女性向けオンラインキャリアスクール「ICORE」がコミュニティによって創出する「学び合い、共創できる唯一無二の場所」

ICOREは「あなたらしさを活かして本当にやりたいことを実現する場所」を掲げ2021年に開講した女性向けオンラインキャリアスクールです。特定のスキルなどの習得を目指すものではなく、「自分らしさ」を紐解く自己理解を第1のステップとし、言語化した自分らしさと世の中のニーズが重なり合うポイントを考え、受講生一人ひとりが強みを活かした他にはない事業やサービスを構築しています。そのようなICOREでは2022年から受講生がカリキュラム修了後も学び合い、継続的なつながりを生むオンラインコミュニティ「ICOREリンクスサロン」を創設し、コミュニティ専用オウンドプラットフォーム「OSIRO」を導入いただいています。
2024年11月に創業3周年を迎え、4期へと歩みだすICOREはどのように生まれ、また今後どのような成長を目指しているのでしょうか。11月9日に開催されたイベント「ICORE3周年祭」を取材し、夫婦で共同代表を務める安藤美玖さんと大嗣さんにお話をうかがいました。

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ーーまずはICORE創業の背景についてお聞かせください。

​​安藤美玖さん（以下、美玖さん）： ICOREを創業する背景になったのは、私自身が20代の時に前のパートナーの海外転勤に帯同したことで、キャリアを失ってしまったことが原体験にあります。いざ会社を辞めて海外についていったところ、「自分が本当にしたいことはなんだろう」と思い悩みました。そして、結婚や子育てなどのライフステージの変化があるたびに、女性が人生やキャリアを諦めざるをえないことにも、強い違和感を覚えていました。実際、私と同じ30代前後の女性は、やはりライフステージの変化と自分のキャリアとの間で葛藤している方が多いです。

そこから自分の強みとか自分らしさを活かし、世の中や誰かの役に立ちながらお仕事ができたらハッピーだと思い、自分で複業をするようになったんです。そんな経験を自分以外の女性の方々にもシェアし、より多くの女性が本当の「自分らしさ」を見つけ、自分らしい生き方や働き方を実現できる。そんな場所をつくりたいと思って創業したのがICOREです。

ーー2024年11月でICORE創業から3周年が経ちました。これまでの成長をどのようにお考えでしょうか？

安藤大嗣さん（以下、大嗣さん）： 僕たちも目の前のことを必死にやりながら3年間を走ってきたので、今日という日を迎えたことにとても不思議な感覚を持っています。ただ、現在では受講生も累計で250名以上にもなりました。ICOREは本当に小さなところから始まった会社ではありますが、受講生の方々が自分にとって本当にやりたいことを仕事にできる状態を実現し、人生がよくなっていくプロセスに携われたことは、とても嬉しく思っています。ICOREはそのようなつながりの中で徐々に広がってきた会社でもあるので、まさにコミュニティのように成長してきたともいえますね。だからこそ、これからも受講生の方々とのつながりを大切にしていきたいと考えています。

ーー現在では9期を終え、受講生の方々が取り組む事業はサービスはとても多彩で、自分らしさが表現されていますね。ICOREは受講生の方々にどのような想いを持っているのでしょうか？

美玖さん： そうですね。ICOREは受講生の皆さんがそれぞれに持っているやりたいことや好きなこと、強みを活かして自分らしい生き方や働き方をしてほしいと考えて創設したキャリアスクールです。そのため、特定の業種やスキルに偏らず、受講生はさまざまな領域で活躍しています。

「なにかを仕事にするならスキルだ」と、まずは資格を取ろうと考える方は多いと思います。実は昔の私もそうで、もともとは資格にとても投資していて、ヨガのインストラクターや整理収納アドバイザーなどを取得しています。しかし、資格をとったりスキルを身につけることはあくまでも手段であって、いくら手段ばかり考えていても、自分が本来やりたいことにはたどり着けないことに気づいたんです。これは違うと思ったときに、「自分の本当に目指していきたいビジョン、自分が人生通してやりたいことってなんだろう」というWHYの部分に立ち返り、そこからスキルを生かしていくことが大切だと気づきました。そんな実体験から、ICOREが生まれています。

ICOREという社名には「今を生きる私（I）が、未来につながる愛（I）になる。そして、私(I)のありかたの軸（CORE）を見つけることで、世界に愛あるつながりを生み出していきたい。」という想いが込められています。他人軸に縛られて自分の外にものを付け足していくのではなく、自分を軸にして「自分らしさ」に立ち返って考えてみると、すでに自分自身が持っているものの中にも、誰かや世の中に役立っていけるものがあります。そんな方々が一人でも多く増えてほしいと考えています。

大嗣さん： 例えば、1つのスキルを専門的に学ぶスクールもあると思いますが、そうなると良くも悪くも個性が偏りがちになると思います。ICOREの場合だとそれぞれがまったく違う業界や業種で活躍しています。だからこそ、ICOREは得意を持ち寄りながらみんなで共創ができて、とてもフラットなつながりが生まれています。

ーーICOREリンクスサロンは2022年よりOSIROを導入していますが、お二人はどのようなコミュニティのあり方を考え、OSIROを選んだのでしょうか。

美玖さん： ICOREのコミュニティはトップダウンではなくて、『私たちも自分の人生を生きる一人であり、受講生みんなも自分の人生を生きる一人』という、フラットな世界観をとても大切にしています。コミュニティを選ぶ時にも、いかにフラットな世界が作れるかっていうところで、OSIROを選びました。

以前はチャットツールを使ってコミュニティ運営をしていましたが、OSIROに移行したのは正解だと思っています。私たちは一方的なコミュニケーションではなくて、『n対n』の豊かなコミュニケーションが生まれているコミュニティが理想だと思っています。ただ情報を受け取ることに価値を感じるのではなくて、自分がそこでなにかできることに価値を感じ、学びや成長に役立ててほしいからです。OSIROではそれを実現できています。

実際、移行後に受講生から『自分でイベントが立てれるようになって嬉しい！』や『ちゃんと自分のやっていることをプロフィールとして出せていけるから理解してもらいやすい』といった声もあり、受講生の方々からの満足度もとても高いです。

ーーICOREでスクールを学んだ後にオンラインコミュニティで期を超えたつながりが生まれることで、受講生同士でのコラボレーションが生まれることもあるのでしょうか？

美玖さん： とても多彩なコラボが生まれていますね。全国各地でオンラインで交流してる人もいれば、一緒にライブ配信やイベントを開催したり、ビジネスを立ち上げる仲間もとても多いです。こういったことも、やはりICOREの受講生がとても多彩な個性を持っているからだと思います。

ICOREのカリキュラムの1つに「Being」という、自分自身のWHYの部分を見つけていく講義がありますが、そこでは「自分にはどのような想いがあり、なにをしたいのか」を受講生同士で語り合います。そうしたお互いのWHYの部分を理解し、つながれることがICOREで共創が生まれやすい理由だと思います。

前に立つ人だけが主役ではなく、誰かを支えるのが得意な人もいます。ICOREでは受講生同士がつながり、継続的に交流できる場があることで、想いや価値観が合う受講生同士でお互いの強みや得意分野を活かし合ったプロジェクトを共創できる。こういった点はICOREの強みであり、ほかにはない良さだと思っています。

大嗣さん： キャリアスクールというと、よくWHATやHOWを重点的に教える場合が多いと思います。そういったものも意義があると思いますが、ICOREはもっと一人ひとりの受講生が心の根本に持っている想いやWHYの部分をとても重視しているんです。どんな人生を生きていきたいか、または自分はなんのために生きているのかという部分まで深く考え、それぞれが人生や仕事をより良くし、幸せになってほしいと心から願っています。しかし、そういった場所は世の中を見ると意外となくて、むしろお互いにマウントを取り合う「競争」ばかりが生まれているように思えます。

だからこそ、ICOREリンクスサロンは私たちのビジョンに共感している受講生とともに、お互いのWHYを理解しあった上でより良い未来に向かってWHATを掛け合わせられる場をつくりたいと思っていました。みんなが力を持ち合いながら、自分らしい人生を生きていくのを全力で応援し合える仲間がいて、自分のやりたいことにみんながチャレンジできる、そんなコミュニティになっていると思います。

ーー美玖さんは現在、慶應義塾大学大学院でコミュニティについて研究しているとお聞きしました。どのような研究をされているのでしょうか？

美玖さん：  今はウェルビーイング研究の第一人者である前野隆司教授のゼミに所属し、システム思考やデザイン思考を大学院で学びながら、20代から30代の女性が他者との比較から抜け出し、自分の本来性を取り戻すプロセスとコミュニティの役割について研究しています。このような研究テーマとしたのも、ICOREリンクスサロンをやっていて、コミュニティがあるから受講生が本来性を取り戻せているという実感を持っているからです。

ICOREはキャリアスクールとして、みんながほんとにやりたいこと見つけて形にするのをゴールとしていますが、受講生からは『ICOREに出会えてよかった』や『ICOREに出会えて人生が変わった』とよく言われます。もちろんカリキュラムにも価値を感じてくれていますが、一番にはコミュニティがあることがとても大きいと感じています。

なぜコミュニティがあるから本来の自分を取り戻せるのか、またはコミュニティの存在が自己実現に影響しているのかを、質的研究法であるM-GTAにより研究しています。

ーーオシロとしてもとても興味深い研究内容です！論文が発表された際にはぜひ学ばせていただきたいです。

美玖さん： 現在はスクール生にインタビューをして、実際にどのようなプロセスからコミュニティが女性の本来性に影響を及ぼしているのかをすべて研究し、学会発表に向けて論文の執筆を進めています。2025年2月頃に論文が完成すると思うので、その後の発表などが終わった際にはぜひ研究内容について発表をさせていただきたいですね。

ただ、ICOREリンクスサロンのような素晴らしいオンラインコミュニティがつくれて、どこにも真似できない場所を3年かけてつくれたというのは、研究をしてみて改めて思ったことでした。例えどんなにスクールとしてのスキルやノウハウを真似されても、ICOREにはならないという自信があります。そこにはやはり、ICOREとしてつくってきたカルチャーやコミュニティの力が大きいです。私たちが心から大切にしている受講生の方々とのつながりは、唯一無二のものですから。

ーー素晴らしいお言葉をいただきありがとうございます。それでは、最後にICOREとしての今後の展望についてお聞かせください。

大嗣さん： ICOREリンクスサロンによって、現在は受講生同士がとてもフラットに横につながれるコミュニティが形成されていると考えています。それに加えて、今後は先ほどお話したように、一歩一歩未来に向かっていくように改善していきたいと考えています。その一手として、直近から2025年で特に注力したいのが、ICOREのカリキュラムやICOREリンクスサロンの改善です。

これまでの女性の働き方や生き方は、仕事か家庭かの二者択一で、どちらかを選ばなくてはいけませんでしたが、現代の女性は働くことも育児も両立できるようにはなったと思います。しかし、それらのすべてを自分自身で背負ってしまい、悩みを感じている人も多いです。それをもっと自分の幸せの形を明確にしながら、自分で選択して自分らしい幸せをつくっていける女性を増やしていきたいです。だからこそ、今後はコミュニティをより成長させていくことに加えて、ICOREとしてもっと社会的なインパクトを増やしていきたいと考えています。

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