電通大夜間の研究室配属について
みなさん、こんにちは!社会人学生 Advent Calendar 2024 4日目を担当します、電気通信大学 先端工学基礎課程4年の@manamin0521mです。 アドカレにご参加いただいた皆様、ありがとうございます!
※本来は3年次に配属がありますが、留学により卒業が1年延びています。
この記事の対象者
夜間在学生:つい最近、研究室配属のプロセスがあったのですが、夜間学生向けの情報が少なく不安なことが多かったので、情報共有により、納得のいく研究室選択ができればと思います。
受験希望者:研究がやりたい、という目的で電通大の夜間課程を選ぶ方、また電通大の院を社会人として受験検討している方が一定いることを知りました。その場合、研究の優先度が高いかと思うので参考になれば幸いです。
他大院志望者等:JAIST等での社会人大学院生を検討した際に、「希望する研究室との面談が必須」と言われ、どの研究分野に興味があるのかよくわからない上に、曖昧な状態で研究室の先生と話すことはハードルが高い!と感じたので、そのような懸念からなかなか踏み出せない方にも活用いただければと思います。
電通大の研究室の魅力
やはり理系単科大学であることから、(特に情報工学、機械工学分野ですと)研究室の数がたくさんあり、正直選べないほど(!)充実しています。
また高い実績がある研究室や、企業と共同研究をしている研究室が多く、夜間学生もこのような充実した環境で研究ができるのは、とても贅沢だなと感じています。
また、大学院の後払い制度や社会人入試、長期履修制度など社会人がチャレンジしやすい環境を整えているので、卒業後に修士進学までを考えている学部志望の方や、社会人で修士課程を考えられている方にもおすすめです。
興味がある分野がわからないとき
HPだけで研究室を選ぼうとすると、多くの研究室があるために選ぶのが難しいです。そのため、研究室を外部に一斉公開している日に複数の研究室を回ることで自分の興味関心がだいぶ見えてくるかと思います。
オープンキャンパスに参加するメリットは、主に学生からお話を聞くことができるので、先生には聞きづらい(初歩的な)質問も恐れずにできるほか、研究の具体的なイメージが湧きやすいということです。自分が経験した限り、説明会というよりは、実際にどんな研究をしているのかを見にいく場でした。
開催日程
電通大では修士受験者がターゲットのオープンラボ、学部受験者がターゲットのオープンキャンパスが、合わせて年3回開催されています。研究室見学は広く開かれているので、学部何年生の段階でも、院を希望している方がオープンキャンパスに行っても大丈夫です。訪問予定の研究室に事前にアポを取ることも不要です。
2024年度の実施日程は下記で、毎年おおよそ同様の時期に実施されているので参考にしてください。
2024年5月19日(日) オープンラボ
2024年7月14日(日) オープンキャンパス
2024年11月24日(日) 調布祭・オープンキャンパス
ノープランで行っても短文で研究室を紹介しているパンフレット等を参照して回れば良いので問題はないですが、なるべく事前に調べてから回ることをお勧めします。
自分は学部2年生から何度かオープンキャンパスに参加したことで、興味がある分野が分かり、自分に合う研究室の具体的なイメージが湧くようになりました。
研究室の調べ方
私はラボガイドを活用し、興味のある研究室をある程度絞った上で、各研究室のHPで詳しい研究内容を見たほか、直近の学生の論文のタイトルやAbstract(要旨)を見ることで検討していました。
そのほか、見学に行った研究室の学生さんに「他に迷った研究室はないですか?」と聞き、「人力協調フィルタリング」で近しい分野の研究室を回りました。興味のある分野を伝えてから学生にレコメンドしてもらうと、希望する内容の研究室が見つかりやすいです。
各類の説明
自分のざっくり理解にはなりますが、見て回った情報系の研究室の分野を説明します。I類が情報系、II類が融合系、III類が理工系という形ですが、自分はI類に限らずII類にも興味がある研究室が多かったです。
・I類
メディア情報学 VRやメディアアート、画像や動画、音の深層学習などの新しい時代の情報学。
経営・社会情報学 信頼性工学やデータサイエンスなどコンサルに近い内容。応用研究が多いと感じる。
情報数理工学・コンピュータサイエンス 基礎研究が多い分野で、多くの人がイメージする情報系の内容を扱う。アルゴリズムやネットワークの研究室がある。
・II類
セキュリティ情報学 II類の中でもかなり情報系寄り。自分はこの分野のエッジコンピューティングを研究しているネットワークの研究室に興味があった。
情報通信工学 I類と比較して物理層などの低レイヤーのネットワークを扱う研究室。電通大外からもとても評価が高い研究室が多い。
・III類
機械システム III類の中ではプログラミングを利用する研究室が多い方であり、比較的情報系に近いことを学ぶことができる。I類と比べ、物理・化学を活用する研究が多い。
こわくないよ、研究室面談
興味のある分野や研究室が絞ることができたら、(配属直前まで待たずに)先生と面談をすることをお勧めします。先生との相性も研究室選びにおいてはかなり重要なので、面談を複数の研究室で行なってから決めましょう。
先生が話す研究室の話と、学生が話す研究室の話は観点が違うことが多いです。学生が話す研究室の話はその学生が担当している直接的な研究の内容が多く、先生が話す研究室の話は、研究室の方針や今後注力したい領域だったように思います。HP等では少し前の情報が書いてあることが多いので、直接聞いた方が実際に自分がやる研究のイメージが湧きやすかったです。
面談申込手順としては(少なくとも電通大の場合)、研究室のHPに記載があるメールアドレスに面談希望のメールを送るか、HPに専用のフォームがある場合はそちら経由で面談を申し込みましょう。
・研究室連絡の申し込みについて(学外生対象)
コロナ禍以降はオンラインの面談でも対応していただける場合が多いですが、やはり研究室の設備や学生の雰囲気を知るには直接現地に見に行った方が良いかと思います。
メールの文面には下記の内容を記載して送るとベターです。
なぜその研究室に興味を持ったのか
どのような分野を研究したいと思っているのか
面談でどんなことを聞きたいのか
一方、これがプレッシャーで面談できない方がよくないです。もう少しぼんやりした状態でも応じていただける先生が多いですが、先生は忙しい方が多いので、研究室の基本情報は、研究室HPや大学側で公開している動画やスライドを事前に見てから行きましょう。
選ぶときに考えた観点
私の場合は下記を中心に検討しましたが、あくまで私の場合ですので、この辺りは好みや自分とマッチするかの要素が大きいように思います。私の場合、上から順に優先順位が高かったです。
所属学生の研究意欲、研究成果(受賞歴)
仕事で活用できる研究領域か(卒業生の就職先などを参照)
先生の雰囲気、学生との関わり方
基礎研究か応用研究か
資金力があるか(電気通信大学 代表研究費用ランキング)
研究スタイル(リモート中心かオフライン多めか)
国際学会への参加に積極的か
研究は、今の世の中にない手法を(資金面でも内容面でも)高いレベルで取り組むことが多いので、基礎研究の研究室が多かったです。ただ、それでも私は応用研究がやりたく、自分の研究が社会に役立ち、社会で使われるイメージが湧く研究室がいいなと思っていました。そのため、企業との共同研究を多く行っている研究室に興味を持つことが多かったです。
配属手順
この段落以降は具体的のため、主に夜間学生向けの内容になります。それ以外の方は読み飛ばしていただいて大丈夫です!
以下は夜間学生の場合のおおまかなスケジュールになります。なお11月以降は、自分が配属されたI類のスケジュールになることをご了承ください。
注意事項
夜間学生の場合は受け入れ研究室が減るので、その点をふまえて枠を開けてもらうべく事前に面談してください。枠を確保するには基本的に受け入れ研究室リストが出る前である必要があり、3年前期までに面談することを強くおすすめします!!!特にII類のセキュリティ情報学やAWCCの研究室、III類の研究室は毎年枠がほぼないです。。。
なお類配属時点では希望通りに行くことが難しい可能性があるものの、研究室配属時は昼の学生と比べて倍率面で大きくアドバンテージがあり、ほとんどの人が第一希望の研究室に行けるのではないかと思います。
ここ最近は、II類の人気が最も高いように思います(GPAボーダーや志望人数の観点より)。自分もオープンキャンパスなどを通じて、大学ならではの研究がしたいと思い、大きい機械や設備を使った研究に興味を持つようになりました。共同研究を通じた応用研究が多めだったのも魅力的に感じた要素でしたね。
ただ人気は毎年変わるので、GPAに自信がない場合(2.5以下)は、見学時に複数の類の見学に行くほか、複数の類の先生に面談をしていただいた方が良いと思います。私は第一志望に通らなかった場合に備えて、別の類の先生にも面談をしていただき、枠を開放いただいていました。
終わりに
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皆さんが希望の研究室に行けることを祈っています🙏 電通大以外を志望している方の参考にもなっていたら幸いです。
Advent Calendarはこの後も続くので、ぜひ見てみてください✨