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Obsidian でアイデアを管理する

Obsidianという古くて新しいmarkdownツール

 「ソフト開発失敗本」執筆環境において一つ、トピックスを忘れておりました。実は今回初めてObsidianというツールを導入してアイデアや用語の管理を行いました。なかなか面白いツールなのでぜひ使い方についてご紹介させてください。

それは帰ってきたBTRONだった(個人の感想です)

 Obsidian自体の詳しい説明は省きます。超絶簡単に説明すると、オフラインで利用するMarkdownベースのノートエディターであり、ファイルをリンクしていくことでナレッジベースとしても利用できるツールです。

 このマークダウンで記述されたファイルを、ハイパーリングでつないでいけるというところが非常に面白く、僕らインターネット老人会的には、BTORNの実身・仮身システムを思い浮かべてしまいます。というかObsidianこそ、BTRONのリーズナブルな実現系なんじゃないかと勝手に思い込んで興奮しております。

 実際にはZettelkastenというKJ法に近い発想法を実現化したもののようです。あ、さっきから聞きかじりで適当なことを言っていますので間違っていたらごめんなさい。

参考書籍

 Obsidianを利用するにあたり「Obsidianでつなげる情報管理術」という本を参考にいたしました。Obsidianらしいアイデアの整理方法から記載されており、とても参考になりました。自分の使っているフォルダ構成もこの本のままパクっております(´▽`)

OneDriveを使ったVaultの共有

 デスクトップPCとノートPCとスマートフォンで情報を共有するため、OneDriveを利用しています。

OneDriveを使ったデータ共有

 Obsidianはローカルドライブにマークダウンファイルを保存しているだけなので、何としてでも共有は可能です。ソフトウェア技術者ならGitを使うべしとなるところなんですが、お手軽にOneDriveを使っています。Androidとの共有にはOneSyncというツールを使っています。

 OneDriveの場合、同時に複数のPCで使って競合した時、ファイルがどんどこコピーされちゃう問題が発生します。今回は一人で利用すること、つまりTPOに応じて端末を使い分けたいというだけですので、へんな競合状態には陥らないだろうと判断しました。実際今のところファイルが増殖することには陥っておりません。

利用しているプラグイン

 Obsidianはプラグインでいろんな作業が簡単に自動化されます。次のコミュニティプラグインをよく使っています。詳しくは別途調べてみてくださいね。

  • Auto Note Mover

    • タグによってファイルをフォルダに振り分ける

  • Linter

    • Markdownの整形

  • Note Refactor

    • デイリーに描いた内容を切り出してファイル化する(アイデアの整理)

  • QuickAdd

    • ショートカットキーを使って用語ファイルを作る

書籍執筆のための使い方

 これまでnoteでご紹介した通り、文章自体はMS Wordで書いています。じゃあObsidianを使って何していたのかというと、次の3つがメインです。

  • アイデア出し

  • 用語集

  • エピソードの整理

アイデア出し

 本を書くにあたり、なにげにアイデアは必要です。もちろん内容に関するアイデアも必要ですし、エピソードタイトルなんかもアイデアの塊です。

 アイデアは机に座って出すときもあれば、お風呂で思いつくこともあります。とにかく出たアイデアは書き留めておかないと、泡となって消えて行きます。

 そのため、Obsidianをスマートフォンにも入れています。アイデアを思いついたときはとにかくデイリーファイル(今日のファイル)を作って書き留めます。分類とか整理とかいらんことを考えず、とにかく今日のファイルに書き留めるのがポイントです。どこに書こうかなーなんて考えているうちにアイデアは失われていきます。とにかく現実世界に固定するのです。

 何はともあれPCの電源入れたらまずはObsidianを立ち上げるようにしています。

AndroidでObsidian

 ちなみに。アイデア出しには、Freeplane(Mindmap)も使っています。個人的にはMindmapのほうがテンション上がるのですが、作ったマップを活用しづらいのが難点です。結局Obsidianにコピペして使っています。もっとObsidianのキャンバスを使いこなせると世界が変わるのかなあ……。

用語集

 用語も気になったものはファイルにしています。用語に関しては、自分でも文章を書きながら訳が分からなくなる時があります。改めて自分の使い方をベースに書き下して置くことは、文章を書く上で大きな助けになります。

 こうして1用語1ファイルにしておくと、Obsidian内でリンクしていけますから、用語の使い方を自然と意識するようになります。

用語集

エピソードの整理

 本をプロジェクトとしてフォルダを作ってまとめます、各エピソードごとにファイルを作って、Indexファイルににそれこそインデックス順にリンクを張っています。

 本文はWordを使って書いていますが、各エピソードごとのアイデアとかポイントとかをここにまとめて、参考にしながらWordに描いていきました。

エピソードの整理

効果

 効果は定量的に図っていないので、定性的感覚的な話ですみません。

  • 失われるアイデアが減った(気がする)

  • 用語の誤用が減った(気がする)

  • 組み合わせて新しいアイデアがでることがあった(気がする)

 アイデアをとにかく記録するベースが出来たので、しょーもないアイデアであっても他と組み合わせて、また新しいアイデアを作ることが出来ます。今のところこれが一番大きなObsidianの効果かもしれません。

 Mindmapだとどうしても中心のテーマから派生したものに固定されてしまい、アイデアの各要素を個別に再利用がやりにくいのです。

まとめ

  • Obsidianはアイデア醸成の場。Obsidianで文章は書かない

  • 思いついたらデイリーファイルに何でも書く。あとで整理する

  • 使うのは次の3点

    • アイデア出し

    • 用語集

    • エピソードの整理

  • アイデアをつなぎ合わせて新しいアイデアを作ることが出来る(気がする)

 使い慣れるまでは、どう活用したものか悩んでしまいましたけど、なんだかおもしろげなツールです。この記事でもしご興味がわきましたら、ぜひいちどObsidianを使ってみてくださいね。

以上

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