バスケットボールPRESSBACK NUMBER
全米中で「カワムラを知っているか」の声も…河村勇輝の実力、米でのリアル評は? 現地スカウトが解説「守備の裏をつくパスは恐るべきレベルだが…」
posted2024/12/09 11:00
text by
家徳悠介Yusuke Katoku
photograph by
Getty Images
日本のバスケ関連の記事を見ていると、連日、NBAメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んだ河村勇輝選手の活躍が報じられ、彼がいま日本で大いに注目されているのがわかる。では、実際にリーグが行われている米国でのリアルな人気、並びに専門家たちの評価はどんなものなのだろうか?
今回はその問いへの答えを確認するべく、米国の専門スカウトに話を聴きながら、人気と実力の両面における彼の評価を探りたい。
最初に、人気面について見ていきたい。
こちらに関しては、一言で言えば「間違いなく人気がある」と言ってよい。身長172cmと現在のNBAでは最も小柄となる河村選手の活躍は、日本人のみならず米国人からしても魅力がある。小柄な彼が、2m級の大男たちを翻弄しながら得点したり、パスを捌いたりする姿は、国の別を問わず、ファンにはシンプルに魅力的に映るのである。
彼が試合に出ようものなら「Yuki」コールはやまず、また試合終盤で点差が離れている場合においては「We want Yuki (勇輝を出せ!)」というコールが起きる程である。
リーグ屈指のポイントガードであり、メンフィスのスター選手でもあるジャ・モラントも彼の大ファンであることを公言しており、SNSでも河村選手について様々な言及をしている。チームの本拠地であるメンフィスの選手・ファンの両面から、すでに温かく迎え入れられていると言える。
メンフィスから全米に広がる河村の人気
また、こういった地元でのフィーバーぶりはすでに様々なメディアでも報じられているが、いまの河村選手に関して特筆すべきなのは、その人気が地元メンフィスに限ったことでなく、全米中に広がっているという点だ。