Voyage で英辞郎を使う
復活なった Voyage で早速「英辞郎-K ver.140」を使ってみた。
Voyage の復活次第は次の記事。
「英辞郎-K ver.140」は、Kindle で使える英和辞書としては最も使い勝手がよいが、現在は販売されていない。
英和194万項目と、英和辞書としてはかなり多いが、使い勝手のよさはその点よりむしろ、単語ベースにとどまらずフレーズで検索できることにある。
句動詞(動詞+前置詞)・イディオム・複合語でも検索できる。また、単語の場合でも、複数形・過去形・過去分詞形・進行形でも検索できる。
一般の英語辞書は、Kindle の文中でハイライトさせて検索させようとすると、基本形(原形)のみにしか検索が対応していないから、ヒットしないことが多い。これでは、実用上不便だ。
以上の点で、英辞郎は Kindle で使うには理想的な性能を備えている。
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ところが、問題が一つだけある。自分の Kindle 環境で使えるかどうかは、入れてみないと分らないことだ。
「英辞郎-K ver.140」は Kindle Paperwhite (2012/2013) および Kindle for iPad/iPhone 用に設計されている。したがって、今回の場合のように Voyage で使えるかどうかは、やってみないと分らない。
結果は、無事成功。使った Voyage のファームウェアは 5.13.6 だ。Voyage のハードは2014年版(第7世代)。
今回は、上の記事にあるように、長年使えなかった Voyage を、CMC布で復活に成功した。その際、リセットして初期状態にいったん戻し、そこへ上記 5.13.6 を入れて使っている。
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簡単な実例をひとつ。'formal policy' という名詞句(形容詞+名詞)が文中に出てきたとする。以下の例文は Marcus Aurelius, 'Meditations' (Introduction by Gregory Hays) から。
そこで 'formal policy' をハイライトしても、内蔵辞書の Oxford Dictionary of English でも、プログレッシブ英和中辞典(4版)でも 'No Definition Found' と表示されるのみ。
ところが、「英辞郎-K ver.140」だと、ちゃんと表示される。
このようなフレーズ検索能力は計り知れないほど大きい有用性を発揮する。複雑な構成のフレーズ(動詞+指示代名詞+前置詞など)でもヒットすることが多い。代名詞は、'em などの短縮形にも対応するという柔軟性も有する。