口封じなんてこんなに簡単。「著作権侵害」によってTwitterが凍結された話
Twitter凍結されました。
おそらくですが、流れからしてラブライブに関するぼくのツイートに腹を立てた方による「報復」だと考えるのが妥当でしょう。
とはいえ、最初に結論を言っておくと、凍結の理由は「著作権の侵害」です。
これがなかなか厄介で、今、対応にとても困っています。当該ツイートの文章内容が問題ということであれば、少なくともそのツイートを削除すればなんとかなるわけですが、著作権となると......以下詳細。
本記事をご覧になられた方。Twitterで記事を広めてくださったら嬉しいです。
表現の自由を守れと言っている人たちの中には、こんな卑怯な手を使ってでも他者の口を封じようとする人がいる。そのことを知ったら、ぼくに敵対しているオタクを含む、表現の自由を守ろうというすべての方たちが、こうした非道をきっと批判してくれると思います。
娘のイラストが著作権侵害?
今朝メールを見てみたら、Twitterから「あなたが投稿した画像が著作権の侵害にあたると申請があったので削除した」と連絡がありました。
心当たりがないので一体どの画像?と情報を見てみたら、小学生の娘がカスタムキャストで描いた東方キャラの絵と、森が描いた東方「博麗霊夢」の絵が「著作権侵害」にあたるのだと言われました。
そんなメールが一気に6件も......。
すべて同じ、岐阜県の株式会社の「コンテンツ部長」を名乗る方からです。
弊社に著作権の有る3DCGが無断でアップロードされており、明らかな著作権侵害である。
弊社の3DCGの無断借用ってカスタムキャストなんだが......。
ちなみに森が描いたという博麗霊夢の絵はこちらです。
.........。自分で言うのは非常に辛いのですが、これ、著作権侵害以前に「リボンしてる女の子を勝手に霊夢と言い張ってるだけ」ですよね。
異議申し立て人の情報はウソ?
気になって調べてみましたが、記載のあった岐阜県の住所をGoogleマップで見ても険しい自然、山しかない。
法人登録もありませんでした。もちろん社名で検索してもまったく情報が出てきません。個人名にしたっておそらくは偽名でしょう。
送られてきた「著作権侵害」のクレームには次のように書いてありました。
故意に報告素材または活動が重大な侵害をしていると偽った場合、17 U.S.C. § 512(f) (米国著作権法) に基づき、私は訴訟費用および弁護士費用を含むあらゆる損害について責任を問われる可能性があることを理解しています。
私は申し立てた態様での素材の使用が、著作権者、その代理人、または法律によって許容されていないことを、良心に従い誠実に認識しています。
ぼくの、あのクッソ下手な霊夢のイラスト(と呼んでいいのかどうか)が「自社の3DCGである」と「良心に従い誠実に認識」してるらしい。どうかしてるなと思いました。
凍結を解除するには「撤回」か「異議申し立て通知」
では、この「どう考えても虚偽でしかない著作権侵害クレーム」で惹き起こされた凍結は一体どうしたら解除できるのか。
調べてみたのですが、基本Twitterの対応は完全に例外なき手続き主義のようで、要するに2つしか方法はないそうです。
①撤回
②異議申し立て通知
順に説明します。
「撤回」はそもそも望み薄
①の撤回は要するに「著作権侵害してるぞ」と訴えた人に「訴え撤回してもらえません?」と依頼するってことですね。
実は「著作権侵害のクレームがあった」というTwitterからのメールには、クレームした人のメールアドレスも記載されています。住所もあります。
メールでも郵送でも何らかの形で連絡を取る。そして相手がTwitterに「あのクレーム取り下げるわ」と言えば凍結が解除される、とそういうことですね。
ただ、この場合、相手にこちらのメールアドレスなり住所などの情報を知られてしまいます。
もちろん相手に「しか」教えないことになっているわけですが、悪意を持っていることが明らかな相手がこちらのメールアドレスを知って何をするかはわかりません。何より今回のケースでは嫌がらせが目的でしょうから「お願いしてそれで取り下げるわけがない」ので、この方法は望み薄かなと。
「異議申し立て通知」は効果があるがwebに個人情報が載る
もう1つの「異議申し立て通知」。これはTwitterに対し「異議あり!削除画像戻せ」と要求することですね。
これだけ聞くと「なんだ、そうすればいいじゃん」って思うかもしれませんが、これが相当ものものしいんですよ。
異議申し立て通知を行うと、削除されたコンテンツを元に戻すようにTwitterに要求することになり、結果として法的な手続きが求められますのでご注意ください。たとえば、異議申し立て通知を提出した時点で、米国連邦裁判所が裁判を管轄すること、個人情報が報告者およびLumenのウェブサイトに開示されることに同意したことになります。
実際の手続きも結構めんどくさいです。
ここからはぼくのようなアホには内容が正確に理解できないので、詳しい方のご意見を伺いたいところなのですが、完全に個人情報を全部伝えないといけないと。
しかもその個人情報が、訴えてきた相手にも送られるし、Lumenというデジタルコンテンツ管理会社のウェブサイトに掲載されるということらしいです。
ためしに今回著作権侵害を訴えてきた相手の会社情報でLumenのウェブサイトを検索すると情報が出てきました。同じように全世界中に自分の個人情報がwebで誰でもアクセスできる状態になる(ばらまかれる)ということらしいですね。
自分と同じ著作権侵害が理由で凍結を経験した諸先輩方のブログを読むと、ここまですれば凍結自体は解除されるそうです。
が、ここまでやる、これすなわち、個人情報、すべてシースルーですよね。相手の目的がハナからこの「個人情報」かもしれないため、異議申し立て通知という方法にも二の足を踏んでいるところです。
要するに自分としては、自分にヘイト持ってる連中に個人情報全部与えて凍結したアカウントと過去のツイートを取り戻すか、アカウントも過去のツイートもぜんぶ捨てるかのどちらかが選べるわけです。
控え目に言っても、最低だなって思いました。
これでオッケー! 誰でもできる簡単口封じ
もし、あなたに気に入らない人がいたとして、そいつをTwitterで黙らせようと思ったら、リプライとかそんなことしなくてもいいです。発言内容の通報もしなくていい。
その人が過去にアップしてる画像なり動画に着目。適当に「著作権侵害」を訴えましょう。
↑この絵を「弊社の3DCGである」と言う。それくらいガバガバでバッチリです。
もちろん「弊社」なんて実在しなくて構わない。住所も適当。名前も適当。すべて嘘八百。メールアドレスはどうか知りませんが、使ってない、どうでもいいメールアドレスを使えばいい。
そしてTwitterに著作権の侵害を涙ながらに訴えます。
訴えられた相手ができることは「撤回」か「異議申し立て通知」か。いずれにせよ、ムカつく相手の個人情報をゲットできる。後にこれを悪用する、あちこちに拡散するだけで相手に大ダメージを与えることができます。
相手が何もしなければ......凍結されたまま。無事に口封じ完成です。
結論
問題は情報、もしくは態度の非対称性です。
こちらも偽の個人情報で「異議申し立て通知」ってできるのかもしれないけど、それってそう認識してやったらダメだよな、と思っている。けれど、相手は「お前はそんなことはできないだろう」とたかをくくってニヤニヤしてる。
今回、ぼくにも至らぬ点が多々あったと思います。
言ってることは自分では当然正しいと思っています。が、言い方で他人の逆鱗に触れることはある。そういう言い方をしたのは、自分もカッとなってしまったからですが、ネットで危険な目に遭わないために最低限の自衛として最低限の気は使うべきでした。もしくはそれでも「戦う」覚悟を持ちかねているのかもしれません。
とはいえ、こんな形での口封じは、おそらくぼくに反対する人たちですら望んではないと思います。たとえその表現が、発言が。自分の気に入らなかったとしても、そのこと自体を許容すべきだと、他人に、そしてもちろん自分に要求してきた方だからです。
Twitter。どうしましょう。
正直、もう投稿しなくても別にいいな、と思っています。
ただ、卑怯なことをされっぱなしなのが悔しいですし、何よりも過去のツイートがすべてログすら残せないのはとても辛いので、そのためだけにでも凍結解除のために動こうかなとも思ったりします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。また続報、ご報告します。
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