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NVIDIA、ゲーム攻略を生成AIがアシストしてくれる「Project G-Assist」

Project G-Assist

 NVIDIAは、ゲーム向けのAIアシスタント機能など、GeForce RTXシリーズGPU関連の新機能を複数発表した。

AIがゲーム攻略を助けてくれる「Project G-Assist」

 Project G-Assistは、GeForce GPUを使ったゲーマー向けAIアシスタントの技術デモ。攻略サイトやデータベースなどを見て、情報を調べながらゲームをプレイするといった場面は少なくないが、こういった作業をAIがアシストしてくれるというものになる。

 たとえば、序盤で使える強い武器やその素材、ゲーム画面内のモンスターの情報、スキルの割り振り方など、プレイ中のゲームに関する質問に対し、AIアシスタントがゲーム画面上の情報なども参照しながら回答してくれる。

 専用のAIフレームワークでは、ユーザーからの入力を受け付ける音声/テキスト認識に加え、ゲーム画面上の情報、アプリやシステムのAPIを通じて得られた情報を取得。大規模言語モデル(LLM)が質問を解釈し、LLMに紐付けられたゲーム知識データベースを参照しながら、ユーザーへ音声やテキストで答えを提供する。

 攻略情報だけでなく、ゲームのフレームレートや遅延の分析、PCの構成に最適なグラフィックス設定など、システム周りのサポートもできるという。

 なお、技術デモではAIモデルとしてGPT-4を使っているとのことだが、そのほかのモデルも利用可能だという。

RTX GPUのパワーを活用したさまざまなAI機能

 GeForce RTXシリーズGPU搭載ノートPCはすでに主要メーカーより200種類以上が市場に投入されているが、「GeForce RTX AI Laptops」と位置付ける。Tensorコアによる最大686TOPSのAI性能を発揮し、500以上のゲーム/アプリでのAI機能や、TensorRTやDirectMLをはじめとしたAIライブラリやSDKをサポート。生成AIも高速に処理できるとする。

 超解像度技術のRTX Videoは、新たにVLC Media Playerと動画編集ソフトのDaVinci Resolveで利用可能となる。これまでGoogle ChromeやMicrosoft Edgeなど向けに提供していたもので、AIを使って超解像化やHDR化をできる機能となっている。

 開発者向けには、汎用的な事前学習済みAIモデルを使ったWindowsアプリケーション開発で利用できる「NVIDIA RTX AI Toolkit」を発表。AIモデルのカスタマイズ、最適化、導入といったワークフローをまとめて管理でき、用途にあわせてチューニングした軽量で高速なモデル開発がしやすくなる。また、アプリやゲーム開発者がAI推論をシームレスに実行できるようにする「NVIDIA AI Inference Manager(AIM) SDK」なども含まれている。

 また、生成AIを使って対話できるNPCを実現する「NVIDIA ACE」では、Riva ASR(音声認識)、Nemotron SLM(小規模言語モデル)、Riva TTS(テキスト音声合成)、Audio2Face(音声に基づく表情生成)をマイクロサービスとして提供する「NVIDIA ACE NIMs for Digital Human」を発表。RTX AI PCデバイス上で高品質な推論を実行できるとしている。

 クラシックゲームのリマスター用ツール「RTX Remix」については、これまでのRuntimeに加え、Toolkit、Runtime SDK、Toolkit REST APIがオープンソース化される。AI画像生成ツールのComfyUIとのAPI統合も果たしており、テクスチャのリマスターに活用できる。さらに、コンテンツ制作用途に向けて、GeForce RTXシリーズGPUにおけるComfyUIのアクセラレーションも新たにサポートされている。

小型ケースにハイエンドカードが収まるか分かりやすくするガイドラインも

 また、大型になりがちなハイエンドクラスのビデオカードについて、小型ケースに入るかどうかを判断しやすくするための「SFF-Ready Enthusiast GeForce Card Guidline」も発表された。

 このガイドラインでは、スモールフォームファクタ(SFF)向けの共通の基準として、カードサイズを304×151×50mm(2.5スロット厚)、ケースの装着スペースを312×154.5×50mmと定めている。これを満たすカードやケースは、SFF-Ready Enthusiast GeForce Card対応製品を謳うことができ、ユーザーはカードがケースに適合するか簡単に確認できるようになる。

 すでに多くの製品が適合しており、ビデオカードについては最上位のものでGeForce RTX 4080 SUPER搭載製品も含まれている。今後もメーカーと連携し、製品を順次追加していくという。

 そのほか、ベータ版として提供中の「NVIDIA App」のアップデートとして、画面録画/配信機能のShadowPlayにおけるAV1コーデックのサポートなどもアナウンスされた。