
【ARG?】The Way hOme時系列まとめ
こちらは第四境界より9月30日に発表された謎のゲーム『The Way hOme』について、時系列の動きや明らかになった情報をまとめる記事です。
1.The Way hOmeとは

猫が主人公のホラーゲーム。
タイトルの「The Way hOme」は直訳すると「帰り道」。
プレイヤーは3人称視点で主人公の猫を操作し、東京で誰かが孤独死した物件を巡りながら、飼い主の霊魂を探していくことになる。猫は「怪異を視る」ことができ、訪れる事故物件にはプレイヤーに牙を剥く怪異も登場する。
その場合は、嗅ぐ、引っ掻く、視るといったアクションで脅威を退ける必要がある。
なお、このゲームは実在しないーー。
猫が主人公のホラーゲーム
— 第四境界 (@daiyonkyokai) September 30, 2025
『The Way hOme』が発表されました
新たな形の日常侵蝕を
お楽しみください#このゲームは実在しません https://t.co/80sjN6bXtX
2.ゲームに関する情報
現時点でゲームに関する情報が得られるのは、公式アカウントと電ファミニコゲーマーのゲーム紹介記事のみ。(下記の紹介記事にはジャンプスケア要素が含まれるので閲覧の際は要注意)
以下、公開された情報をまとめていきます。

◆ゲーム概要
ジャンル:フォトリアル猫ホラーゲーム
プレイ人数:1人
価格:未定
発売日:2025年10月30日
開発元:Joyful Calamity
◆Joyful Calamityについて
ゲームクリエイター・Hashidumeが主導するゲーム開発チーム。これまでは『RPGツクール2000』を使用したフリーゲームを制作していたが、今作より初めてUnreal Engine 5を使用したゲームの開発を行う。
なお、Joyful Calamityというゲームブランドは存在しない。
◆ゲームシステム(紹介記事より)
このゲームをプレイするあなたは、猫になる。猫になったあなたは、「嗅ぐ」「引っ掻く」「視る」と、3つのアクションを駆使して怪異に立ち向かうことができます。

「視る」
あなたの瞳には、この世ならざるものが写ります。
あなたが見つめ続けることで、怪異たちは浄化され、本来存在すべき世界に還ることができる……かもしれません。
「嗅ぐ」
あなたは匂いを嗅ぐことで、人やモノ、そして怪異の気配を辿ることができます。
事故物件に漂う痕跡を辿り続ければ、やがてあなたが探す存在に、辿り着くことでしょう。
「引っ掻く」
一部の怪異たちは、あなたが持っている9つの命を狙ってきます。あなたの立派な「爪」を有効に活用すれば、襲い来る脅威を無力化することもできるでしょう。
攻撃の際に消費する爪ゲージは、削れた壁や段ボールなどで回復できます。ゲージがゼロになると、攻撃力がいちじるしく低下するため注意しましょう。
また、探索パートのほかにペットカメラパートも存在する模様。

◆10月7日のレビュー記事にて判明した情報
・敵や配置物を感知するためのレーダー機能となるシステムが「ヒゲ」の形で表現されている
・舞台となる事故物件には、望まぬ形で命を落とし、“怪異”となった人間が徘徊している
・怪異を退け、見つめることで“除霊”する
・道中の選択肢を誤るとベストエンドにたどり着けない(エンディング分岐がある)
◆プレスリリースの内容
電ファミニコゲーマーの紹介記事には「プレスリリースの全文」が記載されているが、その内容の大半は、開発者が自身の『恐怖の源流』について語った幼少期のエピソードとなっている。
私の恐怖の源流は8歳か9歳の時でした。
記憶はぼんやりとしていますが、とにかく、自我が芽生えつつもまだまだ右も左もわからないような、(C)人間として未完成だったときの出来事です。(←太字部は記事内では下線)
兄弟が多い二世帯住宅は、当時の私にとってひどく窮屈に感じられました。
自分への当たりが強くて暴力的(と、当時は信じていた)年上の兄弟たちに、なにを喋っているかよくわからない曽祖父。
それらは私にとってひどく目障りで億劫で、私はいつも学校から帰って来るや否や荷物を置いて外に出て、庭の物置からサッカーボールを取り出して公園へ出向きました。
団地の敷地にある公園はいろいろな年代の子どもたちがいつも跋扈していて、ひとりぼっちでいる私にはそれだけでだいぶ気まずかったのですが、家にいるよりはマシです。
私は暗くなるまで壁にボールを蹴ったり、リフティングを練習したりして時間を潰しました。公園にはサッカーのコートとゴールがありましたが、それを使っているほかの子どもたちに声をかけて、試合に混ぜてもらおうとは思いませんでした。
私はそのころ友達もいなかったし、だいぶ陰気な子どもだったのです。
今思えば、彼らのそばでひとりでリフティングをしていたのは、向こうから誘ってくれるのを無意識に待っていたんだろうと思います。
両親は、10歳になったら地域のサッカーチームに入れてくれると言っていました。学校のある平日よりも休みの土日のほうが居心地の悪かった私には、それが楽しみでした。多忙なスポーツチームに入れば、家にいる暇なんてなくなると思っていたのです。
さきほど、私には友達がいなかったと書きましたが、実のところ、ひとりぼっちの私を顧みてくれる人物がひとりだけいました。
私の祖父母よりは少しばかり若いと思わしき、初老に入りたてのように見えるその人物は、いつも隅のベンチに座って子どもたちの遊ぶ風景を眺めていました。
私は単に、その人物のことを「おじさん」と呼んでいました。彼は名前を名乗らなかったし、私もそれには興味がありませんでした。
おじさんはあるとき、ひとりでリフティングをしている私に声をかけてきました。ちょうど、30回連続を達成した満足感にひたっていたときです。
私は彼を警戒しました。祖父母のイメージから、「老人といえば、高圧的で意味不明」という印象がありました。
おじさんは汗で黄ばんだベイスターズのキャップをかぶっておりどことなく不潔感がありましたが、私の萎縮を察したうえで、優しげな表情と口調を持って私に近づいてきました。どんなことを言われたかハッキリしていませんが、お互いに笑い合ったと思います。
少なくとも、スポーツの話題や、学校のことなど、歳の差が大きいのにだいぶ流暢に談笑したことを覚えています。
しばらくおじさんと話していると、だいぶ日が暮れてきました。そろそろ彼との会話にも飽きてきたころです。家に帰らないと、と私は言いました。
すると、おじさんは自身が腰に巻いていたショルダーバッグからなにかを取り出しました。
それをにこやかに私に差し出します。
一瞬、おじさんは小遣いをくれるのだと思った私の期待はしぼみましたが、おじさんがくれようとするものを見て、嬉しくなりました。
当時私が好きだった菓子パン、握り拳くらいのサイズが、縦に並んで4つか5つ入ったあれです。柔らかい皮にクリームが包まれていて、私はそれを一口で丸呑みするのが好きでした。今思えばチンケなプレゼントですが、私は純粋に、見知らぬ他者からの好意として受け止め、喜びました。
なんてことない格安の菓子パンも、こころなしか普段よりもずっしりとした重みを感じます。おじさんは菓子パンのパッケージを私の手に渡すと、にこやかに去っていきました。
私はさっそく帰路につきながらパッケージを剥いて、家に帰りながら食べることにします。4つあるうちのひとつだけを食べて、残りは取っておいて何日かに分けよう、と計画を立てました。
べつに菓子パンひとつを大事に取っておかなくてはならないほどひもじくはありませんでしたが、両親から与えられたものではない食品、というものはそれだけで特別感があったのです。
サッカーボールを小脇に抱えながら、パンをひとつ手に取りました。
普段このパンは、一個まるまる口にふくんでそのまま牛乳で流し込むという食べ方がお気に入りでしたが、空腹も感じていたし、今回にかぎっては少しずつ、大事に食べようかと思いました。
私は汚れた指でクリームを包む皮だけをちぎっては口に含む、ということをしながら帰り道を歩きました。
何回かパンをちぎったとき、私は爪に痛みを感じました。
思わず、左腕と身体で挟んだサッカーボールを落としてしまいます。ボールは道路のアスファルトをバウンドし、どこかに転がっていきました。
パンの中に、なにか尖っているものが混入しているようでした。私はクリームの中に慎重に指を入れて、それを探してみます。
なにか硬いものを指の腹で触ったのがわかり、それを引き抜いてみました。
刺繍のときに使うマチ針でした。
どういうわけか、それがパンの中に埋め込まれていたのです。
食べ物と裁縫道具の組み合わせが当時の私にとって気味悪く、それをその場に投げ出しました。
ふと思い立って、私はパッケージの中のほかのパンも二つに割ってみました。内包されているすべてのパンに針が仕込まれていて、私はぞっとしました。それも1本だけでなく、2、3本も。
製造過程での異物の混入とはとうてい思えず、どう考えても、おじさんが仕込んだものでしょう。いつものように丸呑みにしていたら酷い目に遭っていたに違いありません。
おじさんは私個人を狙ったのか、誰でもよかったのか、定かでありません。それ以来私はその公園に寄り付かなくなったので、彼のその後については知りません。
このことは誰にも明かしていません。
私が恐怖という題材で作品を作るとき、いつもこの小規模で不潔な思い出を想起するのです。
◆その他の情報
・ゲームシステムの説明にて、猫のライフは9つあるとされているが、諺の「猫に九生あり」を元にしていると思われる。
・ゲームに対しての好意的なリプや引用リポストに対して、公式アカウントが「いいね」をすることがある。
・『The Way hOme』の大文字だけを読むと「TWO=2」。
3.時系列まとめ
9月30日
・The Way hOme公式アカウント公開
→猫が主人公のホラーゲーム『The Way hOme』を開発中です。
→電ファミニコゲーマーさんに取り上げていただきました。
・電ファミニコゲーマーの紹介記事公開

10月1日
・公式アカウントより投稿
→本作は恐怖だけでなく「猫ゲーらしさ」も追及しています
→本作が届くべき人に届くことが、私の願いです
→本作の発表によりさっそく嬉しいお誘いを頂きました

10月2日
・公式アカウントより投稿
→「爪ゲージ」は壁や段ボールで回復できます
→プロトタイプ版をライターさんにレビューしてもらっています
→ちゃんと怖れてくれるといいのですが

10月3日
・公式アカウントより投稿
→レビュー原稿が届きました。気づいてくれたでしょうか?
→意図が伝わらないことってありますね。ブラッシュアップします。
→とても嬉しい知らせがありました。あと少し、頑張ります。

10月4日
・公式アカウントより投稿
→なんと今日はインタビューをしていただきます。お礼に可愛い画像を。
→インタビュー終わりました。あと、ひと仕事。

10月5日
・電ファミニコゲーマーの記事(9/30)に以下の文言追加
※この記事は、█████企画『██』の一環であり、フィクションです。実在の人物、団体、出来事とは一切関係がなく、ゲームは存在しません。しかし、██は実在するかもしれません。
・公式アカウントより投稿
→本日は最後のテキストを書いています。あと少しだけお待ちください。
→明日、皆さんを驚かせてしまったらすみません。仕事は終わりました。
→私の目的は、もう達成されたと言っても過言ではありません。

10月6日
・公式アカウントが突如『The Way hOme』の開発中止を発表
ごめんなさい。
— The Way hOme (@The_Way_hOme_) October 6, 2025
多くの人が『The Way hOme』に注目してくれましたが、
諸般の事情で本作の開発を中止することにしました。
開発中止の理由に関しては、今は言えません。#このゲームは実在しません#この投稿はフィクションです pic.twitter.com/QHj1RwNexo
・電ファミニコゲーマーにて開発中止を伝える記事掲載
なお、すでにプロトタイプ版をプレイさせてもらっており、そのレビュー記事の掲載許可を得ているとのこと。
10月7日
・電ファミニコゲーマーにて本作のレビュー記事掲載
・公式アカウントより投稿
→ご満足いただけたと思います。
10月8日
・電ファミニコゲーマーにてインタビュー記事公開
・公式アカウントより投稿
→読んでください。読んでください。読んでください。
4.考察、その他
明かされた情報を踏まえて、その都度考察を記載していきます。
基本的に上から新しい順です。
誤った考察も、もったいないので残しておきます笑
◆インタビュー記事について(10月8日追記)
公式アカウントにて10月4日にインタビューを受けたという投稿がありましたが、その記事が10月8日に公開されました。
この記事にて、本作が電ファミニコゲーマーと第四境界の試験問題型ホラー小説企画であると判明しました。
インタビューは聞き手のNorishima氏と語り手のHashidume氏との会話形式で進んでいきますが、Norishima氏の様子が途中から明らかにおかしくなり、聞き手と語り手が逆転するという異様な展開になっていきます。
さらに、記事の後半ではインタビューの内容を問題文とした全9問の試験が始まります。(記事により明らかとなる事実については、試験問題に含まれるため割愛します)
記事内には解答用紙のpdfがリンクされており、実際に送付することで「せんせい」による採点およびコメントがもらえるとのこと。
インタビューにより、Norishima氏とHashidume氏の関係や過去の因縁などが明らかとなりますが、その裏にはまだ隠された真実があるようです。

筆者も解答用紙を送付し、この物語に参加してみたいと思います。
◆レビュー記事について(10月7日追記)
・記事公開までの時系列
『The Way hOme』発表→ライターのNorishima(以下、N)がHashidume(以下、H)へ連絡を取る→Hは先行プレイを快諾、プロトタイプ版を送付→Nがプレイ後、レビュー記事を書く

・記事で明らかになった事実
→Nはプレイの最中、思わず身体がかゆくなった
→ゲーム内のラジオからNの地元の友達と同姓同名の名前が流れた
→Nの地元にもベイスターズキャップの怪しいおじさんがいた
→ゲーム終盤のアパートの一室がNの部屋と酷似している
→ゲームがリリースされなくなったらNは「怒り狂う(笑)」と宣言
→メール画像の明度を調整すると隠しメッセージが現れる

10月7日のレビュー記事公開により、『The Way hOme』が開発された目的は、Nにゲームをプレイさせること(何かに気づかせるor呪いをかける)だったのではないかと考えられます。
記事内のエピソードから、HとNは同じ地元の同級生または幼馴染であると推測でき、メールの「お前を忘れたことはないよ」という隠しメッセージから、両者の間には何らかの因縁があるようです。
また、一足先にレビュー記事を読んだHが「なかなか意図が伝わらない」とぼやいたポストに添付されていた画像と、記事内の画像を見比べてみると、テーブルの下に張り付けられたガムテープ(?)がめくれているのが分かります。
画像が荒くてはっきりと読み取れませんが、テープの裏面には「おもいだせ」と書いてあるようにも見えます。

たった一人にプレイさせるためだけにゲームを作るというのは相当な執念です。HがNにどんな感情を抱いているのか(恐らく恨み…?)、またそもそもNが生存しているのかどうかすら現時点では分かりませんが、このレビュー記事を境に本企画が大きく動き出そうとしているのは確かです。
◆公式アカウントのフォローについて
『The Way hOme』公式アカウントは、公開時すでに25名ほどのアカウントをフォローしていました。
メンバーの属性は多種多様ですが、「ホラー」「ゲーム」「ARG」といった一定の基準があるように思います。
(筆者も猫つながり(?)でフォローいただいてます…光栄です)
公式アカウントが外部の有識者をフォローする展開は、2024年の『かがみの特殊少年更生施設』にて登場した「気づいて」アカウントと同じ手法です。
しかし「気づいて」はその名の通り『かがみの~』という作品に気づいてもらうための手法であったのに対し、『The Way hOme』ではすでに作品が発表されてしまっています。
つまり、有識者のフォローには別の目的があると考えるべきでしょう。
今後、フォロー者に対して何らかのアクションを起こす可能性もなくはないですが、第四境界との接点が薄い(交錯員(※)ではない)アカウントも含まれているため、その可能性は低いと考えます。
※第四境界のファンネーム
その場合、外部者をフォローした目的として考えられるのは「リアル感の演出」ではないでしょうか。本作発表時、第四境界のアカウントでは「新たな形の日常侵蝕をお楽しみください」とアナウンスしていました。
実在しないゲームのはずなのに、拡散を期待してその道に詳しい人物をフォローするという行動は、あたかも本当のゲーム開発者であるかのような振舞いに見えます。
つまり、現実と仮想を曖昧にする演出のため、あえて外部者をフォローしたのではないかと、現時点では考えています。
◆開発チーム名「Joyful Calamity」について
Joyful Calamityを直訳すると「歓喜の災厄」や「喜びの災難」といった意味になります。いかにも不穏な名称ですが、この「災厄・災難」という単語について、ひとつ思い当たることがあります。
上の記事は、本タイトルの発表と同じ日に公開されました。
第四境界の運営を行う株式会社ストーリーノートが、『交錯≠少女』の登場人物である「金澤かな・堺かな」の誕生日を記念して出題した、謎解き問題の解説記事です。
ネタバレしてしまいますが、謎解きの答えは【災い】という誕生日のお祝いには全く似つかわしくない単語でした。
……なんとなく察しが付くと思いますが、少し続きがあります。
『交錯≠少女』は第四境界という組織自体の物語であり、その内容は「虚実交錯」という大災害を防ぐため、漫画の中から現実世界に現れてしまった金澤かなを元の世界に戻すというものでした。
詳しくは下記の記事をご参照ください。
虚構の存在が現実世界に現れてしまう。
これはまさに、実在しないゲームである『The Way hOme』が発売されようとしている現状と、非常に酷似しているのではないでしょうか。
以上のことから、今作は第四境界の物語であり、虚実交錯を防ぐ=ゲームの発売阻止、または抹消を目的としたリアルタイム型ARGではないかと考えます。(※10月6日にゲームの開発中止が発表されましたので、ゲームの発売阻止ではなさそうです)
ゲームの発売日とされる10月30日までに、おそらくゲームの詳細情報や開発者のバックグラウンド、発売の目的などが明かされ、現実世界への侵蝕が徐々に進んでいくと思われます。
どこかでAMGYが現れたらほぼ確定でしょう。
10月8日の記事により、本企画が電ファミニコゲーマーと第四境界の試験問題型ホラー小説企画であると判明しました。

今後も本作品に関する動きがあり次第、この記事を随時更新していきます。
参考にしていただければ幸いです。