ライフイズビューティフル

訪問記/書評/勉強日記(TOEIC930/IELTS6.0/HSK5級/Python)

6 Habits to Make 2025 Your Best Year Yet | Ali Abdaal | 2024 Youtube review #14

好きなYoutuberのAli abdaalさんが2025年に向けて6つの習慣のレクチャーをしていたのでまとめていきたいと思います。

以前彼の著書を読んだのもとても勉強になりましたが、6つの習慣もシンプルながら参考になるように思います。

Deep Dive with Ali Abdaal

Deep Dive with Ali Abdaal

Amazon

 

ohtanao.hatenablog.com

ohtanao.hatenablog.com

ohtanao.hatenablog.com

www.youtube.com

1. 1年のゴールを設ける代わりに4半期毎の冒険を決める
  • 1年のゴールを設けても達成するのは難しい。
  • 次の90日(3ヶ月)で成し遂げたいこと3,4つを決める。
  • その際に①LIFE、②WORKの軸を下に目標を設定する。

 

2.一週間ごとの振り返り
  • 10 - 15分間 1週間の振り返りと次の1週間を計画する
  • 毎回その四半期の冒険を振り返り進捗を確認する
  • 上手く行っているのか、忘れているのか見直す
  • 次の一週間の優先順位をつける

 

3.毎朝の2,3分のマニュフェスト
  • 2分間の見直し時間に一週間の3つの優先事項を確認する
  • 効率性ではなく、何をするか選択するかが大事
  • よくある問題に取り組むべきことに取り組めていないということがある
  • 今日やるべき一番大事なことは何か問い直す

 

4.フォーカスログ
  • 自分が集中した時間のログをつける
  • どれだけ集中していなかった時間があるのか認識する

 

5.ソーシャルイベントの設定をする
  • 週末のランチでの交流時間を作るなど定期的な社交活動をする
  • 妻と週に2日は一緒に何か楽しむなど

 

6.一度に複数のことをする

 

仕事でも毎年、四半期ごとの目標設定があるのですが、それらを不断目につく所に掲示してもう少し意識的な仕事に取り組めるようにしたいなと反省できました。

プライベートでも参考にして意識的な取り組みをできる時間と作っていければと思います。

幸せになる勇気 | 岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著) | 2024年書評117

先日の嫌われる勇気に引き続き幸せになる勇気を読み返してみました。

ohtanao.hatenablog.com

ohtanao.hatenablog.com

 書評Youtubeを見返していたらAli Abdaalさんも取り上げており海外でとても読まれていることを再確認できます。

本書もダイアローグ形式でもっとも難しい愛という課題について語られており物語としての完成度もさることながらアドラーの考えを優しく噛み砕きながら教えてくれるとても良い本であるなと感じます。

www.youtube.com

📒 Summary + Notes | まとめノート

哲学について

アドラー心理学が宗教的、哲学的であるという青年。そこに宗教は物語を用いて世界を説明し哲学は物語を退けると言います。アドラー心理学を哲学者としての立場から解説する老人は哲学は愛知学、学問というよりも生きる「態度」であるとしています。アドラーあカウンセリングのことを治療とはみなさずに再教育と捉えています。教育とは自立に向けた「援助」をすること。前回の嫌われる勇気であった考えに立ち戻ります。

行動面の目標

  • 自立すること
  • 社会と調和して暮らせること

心理面の目標

  • わたしには能力がある、という意識
  • 人々はわたしの仲間である、という意識

自立するためにまず始めることは尊敬すること。アドラーと同時代に生きた社会心理学者エーリッヒ・フロムは尊敬することを「ありのままに見ること」と言いました。

次に持つのは「共同体感覚」。尊敬をして他者をありのままに見て、他者の関心事に関心を寄せる。共感という概念です。共感とは技術や態度です。

賞罰について

アドラー心理学では叱ってはいけない、ほめてもいけないという姿勢を示します。子どもが何かしてしまう過ちは「ただ知らない」だけであり、そこで大切なことは教えることです。

ここで疑問になるのは、確信犯として過ちを犯す人があげられます。過ちを犯す人の隠された目的を理解することがアドラー心理学では重要になります。人間は5つの段階があります。

  1. 称賛の要求
  2. 注目換気
  3. 権力争い
  4. 復讐
  5. 無能の証明

3つめまでに留まるケースがほとんどであり、その先へ向かわせないことが教育には重要になります。この段階に踏み込むすべては「所属感」の欠如です。問題行動を起こした際にするのは賞罰を与えることではなく「これからどうするべきか」を考えること。その際に暴力はコストの低いコミュニケーション手段の一つです。コミュニケーションが煩わしくなり手っ取り早く暴力や叱る行動をするというのは教育を放棄する姿勢にほかなりません。そして人と人を引き離すものになります。

なぜ叱ってしまうのでしょうか?それは自分の支配下においておくためです。子どもや生徒が自立することを恐れていては教育になりません。自立という大きな目標に向けてどう貢献していくのか、貢献感が幸福に結びつきます。

協力原理

アドラー心理学ではほめて伸ばすこともよしとしません。ほめることは「能力のある人」が「能力のない人」に下す評価であり、その目的は操作です。褒めること、褒賞を与えることは競争を生み出します。そうすると共同体は褒賞をめざして動き出してしまいます。仲間だと思っていた共同体の人たちを「敵」とみなしてしまうのです。

共同体は競争原理ではなく協力原理で動かなければなりません。

承認欲求も危険な罠です。それは他者の人生を生きることです。

わたしであることに価値を見出す勇気が必要です。アドラーは人々と接する時に「ひとりの友人」として相談に向き合っていました。

与えること

人々が生きていくうえで重要な課題をアドラーは「人生のタスク」と読んでいました。「仕事の関係」「交友の関係」「愛の関係」という捉え方をしてそれぞれの対人関係に注目します。

信用と信頼の話になり、信用とは相手を条件付きで信じること、信頼とは条件を付けないことと定義します。条件ではなくその人自身を信じることが信頼です。

「仕事の関係」における対人関係は条件つきのものであり信用の関係ですが、「交友の関係」はそこに理由は存在しません。利害もなければ、外的要因に強制されることもない。

こう聞くと仕事の関係は良いものには聞こえません。アドラーは仕事の関係について、地球という厳しい環境を生き抜いていくための手段であり、生存に関わる課題と考えていました。

アドラー心理学はここから仕事への考えを見つめ直していきます。ある種仕方なく信用するしかない仕事の関係ですが、人々は分業をいうそれぞれの働きを見つけます。アダム・スミスいわく分業の根底にあるのは「利己心」。その利己心が組み合わさり集団での利益に繋がるわけです。利己を極めることで利他にたどり着く。利己心の追求の果てにも「他者貢献」があります。そして人間の価値は「どんな仕事に従事するか」によって決まるのではなく、その仕事に「どんな態度で取り組むか」によって決まるのだとアドラーは言います。

「交友の関係」についてはわれわれ人間は分かりあえない存在だからこそ、信じるしかないものと考えます。人間関係では他者を無条件の信頼を寄せて、尊敬をし与えることから始まります。

愛する人生を

仕事の関係、交友の関係、そして愛の関係の話です。アドラーの考えでは落ちる愛は物欲のようなものであると言います。ほしかったカメラが手に入ったけど半年もたたず使わなくなったというような事はカメラを使って撮影することをしたかったのではなく、所有欲です。

アドラーの考えでは愛とはふたりで成し遂げる課題であり、われわれはその技術を学んでいない。愛とは利己と利他を両方兼ね備えてるのではなく退けるもの。「わたし」と「あなた」の主語から「わたしたち」と変わることです。人間は生存本能として「愛されるライフスタイル」をとり他者からの注目を集め、いかにすれば「世界の中心」に立てるかを模索するものです。

愛は自立であり、最も難しいことです。

エーリッヒ・フロムは「無意識のなかで愛することを恐れている」と言います。愛するとは何も保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的に自分をゆだねることです。

ただ自分から先に愛すること、それができることです。

アドラーは運命の人を認めません。アドラーは出会いをなにかしらの関係に発展させるには一定の勇気が必要であること。関係を作り出す勇気を持った人が「運命の人」という考えにすがりついているのだと言います。

「誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではない。それは決意であり、決断であり、約束である」とエーリッヒ・フロムは言いました。

運命とは自らの手で作り上げること。眼の前のパートナーと「いま」をダンスすること。

また最後には別れに対しても言及します。すべての対人関係は「別れ」を前提に成り立っています。時間が有限であるからです。現実としてわれわれは「別れるために出会う」のです。

すべての出会いをすべての対人関係において、ただひたすら「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける。

感想

エーリッヒ・フロムの愛することという本は今まで気になっていたものの読んでいなかったため本書を読みながら内容を知ることができます。

 

アドラーの考えを知ると禅的思考が流行る理由も理解ができます。さらにはそれらの考えが現代でこそ見直されていることも分かります。

今の時代あまりにも他者の課題に注意が注がれる仕組みができており、その活動が広告に触れさせるということで資本主義の経済を動かす仕組みの原動力になっていることに気が付きます。課題の分離を曖昧にさせて注意をそらすことに多くの才能と労力が費やされてしまい結果人々が不幸に陥ってしまうというのも考えものです。欲望をコントロールするためにも課題の分離に取り組む勇気は幸せに繋がるかもしれません。

勇気づけられる言葉や本、試みはとてもプラスになる作用があります。考え直す時の手段としてもこういった勇気づけられる本を読むという選択肢を持てたことも嬉しい読後感でした。

 

嫌われる勇気 | 岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著) | 2024年書評116

数年前あまりにも流行っていたので手に取りづらかった「嫌われる勇気」。当時好きだったYoutuberが人生を変えた本の一つに紹介していたために読んでそのままにしていたものをもう一度手に取ってみました。

www.youtube.com

日本の本なのですが、驚く事に上に書いたYoutubeのように海外で多く読まれておりなんとその数は1300万部。最近ではPIVOTに登場するなどまだまだ引き続き多く読まれているように思います。

www.youtube.com

大学時代に誰かの名言をつまみ食いして勇気を持つための名言探しを良くしていました。その中でもSteve Jobsのスタンフォード大学でのスピーチはいつ見返しても勇気をもらえます。

www.youtube.com

自分の人生を生きるは自分だけであるという事を再認識できるとてもおもしろい本だと思います。

 

📒 Summary + Notes | まとめノート

トラウマについて

心理学の巨匠といえばフロイトやユングが有名ですが、アドラーも3人目と知られています。アドラーはウィーン精神分析協会のメンバーでありフロイトが主宰していた団体に属していました。アドラーは自分の心理学は多くの人のためと大学での授業などではなく誰にでも教えられる形で自分の考えを教えていきます。

アドラー心理学でいう「目的論」と呼ばれていることがあります。対立する言葉に「原因論」があり、過去の苦しみの原因を知るだけではなくそこから何を見出すかという点が「目的論」です。トラウマについてはそれに苦しむのではなく、その経験に与える意味によって自らを決定するという考えを持ちます。

トラウマに苦しむ中で大事なのは意味を見出し、自分が変われると知ることをアドラー心理学では大事にします。そしてそれは自分自身によって変わること。たとえばですが、「わたしは悲観的な性格だ」と思い込んで悩んでいる人が居るとします。アドラーの考えでは「わたしは悲観的な世界観を持っている」と言い換えることを重要と考えます。つまりは今の自分は今までの自分の選択によりその世界観を持っているために、それを変えたいのであれば選び直せばよいと。

変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心をくだしている。

人々はみなそのままで居る方が楽であるため、色々不満はあってもそのままで居る選択をしているのです。

対人関係

「勇気づけ」というのはアドラー心理学の核であり、本書でのキーワードでもあります。人々は生活をしていく中で対人関係がどこにでもあります。他者から嫌われる、傷つくことを過剰におそれてい自分のことを好きになれない状態に陥りがちです。

アドラーの教えでは人間の悩みはすべて対人関係の悩みであると言います。

劣等感もそうです。最近ではSNSで人と比べる事が意識せずに行う時代です。例えば背が低いという劣等感を持っていたとすると大事なのはそこにどのような意味付けを自分で行うか、どのような価値を持つことを自分で選択するかです。

自慢することも同様です。優越感に浸るのは劣等感の裏返し。

人生は他者との競争ではなく、他者との競争から逃れない限りは悩みから逃れることはできません。

行動面の目標

  • 自立すること
  • 社会と調和して暮らせること

心理面の目標

  • わたしには能力がある、という意識
  • 人々はわたしの仲間である、という意識

人の欠点を見つけることからも抜け出さなければいけません。アドラーは「人生の嘘」と言い対人関係を避けるために他者の欠点をでっちあげてタスクを回避しようとする事態を表現しています。

課題の分離

承認欲求は資本主義経済のガソリン的な存在です。承認欲求を満たすために何かを買う、きれいな映え写真を撮るなど今の世の中承認欲求だらけ。アドラー心理学では他者から承認を求めることを否定します。

他者の期待など、満たす必要ではなく、他者の期待を満たすために生きているわけではありません。ユダヤの教えに「自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか」という言葉があります。

さらに大事なことに他者もあなたの期待を満たすために生きているのではないです。アドラー心理学の考えに「課題の分離」という考えがあります。自分の課題と他者の課題を分離して他者の課題に踏み込まないようにすることは自分の人生を生きるために重要です。

対人関係のトラブルには他者の課題に土足で踏み込むことや、自分の課題に土足で踏み込まれることから始まります。誰の課題かを見分けるには「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けとるのは誰か?」とすれば簡単に分かります。

対人関係の悩みを解決するためには「自分の信じる最善の道を選ぶこと」です。他者がどのように評価しているのか、それは他者の課題であって自分の課題ではありません。

ここでこの本のタイトル「嫌われる勇気」に結びつきます。幸せになる方法は他者の課題を分離して他者から嫌われていることに心を悩ませないこと。という考えです。

世界の中心

アドラー心理学は正式には個人心理学と言います。

en.wikipedia.org

分割できない存在という解釈なのですが、分割できない存在としてとらえ全体としてのわたしを考えることを「全体論」とします。

課題の分離だけを見ると、人と干渉しないことが良いというような考えもできかねませんが課題の分離はアドラー心理学では対人関係の出発点です。他者を仲間だとみなして、自分の居場所を感じられる共同体が対人関係では大切になります。家庭や職場、学校、地域、国や地球人としてあらゆる共同体の枠組みはあります。この共同体感覚は幸福な対人関係を築くためにもっとも重要な指標です。

アドラー心理学では「わたし」の存在は人生の主人公でありながら、あくまで共同体の一員であり、全体の一部です。共同体の一部であり中心ではありません。共同体へのコミットはわたしはこの人になにを与えられるか?です。所属感は生まれながらにして与えられるものではなく、自らの手で獲得するものになります。

他者への関わりに褒める、叱るなどありますがアドラー心理学ではその考えを縦の関係として否定しており、横の関係である「勇気づけ」という方法を解きます。他者を評価せず、勇気づけを行い、感謝の言葉を聞いた時にはじめて貢献できたと人は知ることができます。

アドラー心理学で大事なのは共同体への貢献であり、それこそ主観で感じられるものです。

いまを生きる

さて、共同体感覚を学び、共同体感覚を持つための重要なことに「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」であることを学んできました。

ユダヤの教えに10人人がいれば1人はあなたのことを否定する、2人はあなたを受け入れる、7人はどちらでもない人であるという考えがあります。この中でどこにあなたの意識を向けるかで人生が大きく変わってきます。

仕事が忙しくて過程を顧みる余裕がない、なんて弁明も人生の嘘です。仕事を口実に他の責任を回避しようとしているにすぎません。

人生で大事なのは共同体への貢献です。これは目に見えるものでなくてもよく大事なのは「貢献感」でもあります。

人生とは連続する刹那である、われわれはいまここに生きるしかありません。計画的な人生などそれが必要か不必要かという以前に、不可能なのです

アドラーは一般的な人生の意味はない。と語り、人生の意味はあなたが自分自身に与えるものだと言いました。

感想

岸見さんのアドラー心理学入門を読んだ古賀さんが長い間温め、企画しては不採用を続けた企画を形にした本ということでしたが、とてもおもしろい哲学というか心理学の本でした。本の内容がアドラー心理学の鉄人のような人に青年が話をするという対話形式であったために、書いていた書評も本の中の口調がうつってしまって教祖のような口ぶりのまとめになりました。

アドラーはいわゆる戦争の時代を生きた人物であり、第一次世界大戦時は軍医として仕えました。

Adler's efforts were halted by World War I, during which he served as a doctor with the Austro-Hungarian Army. After the conclusion of the war, his influence increased greatly. In 1919, Adler started the first Child Guidance clinic in Vienna.

en.wikipedia.org

その後ユダヤ人であったこともあり、第二次世界大戦前にアメリカへ亡命して大学で働いていたそうです。25歳の時に戦争に巻き込まれて眼の前で人間一人の無力さなどを知る中で彼の考えの礎となったものもあったのでしょうか。

彼の未来志向の考えはとても勇気を貰えると感じます。今からでも変われる、他者の課題にとらわれない、嫌われることが幸せの第一歩だと理解することは自由を与えてくれます。共同体意識も人類として生きていくうえでとても大切な考えに感じます。

いまここに生きるという話ではスラムダンクの「俺は今なんだよ」という言葉がよぎりますがまさしく過去のトラウマにとらわれるのではなくこれからの未来、今に生きるということも心に響きます。

好きな言葉に第二次世界大戦でイギリスが危機にあったときのプロパガンダ「Keep Calm and keep carry on」という考えもアドラー的な考えが思い浮かびます。

自分の人生のために自分の課題を見つめて取り組んでいく、とても勉強になる本でした。

Â