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「ニッポン野球が学べるんだ」ペットボトルの分別処理まで…外国人が沖縄に大挙「日本選手にも良い場所」斉藤和巳も感心するウィンターリーグ舞台裏
posted2024/12/09 17:05
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kou Hiroo
11月下旬から12月19日まで沖縄で約1カ月間行われているジャパンウィンターリーグ(JWL)。3回目の今季は、選手の顔ぶれが大きく変わった。NPBに在籍する選手が初めて参加したのだ。
西武、楽天、DeNAとNPB球団が選手を派遣し、ドラフトや育成ドラフトで獲得した若手選手がやってきた。また、今オフに広島を戦力外になった内間拓馬、坂田怜の2選手も参加している。
中信兄弟など台湾プロ野球(CPBL)や韓国プロ野球(KBO)、トヨタやHonda、パナソニックなどの社会人野球強豪、国内独立リーグからも選手がやってきている。加えて興味深い動きを見せたのは中国で、U23の代表チームを丸ごと派遣した。2028年のロサンゼルス五輪では、野球が再び正式競技になる。これに向けてチームを強化したい中国は、その一環としてJWLに参加している。
「日本野球を学べる」外国人選手が大挙
さらに驚くのが、アメリカ圏、ヨーロッパ圏から参加する外国人だ。昨年も多くの選手がいたが、今季はより一層増えた。
それはなぜか。
昨年の参加者から日本やアジアの独立リーグに入団が決まった選手が出たことは要因の一つだろう。しかしそれ以上に彼らにとっては「日本野球を学べる」ことが大きいという。
「海外のウィンターリーグでは、有望選手じゃないと、指導者は声もかけません。でも……」
JWL各チームの「監督」に相当するゲームコーディネーターの1人は、このように語っている。
「JWLでは選手全員のフィジカルデータを計測しますし、試合でのパフォーマンスもデータにして選手に伝えます。今年もドライブラインの指導者や日本のトレーナー、データアナリストが参加して、選手に投球、打撃のデータやフォームなどについて、親切に指導しています。僕は若いころにアメリカのウィンターリーグに行きましたが、こんなに至れり尽くせりのリーグがあるのなら、海外なんて行かなくてもいいと思いますよ」
外国人選手に「ペットボトルの分別処理」を説明
参加費用は16万5000円~55万円と決して安くはないだが――円安のご時世でもあり、外国人選手はそれほど高額とは感じなかったようだ。一方でプロが参加したことによって、大学生、高校はプロアマ規定に抵触するので参加できなくなった側面もある。