意識低いobsidianの使い方
今わたしのなかでobsidianが一大ブームである。どれくらいかというと検索履歴がobsidian ◯◯で8割埋まっているくらいだ。ひどすぎる。本格的に使い始めてから1週間だというのに、先が思いやられる話だ。
それはさておき、非IT民・非エンジニアによる意識が低いobsidianの使い方を軽く紹介していく。乱文だがお付き合いいただけると幸いである。
さてこのobsidianというツール、わたしが知ったのは2年ほど前の話。初めてスマホにインストールしたのが2022年。ちょうどモバイル版が出たばかりくらいではないだろうか。それより前にもPCで使っては挫折を繰り返していた。かっこいい!だけで使ってたので当然である。ところでアイコン、かっこよくないか。
obsidianのデイリーノートの概念に感動していたので、似たようなアプリを求めて放浪したり、もともと使っているNotionで試してみたりしていたが、obsidianに負けない使い勝手を持ったツールには出会えなかった。
そうしてobsidianに戻ってきて、まずはicloudで同期しながら運用をスタートさせた。しかし、PCがwinなのでコンフリクトの嵐……とまではいかなかったが少々鬱陶しく思うくらいには発生した。決めてはカフェで書いたデータが見事に吹き飛んだこと。それで吹っ切れて公式の同期サブスクを契約した。改変快適になったし、お金も出しているのでもっともっと使いたいと考えるように。
しかしあいにく、わたしはそこまで凝り性ではない――いや人から見れば凝り性かもしれないが――上に難しいことは考えたくない。でも快適に運用するためには準備とゆるいルールが必要だ。そこでわたしは考えた。
まず、デイリーノートに何を書きたいのか?
参考にしたのはデジタル・バレットジャーナルだった。この場合、デイリーノートの構成要素は「タスク」「スケジュール」「メモ」である。しかし、タスクは紙の手帳や別のアプリですでに管理しているし、スケジュールはリマインドが重要なのでスケジュールアプリに丸投げしている。最後に残ったのは「メモ」だった。
メモ、とひとくちに言ってもフロー(一過性の情報)とストック(長期保存する情報)に分かれている。見返しがどうしても難しいデイリーノートは、自然とフローを蓄積するのに向いている、と考えた。フロー情報のinboxとしてデイリーノートは使うことになった。
しかし、PCやスマホを出しづらいときもあるし、充電が切れていれば使えない。ネットワーク環境がなければうまく同期できなかったりする。なので紙の手帳とobsidian、好きな方に書けばいいというルールを採用した。そして、必ず書いたときの時間を書くことにしてみた。すると不思議なことに、以前よりたくさんメモを取れるようになった。気が楽になったからかもしれない。
続いて、メモは書きつけるだけでは意味がない、というのは特にobsidianユーザーなら痛感していると思う。obsidianにはストックも扱ってほしかったので、それは別のノートとして切り出していくことにした。デイリーノートとは違うフォルダに保存すれば、人間がみてもひと目でそれがわかる。タイトルは内容の要約を1行で付ける、というルールだけ設けた。フローをストックに変換する作業はノートコンポーサーで簡単に行えるので、ズボラにも優しい。わたしは移動時間や寝る前のリラックスタイムに、デイリーノートから別のノートへ分離させている。
これはメモと言うよりノートに近いものだが、「これを書こう」と思って書くメモも存在する。作業ログ、noteや小説のアウトラインがそれに当たる。これも性質が異なるので、「タスクノート」と独自に命名して別フォルダに分けた。個人的に本業と趣味のタスクノートは混ぜたくないので、サブフォルダを作って隔離している。逆にこれ以外のメモは全てメモを入れるフォルダに入れる、というルールができた。
あとはデイリーノート、添付ファイル、テンプレートを入れるフォルダを分けて、わたしのvaulteは5フォルダで運用開始した。これくらいなら自分でも管理できそうだ、と喜んだ。
それでしばらく使っていくと、とある問題にあたった。わたしは小説を書いているので、その設定ファイルやアイデアのファイルなどをobsidianで管理し始めたのだが、メモを入れるフォルダに乱雑に入れているとそれがすぐに取り出せない。これでは困るので、創作に関するメモはサブフォルダを作って隔離することにしてみた。それ以外のメモはメモフォルダ直下に置いておき、すぐに参照できるようにすれば便利なデジタルメモ帳の完成である。管理はハナから諦めているので、あのメモがほしい!というときは検索から探すことになる。今は良いが、メモが増えたらdataviewを利用し、ファイルリンクページを作る予定だ。これは以前の記事が詳しいので、そちらを読んでいただきたい。
さて、メモのストック場所は決まったところで、次はデイリーノートのフォーマットである。何も考えないなら、何か少しはフォーマットがあったほうが楽なのだ。しかし、Templaterやdataviewでゴリゴリにカスタマイズしたそれはobsidianの外では無力。いつまでobsidianが生きているかもわからない以上、それらに頼りすぎないほうがいいだろう、という結論に至った。というわけで、基本的なMarkdownの記法でテンプレートを作ることにした。これなら通常のMarkdownエディタでも、ほとんど変わりなくファイルを見ることができる。まず、見出しでMemoセクションを作った。次にプロパティを設定した。作成日時と最終更新日時である。これでだいたいの活動時間がわかるようになった。入力はLinterに頼っている。これでおしまいである。テンプレートというのもおこがましい。そもそもメモしかしないのだから、テンプレートには何も書かなくていいくらいだ。ただ毎日”# Memo”と打つのが面倒なのでテンプレートを作っているに過ぎない。他のユーザーが見たら「もう少し頑張れよ」と突っ込まれそうだが、入力欄は少なくするのがベストだと思っているので、これでいいのである。大事なのはコンテンツだ。……とは言うものの、さすがにまずいかなとも思っているのでなんとかしたいが、メモだけ取るファイルのテンプレートって必要だろうか……。
以上