笠原一輝のユビキタス情報局

モバイル版第12世代Coreは、M1 MaxやRyzen 9を超える性能を発揮

ノートPC向け第12世代CoreはHシリーズ、Pシリーズ、Uシリーズの15W版(U15)と9W版(U9)の4つのシリーズが用意されている(出典:Intel CES 2022、Intel)

 Intelは1月3日から米国ラスベガスで開催されているCESにあわせて報道発表を行ない、同社がAlder Lakeの開発コードネームで開発してきた「第12世代Coreプロセッサ」(以下第12世代Core)のノートPC版や、デスクトップPC版の追加SKUを発表した。発表内容に関しては別記事をご参照いただくとして、本記事では、第12世代CoreのノートPC版について解説していきたい。

 今回発表された第12世代CoreのノートPC版には、TDP 45WのHシリーズ、TDP 28WのPシリーズ、TDPが15W/9WのUシリーズの3つがあり、UシリーズにはTDPが15WでH/Pシリーズと同パッケージのU15と、9Wで専用小型パッケージのU9の2製品が用意されている。従来の第11世代Coreプロセッサ(以下第11世代Core)では、パッケージが2種類に整理されるなど、よりシンプルな構成になっているほか、PシリーズとU15を同じマザーボードでカバーすることができるようになったので、OEMメーカーの製品構成がより柔軟になるという特長を備えている。

 また、Pシリーズの最上位製品となるCore i7-1280Pは、ハイブリッドアーキテクチャの採用によりPコアが6コア、4コアでPコアが1コア相当とされるEコアが8コアという構成になっており、従来の第11世代Coreでいえば“8コア相当”のCPU構成に強化されており、大幅なパフォーマンスアップが期待できそうだ。

ハイブリッドアーキテクチャになり処理能力が向上している第12世代Core

10月に発表されたデスクトップPC版に加えて、ノートPC向けとウルトラポータブル向けが追加された(出典:Intel CES 2022、Intel)

 今回発表された第12世代Coreは、開発コードネームAlder Lakeで呼ばれてきた製品で、10月にIntelが発表したデスクトップPC版に次ぐ製品となる。第11世代Coreでは、2020年に発表されたノートPC向けのTiger Lakeと、2021年に入って発表されたRocket Lakeと別々の設計になっているダイ(具体的に言うとCPUの世代が違う)が開発され投入されてきたが、第12世代Coreではアーキテクチャは共通で、デスクトップPC向けのダイが1つ、ノートPC向けのダイが2つ開発される形になっている。

 今回発表されたのは後者のノートPC向けのダイ2つで、Pコアが6コア+Eコアが8コアというダイと、Pコアが2コア+Eコアが8コアというダイがある。前者はHシリーズ(ベースTDP45W)とPシリーズ(ベースTDP28W)に、後者はUシリーズ(ベースTDP15Wと9W)に投入されることになる。

【図1】2つのダイバリエーションとベースTDPの枠の違いで4つのシリーズがある第12世代Core(Intelの資料などより筆者作成)

 第11世代Core(Tiger Lake)と第12世代Core(Alder Lake)の機能面での違いを表にすると以下のようになる。

【表1】第11世代Core(Tiger Lake)と第12世代Core(Alder Lake)の違い(Intelの資料などより筆者作成)
第11世代Core第12世代Core
開発コードネームTiger LakeAlder Lake
製造技術10nm SuperFin+14nm(PCH)Intel 7(10nm Enhanced SuperFin)+14nm(PCH)
ハイブリッドアーキテクチャ-
CPUWillow CoveGolden Cove(Pコア)+Gracemont(Eコア)
CPUコア8コア/4コア6コア(Pコア)+8コア(Eコア)/2コア(Pコア)+8コア(Eコア)
GPUXe-LP(96EU/32EU)Xe-LP(96EU)
ダイバリエーション(CPU)+GPU(8)+32、(4)+96(6+8)+96、(2+8)+96
最大L3キャッシュ(コアあたり)24MB(3MB)24MB(3MB*Eコアは4コアで1コアと換算)
メモリ(最大構成)DDR4/LPDDR4(LPDDR4X-4266)DDR4/LPDDR4/DDR5/LPDDR5(LPDDR5-5200)
PCIe(CPU側)PCIe Gen 4(H x16+x4/UP3、UP4 x4)PCIe Gen 4(H x8+2x4)
PCHTGL-PCH(H 外付け/UP3、UP4内蔵)ADL-PCH(H 外付け/UP3、UP4内蔵)
ベースTDP(PL1)45W(H45)/35W(H35)/28W(UP3)/15W(UP4)45W(H)/28W(P28)/15W(U15)/9W(U9)
PL2105W(H45)/64W(H35/UP3)/45W(UP4)115W(H)/64W(P28)/55W(U15)/29W(U9)

 違いはいくつかあるのだが、大きく言うと以下の点が異なっている。

  1. CPUはハイブリッド・アーキテクチャとなった
  2. メモリはDDR5とLPDDR5に対応
  3. HシリーズのPCHはパッケージ内に統合
  4. H35は廃止され、従来のH45に1本化
  5. 第11世代のUP4はベースTDPが9Wだけだったが、第12世代ではU15(15W)とU9(9W)という2つの枠に分割
  6. 第11世代では28WのUP3と15WのUP4は別パッケージだったが、P28とU15は同パッケージに
  7. P28の最上位SKU(Core i7-1280P)は6(Pコア)+8(Eコア)で、CPUが従来の数え方での8コア相当になり性能が大きく向上

 それぞれ特長をチェックしていこう。第12世代Coreになって最も大きく強化されるのは、CPUがハイブリッド・アーキテクチャになっていることだ。既に以前のデスクトップPC版第12世代Coreが発表された時の記事でも説明した通り、Pコア(Performance Core)とEコア(Efficiency Core)という2種類のコアを搭載している。

第12世代Core Hシリーズのブロックダイヤグラム(出典:Intel CES 2022、Intel)

 Pコアは低レイテンシでデータを処理することに注力を置いたCPUデザインで、従来のCoreプロセッサに搭載されていたCove系(~Coveのコードネームを持つIntelの最新CPU)のCPUになっており、第12世代CoreではGolden Coveという最新CPUが搭載されている。これまで一般的にCPUが処理してきたような処理はこのPコアで行なう。

 それに対してEコアはGracemontという開発コードネームのAtom系のCPUコアが発展したものとなっている。このEコアは、Pコアの1コア相当のダイ面積で4コアを実現しており、電力効率が高いのが特長。同じ消費電力であれば4コアのEコアは第6世代Core(Skylake)の2コア相当の性能を発揮する。第12世代CoreではこのEコアは最大8コア(1ブロックは4コアで2つのブロックを搭載している)搭載しており、エンコードや大量のデータ処理などのパラレルに処理が必要な場合にはこのEコアを使うと性能を引き上げることができる。

 実際、Intelが公開したHシリーズの最上位SKU(Core i9-12900HK)と、第11世代Core(Core i9-11980HK)とRyzen 9 5900HXをゲームタイトルで比較した結果では最大で28%ほどCore i9-11980HKを上回っている。

 また、OSがアイドル状態(操作が行なわれておらず、OSは動作しているがCPUはほぼ何もしていない状態の事)にある時には、Eコアに切り替えることで、アイドル時の消費電力を引き下げることができる効果がある。

Hシリーズのベンチマーク結果(出典:Intel CES 2022、Intel)

 加えて、第12世代Coreでは新しいメモリ技術としてDDR5とその低消費電力版となるLPDDR5に対応している。いずれもDDR4、LPDDR4に比べてデータレートが引き上げられており、メモリ帯域幅が拡張される。

 例えば、第11世代の最高構成だったLPDDR4X-4267の帯域幅は128bit(デュアルチャンネル)で68.25GB/sだが、第12世代CoreでLPDDR5-5200利用時には、128bit(デュアルチャンネル)で83.2GB/sへと強化される。こうしたメモリ帯域幅の強化は、Eコアを利用してエンコードする時や、内蔵GPU(Xe-LP 96EU)を利用する場合に大きな効果があると考えられる。

第12世代Core HシリーズはApple M1 MaxやAMDのRyzen 9 5900HXを上回るピーク性能を発揮できる(出典:Intel CES 2022、Intel)

 こうしたアーキテクチャの改良と、より幅広い熱設計消費電力のレンジに対応することにより、第12世代Core(のHシリーズ)は、SPECcpu2017を利用したベンチマークでは、AppleのM1 Maxや、AMDのRyzen 9 5900HXなどよりも高いピーク性能を発揮するとIntelでは説明している。

 なお、内蔵GPU(Xe-LP)は、基本的なアーキテクチャは第11世代Coreと同じで、EU数などの演算器の数も同じと基本的には変化がない。ただ、前述の通りLPDDR5の採用でメモリ帯域幅は広がっているので、内蔵GPUの性能自体は若干向上していると考えられるだろう。

PCHが内蔵され1チップになったHシリーズ、内蔵GPUの性能も強化

第12世代Core Hシリーズの特徴(出典:Intel CES 2022、Intel)

 今回の第12世代Coreで最も大きな変化が加えられているのは、ゲーミングPCないしはコンテンツクリエーションPC向けと位置づけられているHシリーズだ。

 従来の第11世代Coreでは、大きくいって4つの構成があった。HシリーズはベースTDPが45WのH45と、35WのH35があり、前者はPCHが別チップ、後者はPCHがパッケージ内でオンパッケージ搭載されていた。しかし、今回の第12世代CoreではH35はシリーズとして廃止され、H45に一本化され、ベースTDPが45Wの製品だけがHシリーズとして提供される。

【表2】第11世代Coreと第12世代Coreのパッケージ、ダイバリエーション
第11世代Core(Tiger Lake)第12世代Core(Alder Lake)
ベースTDPパッケージダイ(CPU+GPU)PCHパッケージダイ(Pコア+Eコア+GPU)PCH
TDP 45W版BGA17878+32別パッケージBGA(50×25mm)6+8+96内蔵(オンパッケージ)
TDP 35W版UP3(BGA1449)4+96内蔵(オンパッケージ)
TDP 28W版UP3(BGA1449)4+96内蔵(オンパッケージ)BGA(?mm)6+8+96内蔵(オンパッケージ)
TDP 15W版BGA(?mm)2+8+96内蔵(オンパッケージ)
TDP 9W版UP4(BGA1598)4+96内蔵(オンパッケージ)小型パッケージ2+8+96内蔵(オンパッケージ)

 というのも、今回のHシリーズは、従来の第11世代Core H45では別チップになっていたPCHはCPUのパッケージ内に統合され、PCHをマザーボードに別途実装される必要がなくなっているからだ。このため、より薄型で小型のゲーミングPC向けの製品と位置づけられていたH35は廃止されたのだ。

 この新しいBGAパッケージは、50x25mmと、従来の第11世代Core H45の50x26.5mmとほぼ同じだが、PCHがチップ内に内蔵されたことで、マザーボード上の実装面積は大幅に小さくなっており、より小型のゲーミングノートPCを設計することも容易になる。

【図2】第11世代と第12世代のHシリーズの違い。第11世代Hシリーズ(H45)は2チップ構成だったが、第12世代では1チップに(Intelの資料などより筆者作成)

 ただし、従来の第11世代CoreのH45では、dGPU用のPCI Expressはx16になっていたが、第12世代CoreのHシリーズはx8になっていることが違いになる。また、デスクトップPC版の第12世代CoreではCPU側のPCI ExpressはGen 5になっているが、ノートPC向けのHシリーズはGen 4にとどまっている。ノートPCではそこまでの性能は必要がないという判断だと考えることができる。

 その代わり、CPUに直結できるSSDは、第11世代Coreではx4が1つのみとなっていたが、第12世代ではx4が2つとなっており、PCI Express Gen 4のSSDを2台接続することができるので、Gen 4のSSD2台でRAID0構成にして性能を引き上げることができる(つまりCPU側のPCI Expressは合計で16レーンということだ)。

 なお、Hシリーズのダイは、Pコアが6コア、Eコアが8コアの合計14コアとなる。第11世代のH45に比べるとPコアは2コア減ることになるが、その分Eコアが8コア(Eコア4つでP1コア1つ相当とされている)搭載されているので、トータルではコア数は据え置きだが、Eコアは8コアになっているのでマルチスレッド実行時には性能は大きく引き上げられることになる。また、内蔵GPUのEU数が32EUから96EUへと増やされているので、dGPUを搭載しないようなコンテンツクリエーションPCに採用された場合にはGPU性能が大きく向上することは見逃せないメリットだ。

【表3】第12世代Core HシリーズのSKU構成(Intel提供の資料より筆者作成)
プロセッサナンバーコア数スレッド数PコアEコアL3キャッシュターボ時最大周波数(Pコア)ターボ時最大周波数(Eコア)ベース周波数(Pコア)ベース周波数(Eコア)iGPU(EU数)最大GPU周波数ベースTDP(PL1)ターボ時最大消費電力(PL2)vPro対応
Core i9-12900HK14206824MB5GHz3.8GHz2.5GHz1.8GHz961.45GHz45W115Wエッセッシャルス
Core i9-12900H14206824MB5GHz3.8GHz2.5GHz1.8GHz961.45GHz45W115Wエンタープライズ
Core i7-12800H14206824MB4.8GHz3.7GHz2.4GHz1.8GHz961.4GHz45W115Wエンタープライズ
Core i7-12700H14206824MB4.7GHz3.5GHz2.3GHz1.7GHz961.4GHz45W115Wエッセッシャルス
Core i7-12650H10166424MB4.7GHz3.5GHz2.3GHz1.7GHz641.4GHz45W115W
Core i5-12600H12164818MB4.5GHz3.3GHz2.7GHz2.0GHz801.4GHz45W95Wエンタープライズ
Core i5-12500H12164818MB4.5GHz3.3GHz2.5GHz1.8GHz801.3GHz45W95Wエッセッシャルス
Core i5-12450H8164418MB4.4GHz3.3GHz2.0GHz1.5GHz481.2GHz45W95W

UP3はPシリーズになりCPUコアが大幅増加、UP4はU15とU9の2つのシリーズに分離

【図3】第11世代CoreのUP3と第12世代CoreのP28シリーズの違い。CPUが従来の数え方で言うなら「8コア相当」になっていることが大きな特徴(Intelの資料などより筆者作成)

 第11世代Coreでは、薄型ノートPC向けの製品はUP3(ベースTDP 28W)とUP4(同9W)という2種類の製品がラインアップされていた。前者は一般的な13~16型ディスプレイを採用した薄型PC向けで、後者は10~11型ディスプレイを採用したようなウルトラポータブルと呼ばれる小型PCやタブレット向け製品と位置付けられている。

 それに対して第12世代Coreでは、従来はUP3と呼ばれていた製品はPシリーズと名称が変更され、ベースTDP(いわゆるPL1)の28Wと合わせて「P28」と呼ばれる事になる。P28は、ベースTDP/PL1は28Wだが、PL2は最大64Wになっており、その範囲内でノートPCの電力供給や排熱が追い付く限りは動作する。このあたりの熱設計の事情は、第11世代Core/UP3の時代と同じになっている。

 それに対して、ウルトラポータブル/タブレット向けとされてきた第11世代CoreのUP4(ベースTDP:9W)は、大きく2つに分割された。1つはベースTDP/PL1が15Wになる「U15」で、PL2は55Wになる。もう1つがベースTDP/PL1が9Wになる「U9」で、PL2は29Wになっている。第11世代CoreのUP4は、TDPを15Wに設定した場合でも、PL2は45Wになっていたので、U15のPL2は引き上げられたことになるし、U9のPL2は引き下げられたことになる。U15はウルトラポータブル向け、U9はタブレット向けとより役割を明確にしたと言えるだろう。

 第11世代Coreでは、P28に相当したUP3と、U15およびU9に相当したUP4はパッケージが異なっており、OEMメーカーがノートPCを製造するときにはUP3用のマザーボード、UP4用のマザーボードを別途設計する必要があった。しかし、第12世代ではP28とU15のパッケージはピン互換になっており、同じマザーボードの設計を共有できる。このため、OEMメーカーは、上位モデルをP28に、メインストリーム向けをU15にするなどの使い方も可能になっており、より柔軟な製品構成が可能になる(もちろん熱設計に関してはP28が動くように設計することが前提となる)。この点は第12世代Coreになっての良い点と言え、大きなメリットであると言えるだろう。

 性能面についてはUシリーズとPシリーズで評価が変わってくる可能性がある。U15/U9シリーズは、Pコアが2コア、Eコアが8コアという構成になっている。既に述べた通りEコアは4コアでPコアの1つ相当というダイサイズになるので、従来の数え方(Pコア+Eコア4コアで1コア相当)で数えるならU15/U9は、4コア相当で第11世代のUP4から据え置きになったと考えられる。

 それに対してP28は、Pコアが6コア、Eコアが8コアとなっており、従来のCPUコアの数え方ならPコアが8コアあるのと同じ構成になっていると考えられる。従来の第11世代CoreのUP3は最大構成が4コアだったので、P28は従来の数え方ならCPUコアが2倍になったと考えることが可能なのだ。このため、P28に関しては6コア(Pコア)+8コア(Eコア)になっている最上位SKUのCore i7-1280Pは第11世代Coreから大きな性能のジャンプがあると考えることができるだろう(ただし、今回の発表の段階ではP28の性能についてIntelは何も公開していない)。

【表4】PシリーズのSKU(Intel提供の資料より筆者作成)
プロセッサナンバーコア数スレッド数PコアEコアL3キャッシュターボ時最大周波数(Pコア)ターボ時最大周波数(Eコア)ベース周波数(Pコア)ベース周波数(Eコア)iGPU(EU数)最大GPU周波数ベースTDP(PL1)ターボ時最大消費電力(PL2)vPro対応
Core i7-1280P14206824MB4.8GHz3.6GHz1.8GHz1.3GHz961.45GHz28W64Wエンタープライズ
Core i7-1270P12164818MB4.8GHz3.5GHz2.2GHz1.6GHz961.4GHz28W64Wエンタープライズ
Core i7-1260P12164818MB4.7GHz3.4GHz2.1GHz1.5GHz961.4GHz28W64Wエッセッシャルス
Core i5-1250P12164812MB4.4GHz3.3GHz1.7GHz1.2GHz801.4GHz28W64Wエンタープライズ
Core i5-1240P12164812MB4.4GHz3.3GHz1.7GHz1.2GHz801.3GHz28W64Wエッセッシャルス
Core i3-1220P10124812MB4.4GHz3.3GHz1.5GHz1.1GHz641.1GHz28W64W
【表5】U15のSKU(Intel提供の資料より筆者作成)
プロセッサナンバーコア数スレッド数PコアEコアL3キャッシュターボ時最大周波数(Pコア)ターボ時最大周波数(Eコア)ベース周波数(Pコア)ベース周波数(Eコア)iGPU(EU数)最大GPU周波数ベースTDP(PL1)ターボ時最大消費電力(PL2)vPro対応
Core i7-1265U10122812MB4.8GHz3.6GHz1.8GHz1.3GHz961.25GHz15W55Wエンタープライズ
Core i7-1255U10122812MB4.7GHz3.5GHz1.7GHz1.2GHz961.25GHz15W55Wエッセッシャルス
Core i5-1245U10122812MB4.4GHz3.3GHz1.6GHz1.2GHz801.2GHz15W55Wエンタープライズ
Core i5-1235U10122812MB4.4GHz3.3GHz1.3GHz0.9GHz801.2GHz15W55Wエッセッシャルス
Core i3-1215U682410MB4.4GHz3.3GHz1.2GHz0.9GHz641.1GHz15W55W
Pentium-850556148MB4.4GHz3.3GHz1.2GHz0.9GHz481.1GHz15W55W
Celeron-730556148MB1.1GHz0.9GHz481.1GHz15W55W
【表6】U9のSKU(Intel提供の資料より筆者作成)
プロセッサナンバーコア数スレッド数PコアEコアL3キャッシュターボ時最大周波数(Pコア)ターボ時最大周波数(Eコア)ベース周波数(Pコア)ベース周波数(Eコア)iGPU(EU数)最大GPU周波数ベースTDP(PL1)ターボ時最大消費電力(PL2)vPro対応
Core i7-1260U10122812MB4.7GHz3.5GHz1.1GHz0.8GHz960.95GHz9W29Wエンタープライズ
Core i7-1250U10122812MB4.7GHz3.5GHz1.1GHz0.8GHz960.95GHz9W29Wエッセッシャルス
Core i5-1240U10122812MB4.4GHz3.3GHz1.1GHz0.8GHz800.9GHz9W29Wエンタープライズ
Core i5-1230U10122812MB4.4GHz3.3GHz1GHz0.7GHz800.85GHz9W29W
Core i3-1210U682410MB4.4GHz3.3GHz1GHz0.7GHz640.85GHz9W29W
Pentium Gold 855056148MB4.4GHz3.3GHz1GHz0.7GHz480.8GHz9W29W
Celeron G730056148MB1GHz0.7GHz480.8GHz9W29W

 なお、今回の第12世代CoreではHシリーズがまず発売されるノートPCに採用され、その後P28とU15/U9を搭載したノートPCが登場するという形になる。第11世代Coreでは、Hシリーズは、UP3/UP4が発表されてだいぶ経ってからH35が発表され、さらにその数カ月後にH45が発表されるという形で、HシリーズのリリースはUシリーズよりも後になっていた。

 しかし、第12世代ではHシリーズ、Pシリーズ、Uシリーズの3つのシリーズが同時に発表されたが、出荷はHシリーズが先になっており、多くのOEMメーカーは、最初にHシリーズを搭載したゲーミングノートPCを発売し、その後春先以降にPシリーズ、Uシリーズを搭載した製品が発売されるスケジュールになっていきそうだ。