Microsoft賛歌
はい、今日はみんな大好きMicorosoftについてのお話だよ! 寄ってらっしゃい見てらっしゃい。
実際のところ、Micorosoftの製品がすごく好きで好きで仕方ない、という人は少ないと思う。WindowsやOfficeはデファクトだからなんとなく使っているだけだし、TeamsよりはZoomのがUIが洗練されていていいなあ、と思う人も多いと思う。筆者もそうである。
筆者にとって、Microsoftは長らくSQL Serverの会社だった。昔データベースを触っていたので、その関係で少しいじる機会があった。触っての感想は、特に可もなく不可もなく。中小規模向けには十分だしGUIで何でもやらせようという強い意志については、まあ半分成功して半分逆に面倒になっているかな、という程度のものだった。
そんな筆者が同社について認識を改めるきっかけになったのが、2020年にGAFAMの収益構造を描いたグラフを見たときだった。以下の記事から全文を読むことができるが、ここでも引用させていただく。
Microsoftのグラフは以下のとおりである:
一見して、綺麗な分散ポートフォリオが組めているなあという印象を受ける。OS、オフィス、クラウド、ゲーム、検索エンジン、SNSとバランスよく収益を上げられる多角化経営が成功している。特にAzureが一番の稼ぎ頭であるのが印象的だ。日本ではまだAzureの存在感はそれほど強くないが、米国では伝統的にエンタープライズや公共系、金融系でもWindowsが使われてきた歴史があるため、それらのマイグレーション需要だけでも根強いのだ。最近は日本でも金融系でのAzure利用が始まっている。数年前までは「金融でAzureなんて怖くて使えないよ」と言われていたのに、素直に大したものである。
筆者は、昔まだAzureがそこまでシェア持ってなかった頃に、絶対今後来るからMicrosoftと組むべきだというレポートを経営層に上げことがある。「君はMSから何か貰ってるのかい」と笑われたが、その後しばらくして大きいアライアンスに繋がったので自分の仕事も無駄ではなかったなと思っている。
Microsoftといえば、数日前にTeamsのSlackの捲り方がえげつないというのも話題になった。
この行けるとふんだら一気にギアをあげて加速する瞬発力が半端ない。筆者は、いずれAWSもAzureに捲られるのではないかと考えている。それくらい本気を出したときのリソースの集中力が優れている。長年培ってきたコーポレート営業力も力を発揮している。
また、色々と文句は言われながらも改良を加え、なんだかんだで使えるプロダクトに仕上げていく大企業らしい粘り強さも光る。Bingに生成AIが合わさるとこれほど強力な画像生成エンジンができるのかと驚いた人も多いだろう。
斯様にMicrosoftというのは油断のならない会社である。時々ポカもやるが(Windows Phoneなんてなかったんや)、総合的に見てやはり凄い会社である。筆者は個人的にマインクラフトで遊んでいるので、定期的にアップデートしてくれるのも嬉しい。早くトライアルチャンバーで遊びたいんじゃあ~。
さて、参考までに、GAFAMの他の企業についてもグラフを見ておきたいと思う。
MetaはMicrosoftとは真逆の広告一点張り。こりゃ社名を変えてでも次の柱作らないとちゃべえな、というのが素人目にも分かる。ザッカーバーグも枕を高くして寝られていないだろう。Meta Questはどうなるだろうか。
Amazonは、まあやはり小売りの会社なのだな、という感じである。AWSは利益率は高いが全体に占める割合で見るとそれほどではないというのも印象的だ。
AppleはなんだかんだでiPhoneの会社である。中国市場での不振が深刻に受け止められる理由だ。Appleも次の柱を作ろうと自動運転やってみたりヘッドセットを作ってみたり色々努力しているのは伝わってくるが、あまりうまく行っていない。今後はAIに注力するとのことだが、ちょっと雲行きが怪しい今日この頃である。
AlphabetもMetaほどではないにせよ広告代理店である。GoogleやYoutubeに広告を入れるというビジネスモデルを考えついた人は、検索アルゴリズムを考えた人に匹敵する天才だと思う。Alphabetはまだ自動運転を諦めていないしGoogle Cloudの伸び率も順調だが、さて今後どうなるだろうか。
以上、簡単だがGAFAMの財布事情を少しだけ覗いてみた。分かりやすいグラフというのはうまく作ると本当に理解が捗るので感心してしまう。パワーポインターの端くれとして見習いたいものである。