こんにちは、マンスーンです。チャーハンを作りながらのご挨拶で失礼いたします。

 

みなさんは美味しいチャーハンを作る時にどんな工夫をするでしょうか?

油を多めにする、米を一度水で洗う、低温でゆっくり炒める…などなど、美味しいチャーハンをつくるためには様々な工夫がありますよね。

 

自分がいつも家で作っているチャーハン

チャーハンの調理工程は、油で卵とご飯と具材を炒めるだけと、至って簡単なものです。

しかし、そんなシンプルな料理だからこそ技術によって大きな差が生まれる奥深さをもっているのだと思います。

 

僕はチャーハンを作る際に色んな工夫を試しているのですが、それでも理想の味を作ることができません。

もちろん簡単に飲食店で食べれるようなものが作れないということは分かっています。

でも作りたいのです。誰も食べたことのないような究極のチャーハンを。

 

 

というわけで、今回は究極のチャーハンを作ってみたいと思います。

 

 

究極のチャーハンプロジェクト始動

様々な研究をしてみた結果、僕は究極のチャーハンを作る画期的な方法を考え出しました。

 

それがこれです。

 

どれ?

 

 

つまり、みんなが美味いと思っている手作りチャーハンを【一つに合体】すれば、究極のチャーハンが作れるのではないか?という事です。

それぞれの”美味しい”が足し算によって増えていき、自分だけでは出せない味になってくれるはず!

 

しかしこの方法を実際に試すには、とにかく多くのチャーハンを集めなければいけません。

 

プロジェクトの協力者を探す

まずは会社内で協力してくれる人を探してみることにしました。チャーの道も一歩からです。

 

究   極   の

チ ャ ー ハ ン

つ く り ま せ ん か ?

 

「究極のチャーハン……?」

 

 

「すぐに作らせてください!」

 

 

「究極のチャーハン…気になるねぇ……」

 

 

 

 

「究極のチャーハンかぁ……」

 

社内だけでは数が足らないので、外でも協力者を探してみることにしました。きっと誰だって究極のチャーハンを作りたいはず。その一心で僕は活動を続けました。

 

あ、でも知らない人のチャーハンって何か…何かね….アレか….。うん。うん。まぁ別にいいんだけど…何か…ね。うん…。

 

知ってる人だけにしました。

 

幸いなことに、この記事を書いているwebメディア「オモコロ」には数多くのライターが所属しています。性別も年齢も関係なく、ただただ自分の信じる面白さを追い求める彼らならきっとこの壮大なプロジェクトに協力してくれるはずです。

 

そこで、連絡ツールのチャットを使って、究極のチャーハンに協力してくれる人を募集してみることにしました。

 

 

後はみんなを信じて待つだけです。

 

頼む!チャーハンドリームを見せてくれ!!

 

みんなのチャーハン(思い)が一つに……

 

 

ズラ〜〜〜〜〜〜ッ

 

チャーハンが集まりました!!!

協力してくれたみなさん本当にありがとうございます。

 

全国にいる総勢50名のオモコロ関係者の方に協力していただき、自分が作った美味しいチャーハンを少量だけ送ってもらいました。

※加熱済みとはいえ時間の経った食品を食べる行為は危険性もあるため、調理後に即冷凍してもらい到着日程を合わせたうえ冷凍便を使用して送ってもらいました。

 

やったーー!!!!

 

しかしこのまま全てを混ぜてしまっては、それぞれの美味いのバランスがバラバラになってしまいます。なので、それぞれのチャーハンからピンセット(消毒済)米一粒とメインの具を一つづつ取り出して、全員の美味いバランスを均等にします。

 

気が遠くなる作業でしたが、無事に取り出すことができました。

 

わぁ!チャーハンのお花が咲いたみたい

黒いお皿を使ったら高級な創作料理みたいになってしまいましたが、色とりどりでとても美しいですね。この一皿に50人の思いが詰まっていると思うと感無量です。

 

ナイフとフォークを置いたら、もっとそう見えました。

 

50人のチャーハンを中華鍋の中でひとつにする

みんなの気持ちを一つにするべく、50粒のチャーハンを中華鍋でまとめて熱々にしていきます。

 

米が潰れないよう慎重に….

 

量としては少ないけれど、これはただのチャーハンではありません。50人の思いが詰まったチャーハンです。それだけで僕には質量以上の重さを感じました。

鍋が軽いけど重い。今までに感じたことの無い不思議な気持ちになりつつ、弱火で丁寧に炒めていきます。

 

一応チャーハンの調理っぽさを出すために鍋を振ってみました。とにかく量が少ないから怖い。少しでも目を離したら一瞬でどこかにいってしまいそうで怖い。

 

あーーーっ!!一人逃げ出した!!!

 

セーフ!セーフ!セーフ!

 

まるで赤子を扱うように、そーっと盛り付けて…

 

ここで一つ忘れていたことを思い出しました。

 

そうです。記事の冒頭で作ったチャーハンです。

ここからも一粒とって究極のチャーハンの仲間に入れてもらおうと思います。自分だけ仲間はずれになるのは寂しいですからね。

 

飲み会に遅れて参加した時みたいな緊張感があった

自分を入れて総勢51名の美味いチャーハンがついに一つになりました。

名前、年齢、性別、国……。 僕たちの世界には何かを分けるための区分がたくさんある。何かを隔てるための壁がたくさんある。でも美味しいものを食べたいという気持ちだけは変わらないはず。世界は一つになれないけれど、チャーハンなら一つになれる。

We are the チャーハン。

 

 

こうして、おそらく人類初の究極のチャーハンが無事に完成しました。

見た目こそちょっとあれですが、味には絶対の自信があります。だってこのチャーハンはどんな高級料理店だって出すことのできない”人の思い”が詰まっているのですから。

 

きっとこのチャーハンが美味しさとは何なのかを教えてくれるはずです。

 

ついに究極のチャーハンを食べる

それでは、さっそく究極のチャーハンを食べてみたいと思います。

 

と、その前に……

 

今回みんなにチャーハンを送ってもらう際、チャーハンに対しての思いも聞いていたので、せっかくならと記念に寄せ書きとして一冊の本にまとめてみました。

壮大なプロジェクトに参加してもらったみんなの思いをしっかりと胸に刻んでから、食べようと思います。

 

 

みんなには作ってもらったチャーハンへのこだわりと、送り出すチャーハンへの一言をもらっています。

 

 

 

50人いれば50通りのチャーハンの作り方やこだわりがある。それはごく当たり前のことなのですが、改めて認識してみたら、とても凄いことだと思いました。誰一人同じ人間なんていないんですね……。

 

 

 

ホロリ…

 

 

 

 

 

いただきます!

 

ん・・・。

 

・・・・・・。

 

笑いが止まらなくなった

 

ここから味の感想を書こうと思うのですが、食べた瞬間に思った事箇条書きのように書こうと思います。

なぜかというと、一つの文章としてまとめられないくらい変な体験だったからです。

 

 

【究極のチャーハンの感想】

・気持ちの味。これは気持ちの味。気持ちを食べることができたらこの味になるんじゃないのかってくらい不思議な味。チャーハンとしての評価をするならまったく分からない。僕にはこの味を表現する言葉は持ち合わせていない。一生無理。

・とにかく口の中にいろんな味がする。ちょっと待ってほしい。いや待たないで。食べ物なのに食べ物じゃないかも。

50人の人生の映像が頭の中に流れ込んでくる感覚がある。うまく噛めない。咀嚼しちゃいけない気がする。飲み込めない。これ飲み込めないかも。あーーー。すごい。

・美味しさがただの電気信号だったとしても、これは違う。心を食べてるみたい。心が心に入り込んでくる。イメージの食べ物。脳みそが拡張されてく。味が膨らんでいく。口の中で風船を膨らまされている。チャーハンに自分の認識外へと侵入されていく。

・たぶん今日、夜ごはん食べれない。

これ夢の中?

 

 

食べたあと、しばらく動けなかった

 

やる前は絶対に美味しいチャーハンが作れると思っていたのですが、もはや味を超えた何かになってしまいました。まだ人類にとって、このチャーハンを作るのは早すぎたのかもしれません。

 

しかし、この貴重な経験を糧にして僕はこれからも究極のチャーハンを追い求めようと思います!

 

次回は100人のカレーを集めた『究極のカレー』プロジェクトでお会いしましょう。

 

さようなら。

 

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