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澱みと灯り

振り返り振り返りして行く道を照らす灯りはあるのだろうか

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おさらい とか 振り返り が溢れる年末。見聞きしているだけで草臥れてくる。
ただ、自分の中で段々年月の区切りが曖昧になってきてるのは事実。暑い寒いがあるから季節はなんとなく覚えてるけど、「あれって今年?いや、去年か?」なんてことはもう日常茶飯事で、すべてが年の枠を越えて混ざり合ってる。

いつだっけ?と思ったら、ここに来て確かめる。こんな感じで日々日々記憶のパズルを並べ直したりはするけど、まぁ、1、2年ずれてたところでさして問題はない。



母の話が段々過去へと遡っている気がしてならない。会話が進むにつれて何十年も前の話をついさっき起こったことのように話し出す。それも楽しくなかった話ばかり。
あんなことを言われた。こんな事をされた。と。そう言えば…で繋げればなんでもありじゃないからね。
忘れられずに、誰にも言えずに、憂さも晴らせず飲み込んできた事なんだろうけど。(いや、アタシは何度も聞かされてきたけども)

老いるということは、こういうことなのか…と思いつつ、最近やっと話を流せるようになった。肯定も否定もせず、そっと目を逸らしてしばらくしたら、話題を変えるように。
何でスイッチが入るかわからない。たぶん本人にも分かってないんだと思う。同じようなこと〜で、頭の中をまさぐってたら不意に出てきただけ。そんなものなんだろう。

母の心の奥底の澱んだヘドロが重さを手放し始めてる。

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わずかでも灯りの見える方向へ進んだ分だけ澱む足跡


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