東大大澤昇平氏は即ツイッターを止めろ──具体的に「敵」を名指した差別煽動の危険性

東大大澤昇平氏の暴走が止まらない。

東大大澤昇平氏の新たな差別

私はこのツイートに虚偽が含まれている可能性を疑っているので、事実関係については、東大は公式見解を待つべきだと考える。

だがもしも東大が大澤昇平氏を解雇あるいは追放したのなら、それはあまりにも当然のことであり、むしろ遅すぎたというべきだ。

ところで問題は、大澤氏が暴走し、差別煽動に全く歯止めがかからなくなっていることだ。

続けてこんなことも言っている。

このツイートが支離滅裂であることを問題にしたいわけではない(「緊急提言」と書いておきながら、なんの提言もしていないことや(私の「緊急提言」を真似たのか…)、意味不明な「東大闘争」などはおいておく)。

このツイートはいかに支離滅裂であろうと、いままでの文脈から、看過できない差別煽動の効果をもっているといってよい。

日本人諸氏に告ぐ。天皇と靖国の為、そして私たちの先祖の為に、我が国を無断で蹂躙するアジア諸国に反旗を翻し、失われた自由を奪還しよう。
本日夕刻5時、号砲は鳴らされた。反撃の狼煙を上げろ〔日の丸の絵文字〕
覚醒せよ‼‼

このツイートは、中国人などアジア系マイノリティへの差別を煽動する呼びかけとなっている。

「我が国を無断で蹂躙するアジア諸国」が大澤氏が嫌いな中国などを指しているのは明らかだ。

それに「反撃の狼煙を上げろ」とアジテーションをしている。

つまり中国人などアジア系マイノリティというグループに対して、大学から排除せよという差別を煽動しているのである。

さらに酷いのは、この差別を「天皇と靖国」を持ち出して正当化していることだ。

「靖国」とはいうまでもなく、戦前アジア侵略のために国家のために喜んで死ぬ人間をつくりだすための国家宗教施設だった。それを「天皇」と結びつけて、大義として利用し、「日本人」の「先祖」のために、アジア系マイノリティへの排斥を正当化し、「反撃」を呼びかけているのである。

もういい。

もうたくさんだ。

大澤昇平氏は、いますぐツイッターを停止すべきだ。沈黙し、これ以上の被害を拡散させるべきではない。

だが大澤氏は、差別ツイートを削除するどころか拡散し続けている。また自分を擁護するツイートを片っ端からリツイートし、フォロワーを増やすとともに形勢逆転を試みているのだが、その中には看過できない差別も含まれる(そのなかには次のようなものもある)。

それだけではない。

具体的に「敵」を名指す差別煽動の危険性

特に危ないのは次のツイートである。

東大教員の実名を挙げて、「敵」がここにいると煽動している。

このツイートは、実名をあげて女性の教員を「敵」扱いすることで、この方へのヘイトクライムや極右の攻撃を誘発・助長・煽動する効果があるという意味で大変危険な行為だといえる。

東大はいますぐに、大澤昇平氏を解雇すべきだ。このツイート一つだけでも解雇に値するであろう。

前回書いたとおり、単に抽象的に差別を煽るのと、具体的にコイツが「敵」だと指定して差別を煽動するのとでは、危険性のレベルが異なるのである。

しかも「敵」扱いされた教員は、大澤氏が中国人が多いことを危険視した当該コースの教員であった。

前回記事で私は次のように警鐘をならした。

だれが「反日」なのか、どこに「反日」がいるのか。
このような具体的な「反日」の名指しを伴うヘイトスピーチは、実際に名指されたターゲットへの襲撃リスクを高める点でより危険である。
東大の中国人留学生、特に情報学環アジア情報社会コースの学生が差別に遭うリスクは潜在的に高まっていると考えてよい。
私が11月22日の緊急提言で、差別の煽動効果を抑制しなければならないと強調したのは、このような事態を防ぐためであった。
名指されてしまった以上、特に情報学環アジア情報社会コースは、差別防止対策として速やかに差別反対声明を出し大澤氏の差別を否定するとともに、差別を未然に防ぐためサイトや掲示物などで差別を許さない旨を宣言し差別を抑止するなど、緊急の措置が必要なのではなかろうか。また東大の警備員とも連携し極右への学内の侵入や差別ビラ・掲示物がないかどうかやヘイトクライム防止措置などをとるべきだと思う。

東大は可及的速やかに、緊急提言とあわせて実効的な氏の処分と差別防止対策をとるべきである。また今回名指された教員への攻撃が起こらないように、東大は積極的な措置を取るべきであろう。

問われる東大の責任──なぜ東大は大澤氏を止められないのか?

大澤氏の言動が常軌を逸しているのはいうまでもない。

だが問題は東大である。

いったいなぜ、東大は大澤氏の差別煽動をまったく止められないのだろうか?

私が気になって仕方がないのは、大澤氏が「越塚は中立」だと明言していることだ。

差別を繰り返す人物から堂々と「中立」と言われてしまうということは、東大情報学環長である越塚氏の差別への態度が、甘すぎるということではないだろうか。

この連載で繰り返し指摘してきたとおり、東大の対応は全く不十分だ。肝心の差別煽動効果に対して、何もしていないからだ。

時間がないので、その責任については改めて書きたいと思う。

追記:どういう責任なのかといえば、差別煽動効果に対し抑制するポジティブな責任だ、と答えておこう。これについては実は「緊急提言」でかなり詳細に書いたのでお読みいただきたい。東大関係者は読んでいるはずなので、真剣に応答してほしい。


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