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【図解付きアンコウ特化】Outer Wilds 闇のイバラが怖くて進めない人のための具体的な解説

※アンコウに特化した解説です。アンコウの避け方しか書いていませんが、アンコウ周辺のネタバレを含みます。自己責任でご覧ください。

  • 2023/12/07 祝・Nintendo Switch版発売! 図解を全面リニューアル、文章を全体的に微調整

  • 2023/10/21 ゲームの脱字修正に伴う更新:「Nomaiの」→「Nomaiの墓」










アンコウでゲームを諦めかけたので

この記事は他の天体にあるヒントを探してアンコウの習性を理解し、先人が書いたアンコウ対策の記事↓も読んだうえで、それでもアンコウの見た目が、音が、挙動が、存在が怖くて進めなくなった人のための解説だ。

相当マイルドな演出でも追い立てられることが苦手で(カービィの強制スクロールがもうだめ)(夜廻がもうほんとに無理無理の無理)、闇のイバラに入ると泣き出したり、手が震えたり、心臓が痛んだりするようになった私を見かねた家族がパターン化を試み、そのおかげで私はこのゲームをクリアすることができた。
この情報は公開して公共の利益に供するべきだと思った。当初の図解をさらに私が詳細化したものを、同じ思いをしている人のための記録としてここに残す。

ちなみに、ヘッダーの画像は家族が描いたメモの一部だ。かわいいね。



事前説明

  • 一人だけの体験談で申し訳ないが、この図解を元に一人でプレイしてみたところ、生きて目的地に辿り着ける確率がそれなりに上がった。

  • このルートは「私並みにどんくさいアクション下手人(へたんちゅ)」を想定している。すべて探査艇に乗って進み、最短経路よりも生存確率を重視している。

  • この記事におけるプレイ環境はPS4版。2023年12月にめでたくNintendo Switch版が発売されたが、おそらく大きな差はないのではないかと思う。有識者の方、何かお気づきの点があればコメント等での補足をお願いいたします。
    ちなみに、PC(Steam)版にはアンコウ消滅modがあるので、頼れる人は頼ってしまって構わないと思う。こんな思いをする必要はない。手の震えと戦う必要はない。人類の叡智パワーでアンコウに死の鉄槌を下そう!(※modは公式のサポート範囲外となります。導入は自己責任で行いましょう)

本記事で使用する用語

  • ゲート:植物のコブ。遠くからは白く光って見える。複数の穴が空いており、穴をくぐると他の空間に出ることができる。

  • 赤ゲート:赤~オレンジっぽく光っているゲート。イクラのある空間につながっている。

  • イクラ:名状しがたいイクラのようなもの。赤ゲートの先の空間で光を放っている。


闇のイバラの進み方

二種類の飛行方法

アンコウに気づかれず進む方法には、大きく分けて以下の二種類がある。

  • ひとつは探査艇の進行方向ランプが点灯しない~1目盛りしか点灯しない程度にスティックを倒し、超低速で移動する方法。これを仮に弱火走法と名付ける。

  • もうひとつはアンコウの探知範囲外で左スティックを倒して加速し、アンコウに探知される場所では左スティックから手を放して慣性のみで通過する方法。これを仮に慣性走法と名付ける。

当初、私は弱火走法のみでシグナルスコープの信号を追っていた。それでもある程度の探索はできたので、何ができて何ができないのかを以下にまとめる。

二種類の信号

この星では二つの信号を軸として探索を進めることになる。

  • Outer Wilds Venturesの信号 - こちらのルートはじっくり時間をかければ弱火走法だけでも問題なく行ける。一度もアンコウの姿を見ずに行けて心臓に優しい。すき。

  • 遭難ビーコンの信号 - 信号の発信源を探知し、さらにそこから出ている痕跡を辿ってある場所(航行記録に「Nomaiの墓」と表示される場所)に到達するところまでは弱火走法でも到達できる。そこからさらに進もうとすると次のゲートを通った後に絶対死ぬ。きらい。

やってみれば分かるが、赤ゲートを通った直後の空間は弱火走法では絶対に抜けられないようになっており、攻略のためには慣性走法を最低でも一回は使う必要がある。
そんなことは分かっているけどどうしても技術的に難しくて死んでしまうアクション下手人(へたんちゅ)、つまり私の仲間のために、遭難ビーコンを辿ったルートの最終目的地(ネタバレに配慮して名称は記載しないが、漢字一文字)に特化した動き方と気を付けるべきポイントを含めた走行ルートを以下で解説する。

遭難ビーコン:初回ルートと2回目以降の違い

初めてこの信号を追う際は、シグナルスコープの信号に沿って進み、そこで発見したものを手掛かりに進んでいくことになる。一方、2回目以降(目的地が航行記録にマッピング済みの場合)は直接目的地を目指すことができる。
初回のほうが複雑なルートを辿ることになるが、赤ゲートをくぐる時に慣性走法で抜けるという大前提自体に変化はなく、途中からは同じ手順となる。初回ルートを進む人も本記事の赤ゲートのくぐり方を参考にしてほしい。

とてもくわしい解説

闇のイバラ入口~赤ゲート

なるべく速度を落として闇のイバラに入り、中に入った後、見えていた信号が一度消えて再び表示されたところで一旦静止した状態を起点とする。これは必須ではないが、我々のようなアクション下手人(へたんちゅ)は一区切り入れられる場所でこまめに呼吸を整えないとパニックになりがちだ。

私の知る限り、この時点でマップには赤ゲートが「画面中央左」にあるパターンと「画面右端」にあるパターンの二つがある。当初は何度やっても前者しか出てこなかったのに、所定の手順を踏んでから行くと後者になることが多くてかなり混乱した。
当初家族が作ってくれた図解は前者を想定したものだったので、本記事では前者をベースとして説明する。
狙って後者パターンを引ければもう少し詳細を把握できたかもしれないが、そうこう言っている間にPS4のHDMIケーブルが壊れてしまった。ただ、私は後者パターンでも概ね同じくらいの確率で突破できたので、参考にする価値は十分にあると思う。後者のパターンが存在することを知っておくだけでも心理的な備えができて幾分マシだ。

ここではまず、赤ゲートに入るのが目的となる(2回目以降の場合)。初回ルートでシグナルスコープを頼りに進む場合は、赤ゲートに入る必要が生じてから③に飛ぶとわかりやすい。
ここでの進み方のコツは①入口から6秒間で加速する②赤ゲートのうちアンコウから遠い穴に入る、の二つだ。

①入口から6秒間で加速する
このマップは入口から一定の範囲内にアンコウがいないので、序盤で一気に加速することができる。時間を計りながら何度か試したが、入口から大体6秒間はスティックを入れっぱなしにしても大丈夫な上、スティックを放した後の慣性で赤ゲート付近まで到達することができる(もう少し長く加速しても大丈夫なはずだが、赤ゲートに到達できる以上その必要はない)。
慣性で進んでいる間、障害物があれば右スティックの操作で避けてもいいが、赤ゲートが画面中央左にあるパターンの序盤、右からせり出してくるツルに当たったことがないので、これは赤ゲートを目指して直進すれば避けられるようになっている可能性がある。

マッピングではなくシグナルスコープの信号を追う初回ルートでも、入口から6秒間は安全に加速できるという法則を覚えておくと円滑に進めるだろう。
なお、私はここで赤い光を狙って進むのではなく、「赤い光から光一つ分くらい上」に照準を合わせて進んでいる。必須ではないが、これをしておくと円滑に②に移行できる。

②赤ゲートのうちアンコウから遠い穴に入る
赤ゲートの近くまで来たらすぐ入れる人はそれでもいいのだが、私は本当の本当にアクション下手人(へたんちゅ)なので、方向転換している間に喰われて死んでしまう。この時、喰い殺しにくるのは大抵ついさっきやり過ごしたアンコウだ。
というわけで、安全を確保しながら赤ゲートを通るためには、アンコウから少しでも距離を取れる穴を狙う必要がある。
入口から見て赤ゲートが画面中央左にあるパターンでは、一旦赤ゲートの上を通り過ぎるような形で進むと「奥側の穴」に行きやすく、こちら側からならアンコウに気づかれずに方向転換できる。着陸カメラも利用しながら目的の穴の真上を目指そう。
入口から見て赤ゲートが画面右端にあるパターンでも、最寄りのアンコウの呼吸音と位置を確認しながら、アンコウから遠い穴を狙うことで生存確率を上げられるはずだ。慣性で進む傍ら、周囲のアンコウの位置をチェックして赤ゲートの穴を選んでほしい。
十字キー下+右スティックの「自由視点」はアンコウの位置確認のためにある機能なので(断言)最大限活用してほしい。

いらすとやのアンコウの画像見てもダメージ受けるので無辜のマンボウで代用

豆知識:アンコウは遮蔽を突破できない
この害悪生物はツル越しにこちらに気づいた場合、突っ込んできた後も一生ツルを齧っている。これを利用して「アンコウと探査艇の間にツルやゲートがある状態で方向転換や加速を行う」と生存率が気休め程度向上する。
これは二つ目のゲートをくぐる時も同様。二回だけこれで生き残ったことがあるが、普通にめちゃくちゃ怖くて心拍数が爆増し手元が狂うので、狙って発生させるのはおすすめしない。

赤ゲートのくぐり方~イクラ

赤ゲートをくぐった直後のエリアは闇のイバラで最もアンコウが密集している、この世界における憎しみの吹き溜まりだが、実は事前準備さえきちんと行えば比較的安定して抜けることができる
ここでの進み方のコツは③方向転換と助走④赤ゲート突入後は放置、の二つだ。

③方向転換と助走
手順通りに進行した場合、②が完了した時点で赤ゲートのうちアンコウに気づかれにくい穴の付近まで来ているはずだ。ここで方向転換と縦軸・横軸の微調整を行い、「このまま直進すればゲートの縁にぶつからずにくぐれる」状態を作る。加速中にゲートの縁にぶつかった場合98%喰い殺されるので調整は入念に。
その後、助走のため少しだけ後退する。目安はゲート内の信号から100m。私が確認したところ80mでも大丈夫だった。アンコウが背後にいる心配がある場合、無理に下がらなくてもいいだろう。
この時ももちろん出来る限り音を立てないよう、後退や軸の調整はスティックを少しずつ倒しながら行うこと。そもそもこの星では、狙って加速する時以外はスティックをミリ単位でしか倒さないと思っておいたほうがいい。

後退が完了したら、左スティックを最大まで倒してゲートをくぐる。

④赤ゲート突入後は放置
赤ゲートをくぐるとすぐにアンコウが3匹集まったエリアに出るので、このエリアを慣性だけで抜ける。スティックから手を放すタイミングは、見えていた信号が一旦消えて再び表示されるより前
アンコウの光が視認できてしまってからでは遅いので、くぐる瞬間(画面全体がグレーになる)くらいのタイミングで手を放すといい。
そしてアンコウ密集エリアを通り抜ける間、左右スティックのいずれにも一切触れない。アンコウはどうやらチョウチン部分に当たり判定がないらしく、突入時にアンコウに気づかれていなければほぼ確実に慣性だけでこのエリアを抜けることができる。途中でかなり速度が落ちるが、意外と完全に静止することはない。

このエリアに入った時点で、目的の信号は赤い光の右または左にあるが、私は一気にこの信号を目指さず、まずは赤い光に向かって進み、イクラに到達するようにしている。

イクラ~最後のゲート

ここまで来たらあと一息だが、実は完全なパターンが確立できていない難関エリアだ。とにかく焦らない、慌てないことが重要としか言いようがない。

当初家族が作成したパターンでは「イクラまで来たら方向転換、ツルを避けられる高さまで上昇し、ゲートめがけて慣性走法」という手法が取られていたが、私が再現してみたところまあまあの確率で死んだ。
私の場合、イクラから次のゲートまでの間は弱火走法が比較的安定している。しかしアンコウが見える範囲にいて非常にハイリスクなので、とにかく焦らず、じっくり取り組んだ方がいい。
この時点でリトルスカウトの信号またはマッピングまでの距離は500mを切っており、残り距離が1m単位で確認できるので、完全に止まっていない限り無暗に左スティックに触らないこと。一の位が動いていれば確実に進んではいる

まずは方向転換をする。イクラ付近にアンコウはいないが、少し離れたところには普通にいる。姿がうっすら見えるくらいの位置にいる。
おそらく直進してきてイクラの目の前まで来た状態で、信号が右側にある場合は場合は右手前、左側にある場合は左手前にいるのが最も近いアンコウだと思うので、とにかくこいつに気を付けること。
自由視点で周囲を絶えず確認し、アンコウの呼吸音の大きさにも気を配りながら、イクラを中心としてなるべくアンコウから遠い側に位置取って方向転換する。普段はイクラの下を通るイメージで方向転換しているが、イクラの中心に割り入るような形でも方向転換は可能だった。イクラに強くぶつかって音を立ててしまわないようにだけ注意すれば平気だろう。
ここから目的のゲートまでの間はツルに遮られている。横向きのツルが上下に二本伸びているので、その間を縫って進んでいかなければならない。
「探査艇の進行方向ランプが点灯しない程度に一瞬だけスティックを倒す」→「少しでも前進したらすぐに放し、止まるまでは慣性で進む(右スティックで方向を微調整)」を繰り返しながらツルの隙間を縫い、できれば最も近いアンコウの反対側から目的のゲートに近づいていく。
ここはとにかく慎重に行った方が生存率が高い。弱火走法と慣性走法のハイブリッド、弱火低速慣性走法とでもいうべきか。ゴール目前だけに焦りが生じやすいが、どれだけノロノロ走行でも止まっていなければいつかは辿り着ける。これはアンコウとの根競べだ。死ななきゃ安いの精神で安全策を取って損はない。

目的のゲートの前まで来たら、あとはもう突っ込むだけだ。ゲートさえくぐってしまえばアンコウは追ってこられず、ゲートの先にもアンコウはいないのでこちらの勝ちだが、私は位置調整を失敗してゲートの端にぶつかりグルングルン回って死にかけたので、最後まで慎重に。この時はアンコウがゲートを齧っていて一命を取り留めたが、本当に生きた心地がしなかった。



おわりに:恐怖の鮮度について

これが、アクション下手人(へたんちゅ)である私が、これを読んでいるアクション下手人(へたんちゅ)に伝えられることのすべてだ。
私が把握していることはすべて書いた。
家族がパターン化してくれたものを一人で試して、二回目で初めて目的地に到着できた。途中で赤ゲートが画面右端にあるパターンに苦戦して6連敗したこともあったが、さらなる検証を行って、今は生きて目的地に辿り着ける確率のほうが高くなっていると思う。残念ながら確実とはいえないが、突破率が有意に高まったのは事実だ。
一年半後の追記:この記事を書いた後、Outer WildsのDLCであるEchoes of the Eyeをプレイした。二ヶ月後、DLCをクリアしてから何度かこの場所に戻ってきたが、なんと一度もアンコウに喰われなかった。相変わらず心拍数は上がるものの、私のようなどうしようもないアクション下手人(へたんちゅ)でも、確実に成長しているのだと思う。まあ、アンコウで追い詰められるタイプの人はDLCでも追い詰められるんだけど……。

恐怖には鮮度があると言われることがある。どんな怖いものも、何度も繰り返せば恐怖自体の持つ殺傷能力は相対的に弱まっていく。
家族が作ってくれた当初の図解は、恐怖に慣れるスピードを速めてくれる効果があったように思う。図解が存在するという安心感により、手の震えや動悸がある程度軽減された。一人で闇雲に喰い殺され続けるよりはずっと効率が良かっただろう。
この記事が、あなたにとってのそういう役割を果たせたら嬉しい。
また、他にも私が「恐怖心の低減に効果がある」と感じた方法があるので、取り入れられるものがあれば参考にしてほしい。

  • 人が近くにいる状態でプレイする。見える範囲にいてもらうだけでも効果がある。隣でソシャゲの周回をしていてくれる家族って最高。

  • 連続してプレイする。実はこの記事用の検証のため久々に闇のイバラに行ったら動悸と手の震えが止まらなかった。時間を置くと恐怖心が戻ってきてしまいがちだ。手ガックガクの状態でPS4の電源を落としてHDMIケーブルを引き抜いたら端子が壊れたのでもう検証できない。やったぜ(?)

  • Twitterで愚痴る。私はアンコウと戦っている間、常にツイッターで呪詛を吐き散らかしていた。ツイッター宇宙には常にこの作品名で検索しているヤバイ人たちがぷかぷか漂っているので、作品名を入れて呟けばいいねやリプライで励ましてもらえるかもしれない。けっこう心強い。
    ちなみにこの人たちはSIRENの屍人みたいな存在で、初見勢の悲鳴を吸って生きている。かわいいね。

うまくいかなかったら本当にごめん。
書けることはすべて書いたつもりだけど、それでも私が未だに喰い殺されるように、あなたもまた喰い殺されてしまうかもしれない。
それでも、私のような苦痛を感じる人間が一人でも減ってほしい。このステージは、ある種の脳の傾向を持つ人間にとって、器質的に耐えがたいのだと思う。それはもう仕方のないことで、我々は悪くない。そして、それでもこのゲームは名作だと、私は今も信じている。
だから、ゲームを続けたいのに続けられず泣く人間は私が最後でいい。あなたに、この素晴らしい世界を、できれば諦めないでほしい。
私の屍の上を誰かが歩いてくれるなら、この苦痛にも意味があったと思えるかもしれない。

君は先人たちの足跡をたどって歩く。そして君がたどった道は後に続く者たちを導くのだ。

この記事がOuter Wildsをプレイするアクション下手人(へたんちゅ)の支えになることを、これを読んだあなたがこの物語の終わりに辿り着けることを、心から祈っている。






ちなみに、RTAという概念を知っている人はSpeedrun.comにアクセスしてOuter Wildsのany%動画を見てみるといい(※くれぐれもクリア後に!)。
3匹のアンコウとチェイスしてなぜか逃げ切る異常ハーシアンの姿が見られる。どうやってるのかはちょっと分からない。この記事ってもしかして無意味だった?

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