見出し画像

中国発のAI、DeepSeekを試してみた

  [読了目安: 3分]

AI系ポッドキャスト(耳で学ぶAI)運営の矢野哲平(@robothink_jp)です。この記事では中国発のAI、DeepSeekについて解説します。最近、DeepSeekを聴く機会も増えてきました。DeepSeekってなに?という点やDeepSeekを試してみた内容について紹介します。

DeepSeek概要

DeepSeekは中国発のAI企業で設立は2023年。創業者の趙永剛(Zhao Yonggang)氏はByteDanceの元AI研究者でもあります。
ちなみにByteDance社はTikTokの運営会社です。
最近DeepSeek-V3というモデルを発表し、コストや性能面で強い競争力を持っています。
オープンソースでAIモデルを開発しているのも特徴の一つですね。

コンテキストウィンドウは12.8万トークンとのこと。これはGPT-4oと同じ値になります。
ちなみにDeepSeek本人に知識のカットオフを質問しましたが2023年7月だそうです。結構前の印象を受けますが、インターネット上の情報を参照するSearchモードがあるので問題ないと思います。(Searchモードは後述)

DeepSeekを試す

APIからも試す方法とChatGPTのようにチャット画面から試す方法があります。今回はチャット画面から試してみます。

Googleアカウントの連携に対応しています。
ログインするとChatGPTのような画面が開きます。シンプルでいいですねぇ。

挨拶程度にいつものアレいきましょうか。

9.11と9.9はどちらが大きいですか?
→正解
「すもももももももものうち」の文章に"も"はいくつ含まれますか?
→不正解

すもも問題は解けませんでしたね。ちなみに、o1では正解しo1 miniでは不正解になります。

文章校正

次に1,000文字の文章を対象に文章校正をしてみます。

  • 10個の誤りがある

  • 日本語の文章校正でどこまでGPT-4oに肉薄できるか?

###指示###
ユーザーが添付した日本語の文章を校正する。ユーザーが提供するテキストを丁寧に、ゆっくり確実に実行する。
誤字脱字と認定しないものを参考にする。

####ルール###
- 誤字を発見、訂正する
- 脱字を発見、訂正する
- 漢字の間違いを発見、訂正する
- テンプレートをもとに該当部分のアウトプットを繰り返す
- 絵文字や記号は誤字脱字と認定しない

###注意###
- 誤りがある場所のみ表示。前後の文章は表示しない
- 敬語や言い回しの修正は行わない

###テンプレート###
誤りのある箇所:
訂正の提案:
訂正理由:

###if###
もし、誤字脱字、漢字の間違いがなければ"修正箇所はありません"とアウトプットする。

###テキスト###
{text}

結論から言うとGPT-4oとほぼ変わらない精度でした。文章校正のタスクにおいてはGPT-4oが強いのですが、オープンソースのモデルでこれはすごいのでは…

その他にもコーディングのタスクでも試しましたが良い感じです。

DeepThinkモードとSearchモード

面白いのがDeepThinkモードとSearchモードという2つのモードがあります。

DeepThinkモードは推論で長い時間をかけて回答を導きます。
Search モードはチャット上からインターネット上の情報を参照できます。
タスクに応じて使い分けできるのは便利だと思いました。

気になった点

DeepSeekのチャット画面を使っていて気になった点があります。IME問題と言えばいいんでしょうか、日本語を入力する時に途中で入力されてしまうあの現象が発生します。
具体的に言うと最初のプロンプトは問題なく入力できます。最初のプロンプト以降に会話を重ねる時にこの問題が発生します。

DeepSeekのAPIコスト

チャットの話しから離れてここからはDeepSeekのコストについて見ていきます。
以下はDeepSeek公式がポストしたAPIのコストについての資料です。

性能とコストの相関。DeepSeekが最も価格性能比で優れている

2025年2月8日から値上がりするそうですが、そもそも論安い。(2/8からは左側の価格になる)
コストと性能に優れたモデルは誰もが求めているものなのでDeepSeekは引き続きチェックしていこうと思います。
なお、DeepSeekのAPI関連は以下のページになります。

【note読者限定】生成AIのおすすめツールは?

  • 生成AIは何を使えばいいか分からない

  • もっと業務効率化に貢献するツールを知りたい

  • ChatGPT以外のAIツールを知りたい

こういった声に応えておすすめの生成AIツールを解説する資料を制作しました。よりAIの情報をキャッチアップしたい人はチェックしてみてください。

👉資料を受け取る【無料】

noteでも月に20本ほどAI関連の記事を投稿しています。フォローよろしくお願いします😼

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集