PTAのベルマークをやめること
うちの小学校(豊洲北小学校)PTAでは昨年度の役員会にて、多数決の結果ベルマークが廃止されました。
目についたPTAが"ベルマーク運動"をやめない理由の記事みたいなのが、4月になると出てきますが、本質を捉え切れていないように感じます。
辞められない理由の構造的な問題があります。
1.PTAそのものが、新しいことや変化しづらい組織体であること
企業や組織には、変化を嫌う力も働くと思いますが、富にそれが言えます。
経験的は、卒業生の為に、ホームカミングデイを計画したのですが、過去のPTA会長が、学校及び現役のPTA役員に圧力をかけて、中止と謝罪文の掲載を依頼してきました。
理由としては、卒業生に送付したハガキにおける個人情報の取り扱いに関しての疑義でした。企業のように法務があるわけではなく、一般の役員の方は、不安がってしまい疑心暗鬼になってしまいました。
その後、弁護士と相談をし対処したのですが、中止を決定した後だったので、どうしようもありませんでした。
一例ですが、新しいことや変化をすると、圧力がかかることがある傾向にあると思います。
以下、ベルマーク自体の話になります。
2.ベルマーク事業が、学校に取り込まれている
ベルマーク委員というのがうちの学校にはあって、ベルマークをなくすのは、学校の同意が必要です。
また、それくらいの事業なので、児童にも浸透しています。
今回、うちの学校でやめることになったのは、学校とうまくコミュニケーションをとっていることもあり、同意が得られたということが大きいです。
3.経験者などから存続の力が働く
ベルマークって集めた点数によって賞などが貰えるので、担当の委員のみなさんで頑張る傾向にあります。
廃止してしまうと、その時の委員さんなどは、その成功体験を否定されたと思ってしまうこともあり、やめることに対する反対意見も出てきます。
また逆に、過去にベルマークをやっていた人が、”私がやったのに今の人がやらないのはずるい!”という意見があるかもしれません。
これらがやめられない構造的な問題かと思いますが、以下のようなベルマーク自体に対する存在価値を、過去の経緯から大事にしていることが根本にあります。
1.PTAに、会費以外の利益を得られる。物ですが
2.作業を通じて、会員同士のコミュニケーションできる居場所が提供できる。
3.子供たちや学校に、貢献する形が見えやすい。
ただ、これらは、よく考えると代替が可能かと思いますし、そもそも全体が求めている価値ではないかもしれません。
今回決定は、PTA役員の方々がそこを気がついたことがあるかと思います。
PTAのそもそもの存在論があるかと思いますが、問題点や意見は今度書くことし、どんな組織もそうですが
① 組織の意思決定は、民主的に行う。
② 事業は、目的(この場合は、児童やPTA会員(保護者・学校)の為)に即したものを、効率的に実施する。
ことが大事かと思います。
今回の決定は、ベルマークを辞めることを目的としたわけではなく、「児童の為に、効率的に何をすべきか」をまじめに考えた結果かと思います。