変な顔なのに、美しい - 剛力彩芽の造形美

剛力彩芽、その顔が天才だ! - 逆襲のブロガー
続・剛力天才論 - 逆襲のブロガー


剛力彩芽について熱く語っているid:yoghurtさんに、二番目の記事でブコメを取り上げて頂いたので、私もちょっと語ってみたくなった。


普段あまりテレビを見ない私が剛力彩芽を最初に認識したのは、スーパーの中に掲示されていた小さな広告の写真(森永乳業か山崎パンか忘れた)。「ちょっと変わった顔? でも好きなタイプ」と思った。それ以降、雑誌やテレビに登場するのを意識して観察するようになった。メディアにものすごく露出が多いのを知ったのは実は最近。(一部で?)「ブス」だと言われているのも最近知った。
ブスはあんまりだ。でもファニーフェイスと言えば近いと思う。喩えが古過ぎるが、目の小さいあっさり顔なところが若い頃のシャーリー・マクレーンっぽい。正統派の美人ではないマクレーンはよくファニーフェイスと言われていた。


「出過ぎ」「事務所のゴリ押し」という意見をよく見るが、それは彼女の美しさとは何の関係もない。
(長いクルリン睫毛に囲まれたくっきり二重のウルウルぱっちり目とピンセットでつまんだような鼻があれば可愛いと思っている人とはたぶん話が合わないので、以下はスルーして頂けますよう)


剛力彩芽は美しい顔をしている。
美しい顔とは、ここではもちろん造形の美しさ。顔の造形の美しさとは何で決まるかというと、目の大きさでも鼻の高さでもない。輪郭である。
人間の頭部は無数の輪郭線によってできている。その線が正面側面背面上下斜め前斜め後ろ、どの角度から見ても粗のないこと、ピタッと無駄なく決まっていることが、美人の条件。
剛力彩芽はこれをクリアしている。特に横顔が美しい。すんなりした鼻から唇、顎のラインは芸術的。


どこかで言われていたように、彼女は山口百恵、原田知世、上戸彩の系譜の顔である。
皆、目がやや吊り気味で、鼻はそう高くはないが鼻筋が細めの長めで、鼻と唇の間である「人中」と呼ばれるところがかなり短く、口は小さめ唇はぽってり。このバランスを中原淳一バランス、あるいは林静一バランスと言って(私が勝手に言ってるだけだが)、顔に小動物的ニュアンスが生まれる。
ただし山口百恵は頬骨が出ていて唇は結構厚いし、原田知世は剛力彩芽より唇の立体感に乏しく、上戸彩は額と顎がやや前に出ている。もちろんそれらは彼女たちの個性でありチャームポイントだが、その点、剛力彩芽はどの角度から見てもまったく粗がない。


目鼻立ちは人形のように可愛いが、ちょっと後頭部が扁平気味だったり、首が短かったり、貧相だったり、顎から首のラインに緊張感がなかったり、首を捻った時の皺が今いち美しくなかったりする日本人のタレントやアイドルは結構いる。
顔の輪郭は頭部の輪郭、それを支える首と肩の輪郭に連なっているから、顔だけでなくその周囲のすべてが整っていないと美しくない。
剛力彩芽は完璧である。首は長いが貧弱ではなく、しっかりとした骨格で美しいカーブを描いて華奢ななで肩に続き、顔の小ささを際立たせている。彼女の顔の印象は童顔だが、それを支える骨格が大人っぽいので、不思議に洗練されたエレガントな雰囲気が醸し出される。
剛力彩芽の首が際立って美しく、肩の上の空間に独特のエレガンスが漂うことを発見して髪を切るようにアドバイスした人は、彼女の造形美をよくわかっている(本人の判断だったら自分自身をよく研究している)。


私がこういう見方になるのは、昔、彫刻を学んだからかもしれない。テレビで剛力彩芽を見ている日本の具象彫刻家やそれを目指す人々のうちの100人くらいは、「この子の首、作ってみたいなぁ」と思っているはずである。そのくらい、魅力的な造形をしている。
そしてこの顔は、静止している時よりくるくると表情が動いている時に、更に魅力的になる。たまに出るちょっと変な顔も含めて、ずっと観察していたくなる。


剛力彩芽の顔が話題になる時、目の小ささや眉の太さがよく言及される。デカ目、薄眉&細眉の女性タレントが多い中ではたしかに異色。しかし問題は大きさや太さではなく、形だ。
小動物的な造形にウルウルぱっちり目は可憐だろうが、相手の庇護本能に訴え過ぎで面白くない。その手の目力とは別種の目力が彼女の目にはある。それは目頭がキリッと切れ込み、目尻がキュッと上がったシャープな形から来る。表情とアイメークで、子どものようなつぶらな瞳にも、妖艶な大人の眼差しにも見せることができる。
目が小さめのため、目と目の間隔がやや離れて見える。それがファニーフェイスになる所以で、これに普通の細さの眉だとたぶんぼんやりした印象になるところを、濃い眉が引き締めている。
眉自体も形が良い。勢いのある眉頭の立ち上がりと毛の流れを生かした形に整えている。少年のような眉とすっきりキリリとした涼しげな目のバランス。清々しい。


‥‥と、剛力彩芽の造形美をベタ褒めしてみたが、彼女は典型的な日本人体型だ。体の厚みがなく、脚の長さはモデルというよりごく一般人だ。言わば反グラビア系。でもこれでスタイル抜群だったら厭味というものだ。