勤路記52.旧千駄ヶ谷住宅、取り壊すってよ(ついに)
通勤路シリーズに書いておかなくてはならないな!と思い、久々の連番。
何度か日記にも書いた、通勤路途中にある無人団地群にとうとう解体の掲示が。
会社がいまの場所に引っ越したのが2010年で、この通勤路を使い始めた頃はベランダには布団や洗濯物が干され、小さな公園では子どもらが遊び、人が住んでいた。
ゴミの日、雨の日、暑い日寒い日、毎日見ていた人の生活がゆるやかに歯抜けとなり、いつからか敷地は柵に囲われた。
ちなみにその柵は一度全部取り替えられている(その時のことを日記に書いている)
私は団地育ちのため、毎朝毎夕、道の両側が懐かしい。
植木が傍若無人に伸び伸びしているけれど、あのベランダのガラス戸の向こうには赤茶けた畳と、板の間の台所とダイニング、ホーローでガス点火式で大人は膝を抱えるように入らないといけないお風呂があるに違いない。
姉妹の部屋、親の部屋、隣家の音と階下からの苦情。ザラザラした思い出の手触りがリアル。
元は国家公務員宿舎だそう。2011年に廃止。
うちも大阪の国家公務員宿舎で団地はすっかりなくなり、今は何も知らない戸建てがみちみち建っている。
ここは何になるのかなぁ。
でっかいマンションはいやだな。