Zoomに課金してたらPerplexity Pro1年分が与えられたので使ってみた
本記事は面倒なことはChatGPTにやらせよう Advent Calendar 2024の16日目の記事です。(という割にChatGPTネタじゃない)
Perplexityと言えば、生成AIを利用した検索エンジンとして、
「Googleより使いやすい」という声もしばしば聞かれます。
このPerplexityの有料版サービスがPerplexity Proですが、
ソフトバンクユーザーは1年無料で使えるようになっています。
(参考:ソフトバンクユーザーなら1年間無料で使えるAI検索「Perplexity」とは? その活用法と注意点(1/3 ページ) - ITmedia NEWS)
いいなーと指をくわえて見ていたら、
Zoomユーザー(課金)も同じく
1年無料で使えるようになったようです。やったぜ!
ChatGPTがリアルタイムweb検索機能を付けて、
GoogleやPerplexityを潰しにきているので、
テコ入れしないとまずいのかな?(邪推)
ということで、しばらく使ってみた感想を書いていきます。
Perplexity無料版とPro版との違い
まず、無料版とPro版の違いについて、押さえておきましょう。
パープレクシティ・プロは何ですか?
1. 一日300回Proサーチできる
普通に使う分には、事実上回数制限なしと言っていいのでは。
2. 画像やファイルをたくさん添付できる
PDFやCSVから画像まで、1つまたは複数のファイルを
アップロード可能です。
無料版でも、一日3回まで添付できますが、
Pro版の回数制限の記載は見つかりませんでした。
3. AIモデルを選べる:
すぐ変わりそうですけど、2024年12月時点ではこんなです。
web検索用のカスタマイズがありそうですので、
デフォルトで使ってますが、特に不満はありません。
もし使い分けるとしたら、作文させるときはClaude、
とかでしょうか?
4. 一日50枚まで、回答から画像を生成できる
画像は作れないと思ってたら、Proだと作れるんですね。
画像生成モデルも選べます。これについては後述。
5. 毎月$5分APIクレジットが与えられる
詳細はこちら→ pplx-apiを紹介します
ここからは、使ってみた感想として、
「Perplexity Proが良いと思った点」
を書いてきます。
Perplexity Proが良いと思った点①調べ物が便利
ちょっとした調べ物。
ここがPerplexityの一番の強みですね。
Perplexityを知らない人向けに書いておくと、
単語の羅列じゃなくて、文章で知りたいことを伝えると、
適切なキーワードでうまいこと検索して、
調べた情報をまとめて返してくれます。
物によっては、海外サイトからも調べてくれます。
じゃなくて、
でOK。音声入力との相性もいいので、
私はiPhoneのショートカットで
Perplexityを呼び出せるように設定してます。
Perplexityの場合、検索結果は
AIが複数のサイトから検索した情報を
まとめて返してくれます。
Googleは、これまで検索結果のサイトの一覧を
リンクで表示していたのが、
最初にAIによるまとめを表示するようになった↓のは、
Perplexityのマネ影響でしょう。
最近ChatGPTもリアルタイムweb検索機能を追加しましたが、
Perplexityの方が、ちゃんと調べた結果を元に回答していて、
ハルシネーションが少なそうです(個人の感想です)。
ただ、調べ方はあまり深くないように感じます。
Google検索で言うと検索対象は1ページ目までで、
しつこく3、4ページ目とかまでは見てなさそうな感じ。
また、「フォーカス」のところで検索範囲の指定↓ができます。
試しに、検索範囲を「学術」にして以下を聞いてみました。
なんだ、靴下履いて寝よう。
ということで、調べ物機能としては、総合的にみて
検索範囲の指定↓の便利さと、
情報元からのデータを重視する姿勢などから
Peplexityに一日の長がありそうと感じました。
Perplexity Proが良いと思った点②スペース(Spaces)とページ(Pages)という機能がある
Perplexity固有の機能として、
スペース(Space)とページ(Pages)というものがあります。
何それ?
スペース(Spages)とは?
指示をカスタマイズしたり、
ファイルをアップロードしてそこから検索できたり
(RAGっぽい使い方)するようです。
ただ、やってみたところ回答にやや時間がかかりました。
ファイルの内容から回答してもらうのは、
ChatGPTでもGoogle NotebookLMでもできますし、
むしろそれらの方が強そうに思いました。
スペース(Spaces)は、主にグループでコラボするような
使い方が想定されているようですが、
「AIプロンプト(オプション)」のところに指示を書いて、
シンプルなGPTsのように使うこともできそうです。
ページ(Pages)とは?
「ライブラリ」→「ページ」をクリックすると作れるものです。
タイトル欄に、作成したいページの内容や主題を入力するだけで、
AIが自動的に情報を収集してまとめて、勝手にページが生成されます。
Perplexityに聞いたページ(Pages)の便利な使い方は以下の通りです。
教育資料の作成:特定のトピックについて、初心者向けや専門家向けなど、対象に合わせた詳細な解説ページを作成できる
研究結果の共有:研究成果をまとめ、視覚的に魅力的な形式で発表することができる
プロジェクト管理:プロジェクトの進行状況を整理し、チームメンバーと共有するページを作成できる
ブログ記事の下書き:特定のテーマについてのブログ記事の下書きを素早く作成できる
観光ガイドの作成:特定の地域や都市の観光スポットをまとめたガイドページを簡単に作成できる
試しに、「2025年の米国・日本株式市場の展望」と入力してみたところ、
↓こんなページが生成されました。
2025年株式市場展望
「公開」ボタンワンクリックで、このように公開可能です。
ただ、微妙なことに
生成した文章を直接編集できない模様。
できるのは以下のようなことに限られるようです。
「多く書く」で文量を増やしてリライトさせる
「少なく書く」で文量を減らしてリライトさせる
別の指示を出してリライトさせる
表やリスト形式に変更する
画像を追加する
セクションの追加、削除、並び替え
何に使うんですかね。
あるトピックについて、ざっとまとめてほしいときとか?
Perplexity Proが良いと思った点③画像生成も一応できる
これは知らなかったのですが、画像作れました。
以下の画像生成AIから選べますので、設定画面で指定しておきます。
注意点として、Perplexityでは、
いきなり指示を出して画像を生成させることができません。
更に、DALL-E 以外は日本語のプロンプトが通りません(2024年12月)。
なので、以下のように指示を出すといいと思います。
すると英語のプロンプトのみを返してくれるので、
それに対して画面右側の「画像を生成する」を押し、
4つの選択肢から好みのスタイルを選択すると良いです。
とりあえず、それぞれの画像生成エンジンに、
「女の子がバスケでフェイドアウェイシュートしてる感じの画像」
を「絵画」スタイルで作ったものを並べてみます。
まず、全員フェイドアウェイシュートは理解できないらしい。
Playground v3
それっぽいものの、よく見るとちょっと怖くなる画像が出てきました。
DALL-E3
ChatGPTで作るのと同じ感じです。日本語を解する貴重なエンジン。
FLUX.1
基本アニメ調ですが、一番よかったです。
ちょっと前まで Stable Diffusion XL も選択肢にあったのですが、
エラーが出て画像作れないなーと思ったら、
いつの間にか選択肢から消えていました。
そこで、FLUX.1 で各画像スタイルの違いを見てみました。
FLUX.1 絵画
FLUX.1 イラスト
FLUX.1 写真
風景の画像も作ってみました。
FLUX.1 絵画
FLUX.1 イラスト
FLUX.1 写真
ちなみに、上述のように FLUX.1さんは日本語を解しません。
「爽やかな夏の日、空は透き通るような青空で、画面手前から奥へ真っ直ぐに続く線路の上に壮大な入道雲が見えている。線路の脇は見渡す限りの平原で、その先には山々が見えている。」という上の風景画の指示を、
日本語のまま与えてみたらこうなりました↓
Playground v3さんも同様です。
つい楽しくなって色々いじっちゃいましたが、
Perplexity Proの強みは画像生成じゃないんですよ!(じゃあやるな)
ChatGPTにはDALL-E3がついていますが、
Claudeには画像生成機能がないので、
Perplexity Proに課金すれば画像生成を楽しむことが
できなくもない。といったところでしょうか(まとめ)
コード生成機能は使い勝手面で劣る
Perplexity でも、コードを書いてもらうことはできます。
しかし、ClaudeのArtifactsとかChatGPTの with canvasは、
別窓にコードを書いてくれて、
ものによっては成果物まで見せてくれるという
使い勝手の部分で進化しています。
でもPerplexityには別窓機能はありませんので、
手動でコピペして実行して、デバッグしてまたコピペして、
とやる必要があります。
それでもないより全然マシですけど。
まとめ
Perplexity Proを使えるようになったのでいじってみた。
事実を確認したい場合などソース付きの検索は、
ChatGPTよりもPerplexityに一日の長があり
特に検索範囲を指定できたりして便利Perplexity Proでは、複数の生成AIエンジンを
切り替えて使うことができるので、
別々に課金するよりおトクにたくさん使える各生成AIの固有の機能は使えない(GPTsとかArtifactsとか)が、
Perplexity Pro固有の機能として
スペース(Spaces)、ページ(Pages)がある「スペース(Space)」はコラボレーション用みたいだが、
GPTsのカスタム指示とかClaudeのProjectsっぽく使えなくもない「ページ(Pages)」は、トピックを与えると
情報をざっとまとめたページを作ってくれる
使い道がよくわからない複数の画像生成エンジンで画像生成もできる
が、プロンプトから一発で画像生成できないのがちょっと面倒コード生成機能はあるが、別窓がないので使い勝手面で劣る
私はChatGPTとClaude両方に課金している
生成AI大好きっ子なのですが、
「そんな何個も課金したくないよ」という人には、
複数の生成AIを使えるPerplexity Proは有力な選択肢
だと感じました。あと普通に調べ物に便利。
ただし、ChatGPTのGPTsとかClaudeのProjectsとか、
各生成AIに固有の特別機能を使いたければ、
それぞれの生成AIに直接課金する必要がありますが、
Perplexity Proのスペース(Spaces)でも、
部分的に似たようなことができなくもない。
課金するかどうかは、以上の情報を
総合的に判断して決めると良いかなと思いました。
決して悪くないです。むしろオススメでした。
Perplexity Pro。
おしまい