PRD、誰がいつ何書く?を再定義しよう🎉
最近「生成AIで開発が爆速になりバックログが枯渇し、エンジニアがプロダクトマネージャーの役割も担い始めた」「プロダクトマネージャーがボトルネックになっている」を改めて聞くようになりました。
そんなときによく提案するふりかえり手法をご紹介します。
なぜ、再定義が必要なのか🤔
「他職種に染み出して働く」は美徳として語られがちですが、本当に染み出しが必要なのであればきちんと期待を定義するほうがずっと働きやすいと私は思います。

また、会社によって「どんなチームを作りたいか」は異なります。エンジニアの評価指標が技術面だけ定義されているなら顧客に寄り添った機能アイデアをたくさん出しても評価されません。また、それぞれに得意不得意やキャリアとしてやりたいことがあります。
今集まったメンバーで、最もはやく大きな価値を届けるためには誰が何をすると良いのかを時々ふりかえっておくのが大変おすすめです!
PRD、誰がいつを何書く?再定義ワーク🎉
⛳️ ゴールの認識をあわせる(15分)
このふりかえりでは「最もはやく大きな価値を届けるには?」をテーマとします。「誰が何をするのが一番効率がいいのか?」をテーマにすると視点が内向きになりがちです。また「アウトプットではなくアウトカムの話をしましょうね!」を念押しします。
👀 まずは現状を観察してふりかえる(45分)

私はPRDには書籍『プロダクトマネジメントのすべて』でも紹介した仮説のミルフィーユでのCore/Why/Whatの層が書かれていることを期待するので、この3層を中心に現状誰がいつどの成果物で検討しているのかを10分程度で洗い出します。

その後、一度深呼吸します。次に、気持ちを切り替えて斜に構えて「この開発フローのどこがGoodで、どこが改善の余地があるか?」を付箋に書き出します。「斜に構える」は以下のブログから学びました。
(こういうマインドセットをシャニカマと呼んでいます。ネガティブなフィードバックをすることに抵抗があるチームで、ふざけた名前をつけて敢えてやる時間をつくるのがすきです。)
🧹 理想のフローに整える(60分)
斜に構えて問題を洗い出したあとに、旗を立てましょう。複数の現状の課題が洗い出されることになると思いますが、あまり欲張らずにその中で今もっとも注力しなければいけないのはどこなのかを先に議論して、まずはその問題を解決するフローをみんなで作成しましょう。

このとき、どこまで柔軟性をもたせるのか?必ず実施しなければならないのは何なのか?を分けておきましょう。例えば、ユーザー調査はしたほうがいいですが、毎回する必要があるものではありません。ただ、どんな機能であったとしても原則リリース後の効果測定は実施したほうがよいでしょう。
結論パターンの紹介🙌
このワークをすると、ほぼすべてのチームでPRDが「PRDベイビー🍼」と「PRD」の2つの概念に分解されます。「PRDベイビー🍼」とは、PRDを考えるために必要な最低限の情報で、それをもとに議論フローを経て作成されるのがPRDです。
参考までに以下によく収束するPRDを誰が何書くかのパターンを記載します。しかし、私はこの結論よりも、チームでのコミュニケーションを改善するふりかえりの時間にずっと効果があると考えています。結論が見えているからふりかえりをしなくていい、というわけではないはずです。
🌱 1. 新機能を構築するプロダクトチームの例
すでに機能群があり、そこに大きな新機能を追加するようなプロダクトチームの例です。

🌱 2. 「登録完了率」などKPIを持っているプロダクトチームの例
プロダクトチームでKPIを達成するためのアイデア構築から実施する場合の例です。

🌱 3. 全てを受け入れるプロダクトチームの例
プロダクトチームが特定のKPIを持たず、プロダクト戦略にあったバックログを次々に消化する場合の例です。

どのパターンが正解というものはありません。決めたパターンの通りに毎回進むわけでもありません。プロダクトの価値が最大化する方向に柔軟に取り組むことを重視しつつ、その前提として誰が何をすることを基本形とするのかを認識合わせしておきましょう。
最後に
生成AIを使いこなすためにPRDをすべてCursorがアクセス可能にすることを目的にgithubで管理するチームがあったり、PRDを廃止するチームがあったり皆さん様々です。
ベストプラクティスがない中で、自分たちなりの一番良い方法を探索する「ふりかえり」のちからが試されるのが2025年ではないでしょうか。
そして、私は「ふりかえり」の原動力になるのは高い目標と他の環境からの刺激だと思っています。
他の現場の生の試行錯誤を聞くためにコミュニティとして、Slackコミュニティ『プロダクト筋トレ』や、プロダクトマネージャーで集まってお茶を飲むお茶会などもやっていますので、よろしければお互いの知見を交換できると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
