか消えないイマイチ使いづらいものが届くので、無理して揃えるほどではないです(経験者は語る)。用意するならコットンとかウールのちゃんとしたやつにしないと安っぽく見えます。
クッション類
硬い床に布を敷くだけだと雰囲気は出にくいですし、赤ちゃんの体にも負担でしょう。布の下に敷いて、赤ちゃんの体を支えるクッションがあると便利です。専用のセットも売ってますし、なければバスタオルをクルクル巻いて形を作っても良いですね。
人をダメにするソファーがめっちゃ使えるよ
個人的に手軽で超おすすめなのが大きなビーズクッション。我が家には無印の人をダメにするソファー(商品名:体にフィットするソファ)があるのですが、これなら中央に凹みを作って赤ちゃんを乗せるだけで自然なポーズが簡単に作れます。
妻いわく授乳するときもこのクッション最高とのことなので、子供が産まれたらぜひ買っておきましょう。
↑上の写真のものではないです
おくるみ
新生児感を出すなら裸でも良いですが、体がフニャフニャなこの時期なら小さくおくるみに包んであげて撮影するのも良いですよね。これも普段から使っているものだと生活感が出やすいので撮影用に別途用意しておくのも良いと思います。
Amazonで結構安くいくつか売ってます。私は▼のシリーズで何色か買ってみました。作り自体はそれほど良いものではなくペラペラですが意外と使えます。新生児なら1枚で足りる(若干透けるけど)と思いますが撮影中汚れてしまう可能性もあるので2~3枚あると安心ですね。
包まなくても上からかけるだけで白い背景の差し色的に使えたりするので何色か用意しておくのがおすすめです。
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おくるみなら赤ちゃんがお腹の中に入っていた態勢に近くなるので安心してよく寝てくれることも期待できます。
ただし、安い物は中国からEMSでワリと雑に届くので使用前に一度水通しして使う方が良いと思います。
ヘッドアクセサリは無理して揃えなくてもいいかも?
男の子だったら王冠(ベビークラウン)付けたり、女の子にヘッドバンド付けたりしても良いと思いますが、赤ちゃんは基本寝た状態で撮るので特に頭の上に載せる王冠はかなり使いづらいですし、ヘッドバンドも嫌がって機嫌が悪くなる子もいるかも。
Amazonなど見るとコスプレ系の衣装も見られますが、サイズ的に新生児には大きすぎるサイズのものが多いと思います。あと安いのは作りが雑なのでダメ元で買うくらいの覚悟が必要。
人手が多ければ挑戦しても良いかと思いますが、お着替えさせて、機嫌を取って、あーうんちだ、オシッコだとやってるうちに大人も子供も疲弊してくるので特にはじめての人はおくるみ程度にしておき、できるだけシンプルかつ簡単なセットでチャレンジするのがおすすめです。
コスプレをするならもう少し大きくなってからでも良いでしょう。
余裕を持って揃えておく
冒頭でも言いましたが、ニューボーンフォトのベストな時期は非常に短いです。大抵のものはポチれば翌日に届くご時世ですが、ニューボーンフォト用のアイテムはAmazonだと中国からの発送になることも多く、届くまで1~2週間掛かることもよくあります。
買いそろえたいアイテムは余裕を持って確保しておくことが大事です。
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小物に関しては揃えようと思うとキリがありませんが、最低限「クッション代わりのバスタオル」と「白いシーツ(できれば+おくるみ)」があれば小物としては十分です。
はじめての場合は欲張りすぎないことが大事。
6.おすすめの撮影機材
続いてカメラ、レンズなどの撮影機材関連を紹介します
レンズ交換式カメラがおすすめ
ミラーレスや一眼レフなどのレンズ交換式カメラがおすすめです。なぜなら写真をボカしやすいから。
一般的に赤ちゃんの写真は背景などピントの合っていない部分を柔らかくボカして上げた方が可愛らしさや優しさが表現しやすいから。そのためにはミラーレスや一眼レフが圧倒的に有利で、スマートフォンやコンデジは不利になります。
最近の高機能スマホだとiPhoneのポートレートモードなど背景ボケをアプリ側で実現する物もあるのでそれを使って見るのも良いです。
入門用カメラで十分
昔は一眼レフが主流でしたが、2022年現在、レンズ交換式カメラのトレンドは完全にミラーレスカメラですので、ミラーレスを買うのがおすすめ。ニューボーンフォト用なら入門機でもスマホを圧倒的に凌駕した画質で撮れます。
子供は1年もするとちょこちょこ歩き回ります。安くない買い物なので将来を見据えて買うならAF性能(ピント合わせ性能)が優れたカメラがおすすめです。入門機の中でも以下に挙げるカメラだと、比較的価格も抑えめでピント合わせも速く、暗い所でも綺麗に撮れるし、顔や瞳に自動でピントを合わせる機能が付いているのでおすすめです。
*2022年10月現在、EOS R10は入手困難・・・
ソニー α6400、キヤノン EOS R10、ニコン Z 30
既に一眼レフを所有しているなら(よほど古い物でないかぎり)そのまま使っても大丈夫です。
スマホなら望遠側のレンズで
スマホでももちろんOKです。ただし、上述のようにフワリとボケた雰囲気の写真を撮るのは難しいので、その辺を理解した上でチャレンジしてみると良いです。このあと紹介する光でキチンと撮ればかなり良い仕上がりになると思いますよ。
スマホで撮影する場合は、下でも紹介しているようにちょっとズームして撮影するのがおすすめです(スマホのレンズは広角レンズなのです)。例えばiPhoneなどデュアルレンズを搭載しているものであれば望遠側のレンズ(x2)を使うと良いです。
もしiPhoneで撮るならポートレートモードで背景をぼかしながら撮ってあげるのがいいですね。ポートレートモードなら自動的に望遠になります。
安い単焦点レンズをゲットしよう
レンズ交換式カメラなら最初に付いてきたキットレンズを使うのもアリですが、ボケを大きく作りたいなら安い単焦点レンズ(といって1万円以上しますが。。)を用意できると素敵です。
ちょっと難しいですが焦点距離が35mm換算で60~90mmくらいになるレンズがあると良いですね。
ちなみに、スマホの標準レンズは24~28mm程度の広角レンズです(だから望遠にしないといけない)。最低でも2倍にズームしましょう。
焦点距離、センサーって何??という方はこちらの記事も参考にしてみてください。
今回の作例の大半はソニーのフルサイズカメラと85mm F1.8のレンズの組み合わせで撮影していますが、入門用のAPS-Cのカメラと安価な50mmF1.8のレンズの組み合わせでも大差ない写真が撮れるはずです。
広角レンズは避けよう(ズームして使う)
ニューボーンフォトでは初心者が広角レンズを使うのは結構難しいです(顔が歪んでみえたり、ボケにくかったりする)。
例え広角レンズでも(35mm換算で)24mmや35mmのレンズはちょっと使いづらいです。またズームレンズの場合はズームして望遠側を使うようにするのがおすすめです。
レフ板を用意する
撮影に使う照明は窓からの光を使うので特に用意する必要はありませんが、この光を反射させて陰の濃さをコントロールするレフ板というアイテムはぜひ用意したいところです。
ホームセンターや100均に行けばスチレンボードという白い発泡スチロールっぽい板が売っているはず。45x90センチ程度のサイズがあると使いやすいです。
白ければなんでも良いので、段ボールに白い紙を貼ったり、人手があるなら白い布を近くで持ってもらうといった使い方をしてもOKです。
7.窓際で撮影しよう
撮影は照明が命です。どんなに良いカメラやレンズがあっても照明がイマイチなら決して良い写真にはなりません(カメラは光を記録する道具なのです)。逆に照明が良ければスマホでもキレイに撮れます。
撮影に使う照明はさまざまなものがありますが、撮影慣れしていない人にとって最もオススメなのは窓からの太陽光です。コストゼロで最高の光が手に入るのでこれを使わない手はありません。
直射日光を避けて撮影する
窓際で撮影する場合は直射日光が差し込まないように注意しましょう。日光が直接当たると赤ちゃんが眩しい思いをしますし、顔や体に強い影ができて扱いが難しくなります。
上の写真の様に窓から直射日光が当たらない環境であればレースカーテン越しの光でOK。このくらいが一番撮りやすいと思います。
冬や朝夕など差し込む光が強い場合はレースカーテンだけでは光を弱められないことも多いため、さらに窓に白いシーツを垂らしてから使うのがおすすめです。
詳しくはこちらの記事も参考にどうぞ!
光は斜め横方向から当てて、反対側にレフ板
光の当て方は絶対的なルールはありませんが、最も使いやすいのは赤ちゃんに対して横または斜めから光が当たるようにすることです。窓の向きは動かせませんので、赤ちゃんを置く位置を変えて調整します。
さらに窓の反対側には陰ができますから、レフ板を置いて光を柔らかく反射させてあげて陰を弱めてあげます。そうすると適度に陰影が付いたやさしい写真が撮れるようになると思いますよ。
レフ板は補助の人に持ってもらおう
実際の撮影風景はこんな感じです。左側が窓、右に見える白い板がレフ板です。影を弱めたいならレフ板はカメラに写らないギリギリまで近づけましょう。
で、撮影した写真がこんな感じです。
簡単でしょ?
【重要!】部屋の照明は全部OFF!
撮影時に大事なのは部屋の照明を切っておくことです。せっかく質の良い太陽の光を使っているので、室内の天井の光はこれを邪魔する光害にほかなりません。
シーリングライトなど室内の照明はすべて切っておき、窓の光だけで撮影するのが良い写真を撮る最大のコツです。部屋のライトで撮ってしまうと汚い肌色に写ってしまうこともあります。。
大事なのでもう一度言います。お部屋の照明は必ずOFFにして撮影しましょう。
影をもっと強めたいときは黒いレフ板を使う
ちょっと上級者向けですが、もっと影を強めたいときは黒いレフ板を使う事で影の部分をより暗く落とすこともできますよ。
オートで撮影してもOK
ミラーレスカメラや一眼レフを使う場合、カメラの扱いが全く分からないという人はオートモードで撮影しても結構良い感じで撮影できます。室内で撮影するならオートでもボケ感が出やすく良い感じで撮れます。
もう少しレベルを上げたいなら、カメラの設定は絞り優先モード(Av、A)がおすすめ。上で書いたように35mm換算60~90mm程度のレンズを使い、F値を小さめで撮りましょう。そうすれば優しくボケた雰囲気のある写真になります。
単焦点レンズの人ならF1.8~F2.8くらい、ズームレンズなら最も小さなF値(F3.5~F5.6くらい)がおすすめです。F値は小さい方が良くボケるし、感度を上げずに済むので単焦点レンズのほうが有利ですね。
今回の作例の大半は85mm F1.8~2.2くらいで撮影しています。
感度はオートでOK、少し明るめに補正する
最近のカメラは優秀なので窓際の撮影ならISO感度の設定はオートのままで問題ないです。(オートモードで撮るなら考えなくて良いです)
写真の明るさはカメラによって多少バラツキがありますが、露出補正という項目(大抵のカメラでは+/-マークがある)でプラス側に0.3~0.7くらい補正してあげると明るく撮れると思いますよ。
カメラの扱いがぜんぜん初心者という方はこちらの記事もどうぞ
私が書いた本もカメラの全体像を把握するのにオススメです(宣伝)
フラッシュ(ストロボ)はどうなの?
まず大前提として、カメラやスマホに内蔵されているフラッシュはニューボーンフォトでは使いません。内蔵フラッシュは必ずオフにしておきましょう。使ってもほとんどの場合良い仕上がりにならないから。詳しい理由はこちらの記事も参考にしてみてください。
上級者であればストロボを使って撮影するのもアリですが、ストロボを直射させてしまうと赤ちゃんにとって非常に眩しいですし、窓の光のほうが優秀であることが多いですので、普通の人は窓の光を使う方が上手くいきます。
モノクロや彩度を下げると雰囲気出やすい
カメラの設定でモノクロにしたり、彩度を下げて撮ると雰囲気が出やすいこともあります。普通に撮影して後で色を調整してももちろんOKです。
影を強めに出してあげるのもいい
彩度を落とした仕上げにするなら影を強めに残して上げるのも雰囲気が出やすい撮り方です。
上でおすすめと言っていた斜め方向からの光ではなく、赤ちゃんに対して真横から光を当てる(窓に対して平行に寝かせる)ことで体に影がつきやすいです。レフ板を使わない or 黒いレフ板を使うことで影を強めることもできます。
特に、暗めの下地との組み合わせで相性が良いと思うのでこっちの雰囲気が好みなら試してみても良いでしょう。
最高画質(できればRAW)で撮っておこう
ニューボーンの時期は非常に短いです。将来高画質が必要になるかもしれませんので撮影する際のカメラの記録画質は最高にしておくのがオススメです。
また、一眼レフやミラーレスカメラには(iPhoneなど一部のスマホにも)「RAW」という記録モードがあります。これはカメラで記録できる生のデータを記録した真の最高画質になります。今は必要無くても将来役に立つかもしれません。特別な撮影の場合はJPEGとRAWの同時記録(RAW+JPEG記録)をしておくのも良いでしょう。(RAWだけで撮ると初心者の方は扱いが困るのでJPEGとの同時記録がおすすめ)
RAWって何??という人はこちらの記事がおすすめです。
寝ている所を狙う
起きてても、泣いててもいつ撮るかは自由ですが、やっぱり撮りやすいのは寝ているタイミングです。赤ちゃんは授乳すると寝てくれることが多いので、ママと連携しつつ寝たら速やかに撮影するための準備を整えておくのも大事です。
寝てから準備していては撮る頃には起きてしまうので撮影セットを作ってから寝かせるのがおすすめ。赤ちゃんによってはなかなか寝てくれないということもあるかも知れません。そんなときは仕切り直して数時間後にリトライするといった柔軟さも大事です。
汚れるのは覚悟しておく
産まれたての赤ちゃんは一日に何度もうんちやおしっこをするので裸で撮影していると、大抵やられます(笑)
撮影後のレタッチである程度不要なものを消せるようになってきているので、ある程度技術のある人ならお尻の下にガーゼなど敷いておいても良いですが。それでも完全には防げません。汚れることは覚悟はしておきましょう。
無印のビーズクッションだとカバーが洗えるので、カバーの下にバスタオルなどを敷いて洗えないクッション部分は守るといった使い方をすると良いです。
おくるみなどで下半身が隠れるのであればオムツをしたまま撮影するのが無難ですね(若干透けて見えることはある)
8.小物を有効に使う
上の準備の所でも書きましたが、基本的にはシンプルに撮るのがオススメですがいくつか小物を使ってみるのも良いでしょう。
おくるみは巻き方を事前に練習しておく
おくるみはかなり使いやすいので便利です。ただ、撮影用のおくるみは一般的なおくるみより薄くて小さい物が多いので事前に巻き方を練習しておくのと良いでしょう。
おくるみの巻き方はYouTube等にいくつか参考になる物があるので事前に練習しておくこと。赤ちゃんの機嫌を損なわないように手早く巻くにはそれなりの技術が必要です。
中にはどうしても機嫌が悪くなる赤ちゃんもいるかもしれません。そんなときは無理して巻かずに、上から掛けて撮るといった方法も雰囲気出ますよ。
前ボケ用の小物があると便利
例えばこの写真とか。緑の中から赤ちゃんを覗き込むようなイメージで撮ってみましたが、使ったのは100均でも買える造花です。
これをレンズの前ギリギリの所に持ってくるだけで自動的にボケてくれるので雰囲気が出せるんです。
撮影シーンはこんな感じ。レンズ近くに造花を持ってくるだけです。ただし、この撮り方で手前がフワッとボケるのは一眼レフやミラーレス限定で、スマホのカメラではかなり厳しいです。
先ほども紹介したこの写真はその辺に転がってたオーボールをレンズの前に持ってきているだけ。カラフルな前ボケが出ましたね。アイデア次第でいろいろな前ボケを作ることができますよ。
小物をちょこんと置くだけでも
思い出のアイテムなど、寝ている赤ちゃんのとなりにちょこんと置いておくだけでも簡単にバリエーションが作れるので、何かあれば事前に用意しておくと良いでしょう。
9.素材別撮りで赤ちゃんに負担をかけずに撮る(上級)
ニューボーンフォトの作例を見ると、雰囲気のある木目の床に籠や木箱に入った可愛らしい写真を目にすることもありますよね。もちろん赤ちゃんサイズのものを用意して、フワフワの綿を敷き詰めて・・・と準備して撮影してもいいですが、ゼロから揃えるのは結構大変です。
もしPhotoshopなどレタッチの技術があるのなら、シンプルな背景で撮影をしておき、籠や木箱は別撮りしてあとで合成するという手も使えます。これなら準備の手間も掛かりませんし、短時間で終わるので赤ちゃんの負担も小さくて済みます。後で合成するなら籠や木箱も赤ちゃんにジャストフィットさせる必要もなくなります。
比較的簡単なものだとこんな感じの合成です。例えば、黒バックで撮った写真と、木目の床を合成する場合。
この二つの写真を組み合わせるとこんな感じになりました。ホントに木の床で撮影したみたいになりましたよね。ホントは人をダメにするソファの上に寝ているだけなのにw
赤ちゃんの成長は待ってはくれませんが、背景はいつ撮影してもいいのですから素材だけ撮影しておき、赤ちゃんとともにPhotoshopのワザを成長させるというのもアリかもしれません。(Photoshop初心者なら数日練習した程度でできるレベルではないことは覚悟しておいてくださいね)
完成形をイメージした素材を撮っておく
ただし、合成は万能でないことも覚えておきましょう。素材を撮るといっても適当に撮っておくのではなく完成形をイメージした素材を撮っておくことが大事。最低限、明るい背景(イメージ)に仕上げたければ明るい下地で撮っておく、暗い仕上げにしたければ上のように暗い背景で撮っておくと良いです。
合成しやすいのは今回のような真俯瞰の構図かと思います。また、複数の素材を組み合わせて合成するのはとても大変なので、できれば背景だけ変えるなど2枚の合成に収められるといいですね。
10.プロに頼むことも考える
ここまで書いたことを実践してみるとただスマホでパシャッと撮ったような写真とはレベルの違う高品位な写真が撮れるかと思いますが、仕上がりの品質だけを見ればやっぱりプロが撮影したものはよりハイレベルなものが期待できます(中には素人同然でプロと公言している人もいるのが悩ましいですが・・・)。
また、出産前は自分で撮る気満々でも、産まれたら大変すぎてそれどころではなかったなんてことも十分考えられます。お金が掛かったり、融通が利きにくいというところはありますが、撮影や小物の準備をする必要はなく、自分は赤ちゃんだけに集中すればよいというのは非常に大きなメリットになります。
自分も赤ちゃんと一緒に写れる
そして第三者に写真を撮ってもらうもうひとつのメリットは、自分も被写体側になれること。赤ちゃんの表情は秒単位で変化しますし、当然言うことも聞いてくれないのでセルフタイマーで撮影するのはかなり大変です。
セルフで、家族だけで撮影する気楽さというのも撮影には大事な要素ですが、信頼できる第三者に撮影してもらうというのも大きなメリットですので、必要な場合はプロにお願いして取ってもらうというのも十分アリだと思いますよ。
ニューボーンフォト中心に撮影している人も結構いますので気になる方はググって調べてみてもいいでしょう。ただ、普通は明日来て下さいといっても無理なのでニューボーンフォトをちゃんと撮って欲しいなら産まれる前からコンタクトとっておくのが良いです(産後すぐはいろいろバタバタして大変です)。
まとめ
ということで初心者がセルフでもできるニューボーンフォトの撮り方について紹介してみました。
・赤ちゃん優先で、できるだけ簡単に、シンプルに
・部屋の明かりを消して窓際で撮る
・小物を使うと仕上がりが良くなるけど欲張らない
いろいろ書きましたが最低限これだけ抑えておけば普段の撮影よりもずっとレベルアップしたものが撮れるはず。この撮影テクニックはニューボーンだけでなく、この後も子供の成長に応じて様々な所で応用出来る方法ですのでぜひ無理なく撮影してみて下さいね。
ちなみに今日の内容、書こうと思いながら産後のバタバタして書けずにいたので、上に写ってるウチの次男、すでにハーフバースデーを超えました。かわいいじゃろ