『消費税減税』を叫んでいる貧乏な有権者ほど、消費税を財源とする社会保障に助けられている件で
各社、都議選・参院選に向けた調査たけなわといったところで、いろいろとモードが見えてきて興味深いわけです。細かい内容については各人勝手に選挙予測報道記事買って読んでくれってところですが、その中でも争点になっているのが『減税』、とりわけ消費税の減税でした。
今日は今日とて自由民主党の前で貧しい皆さんが30人ぐらい集まって「自民党解体デモ」らしきものをやっていたんですが、働いている側からすれば金曜のお昼にデモするとか、普通に働けよと思います。でも、本当に困窮している人たちからすれば、普通に働いて生きていけるだけのカネはくれよと思うのも仕方がない面があり、それに応えられない政府・与党は駄目だと言いたくなるのも分かります。
で、まあ、こういう人ほど社会保障のお世話になっているんだろうなと思うわけなんですが、問題は、こういう人はもともと世帯所得が低いのでほとんど税金を払っておらんのです。課税所得650万円ぐらいないと、社会に対して貢献しているとはいいがたい所得レベルです。
けれども、仮に所得が低くてもその人にそうなってしまう理由はあるかもしれないし、いまでこそ私もお前もにこやかに「こいつら馬鹿だな」と鼻で笑っていたとしても何か病気や事故でもあれば一発で困窮する人生を迎えることになるわけですから、政策に携わっている者でもそうでなくても貧困と向き合って、彼らにも彼らなりの良い人生を送れるようにどうしたらいいかを考えるのが政治だ、と言われるとそのとおりです。
結果的に「彼らが声高に求めているもの」が『減税』だとするならば、あなたがたに減税しても、そもそもほとんど担税していないのだから、本当に必要なのは『給付』なんじゃないですか、という説明はもっとちゃんとやるべきだ、と思うんです。
また、選挙調査でもそれなりの割合の有権者は「消費税の減税を求める」としつつも「減税する場合は財源をきちんと示せ」とも言っています。将来にツケを回す国債を財源とせずに、国民の手取りをどう増やすんですかという話をすると、必然的に社会保険料を下げるか、困っている層に手当・給付を出すという話以外に方法は無くなります。
そのあたりの説明は、既存の政党も、マスコミも、あんまり真面目にやらないので、ネットで減税を求める声が拡散してしまうと一気に選挙での争点に祀り上げられる現象となって非常に迷惑です。本来、選挙広報として告示・公示前になすべきことはそういう国民の関心事を理解したうえで、本当に国民に提示したら問題の解決の一助となる政策はこれじゃないですか、と提案することに尽きると思うんです。
今回の件で言えば、貧乏人が自民党の前で減税を叫ぶのは仕方ないとして、いや、私たちも罷り間違えば貧乏になることだってあるわけで、あなたがたを蔑(ないがし)ろにしようとは全く思っていません、ただ、減税をしてもあなたがたの生活は楽になりませんから、うまい飯が食える足しにしてもらうためにも給付がいいと思うんですけどどうですか、という対話をやらないといかんと思うわけです。
同じようなことは、高騰する米価にもガソリン代にも言えるわけで、物価対策について言えばうっかり岸田文雄政権で年間6兆円かもっとかけて電気代ガソリン代小麦に絞ってしっかり補助を入れ価格統制した結果、諸外国では信じられないぐらいに物価上昇を抑え込めてしまったという経緯があります。上手く行き過ぎたので、インフレを起こしているアメリカ他他国に比べて円安になったので一層日本が貧乏になってしまったわけですが、コロナ禍以降、まさかこんな経済状況になるとはだれも予想していなかったところに国債消化不良みたいな状況になって、政策として採れる幅がどんどん目減りしていくことになります。これほんとどうすんだという状況になりつつあるのですが、どうしたものでしょう。
結果的に、目的税の最たるものである消費税で支えられている社会保障に関する改革を先送りせざるを得ないまま、今回都議選、そして参院選を戦うことになるのは非常に残念なことです。年金改革法案についても、骨太の方針策定前後でどうなるか分かりませんし、サミットも関税も対外的に問題山積のところでいろいろフリーズしてしまう面もあるので非常に微妙です。
いろいろ考えて手当てしてやっていく以外ないと思うんですが、どちらにせよきちんと石破茂さんを最後までお支えして国益に資する活動に集中することが大事だと思いながら毎日奴隷労働に精を出しています。
労働、それは美しい。

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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント