
12月6日 ChatGPTを使ってAnki カード作成を爆速で終わらせる【アドベントカレンダー2024】
さぁ、今日もやっていきましょう。Anki Advent Calendar 2024。
最初の5日間で、Ankiカードの基本ルール、追加方法、デッキとタグの使い分けなどを紹介してきました。6日目は最近めっぽう話題の生成AI、ChatGPT をAnkiカード作成に活かす方法を紹介していきます。
💡この記事を読むメリット:
大量のAnkiカードを簡単に作成する方法
ChatGPTを活用した学習効率の向上
テキストから一問一答形式への変換テクニック
学習時間を劇的に短縮する方法
ChatGPTは私達の生活を、大きく変えてくれています。まだ使ったことが無い人は是非、これをキッカケに触ってみてください。
「既にある一問一答を一括でAnkiに追加したい」
先生が作成した一問一答を元にAnkiカードを作成するメリット
何かを学習する時、テスト形式で演習することによって効果的に理解できる‥ということは、広く知られています。
そのため教科書の巻末には「理解を確認するためのテスト」がついていたり、一問一答集が公開されている、ということはよくあります。
大学受験でも「山川一問一答」など一問一答集を使用された方も多いと思います。
例えば医学生がしばしば利用するQ assist やmedu4などのビデオ講座では、Chapter 毎に「一問一答」集が公開されています。

初学者が最も困る内容、それは「学習した分野のどこが重要で、どこから暗記すればよいのか分からない」ということです。
大学のテストであれば過去問がそれに該当します。授業を受けながらテストの過去問を見て、「なるほどここは毎年出ているから要チェックだな、先生の話をしっかり聞いておこう」とやっていたものです。
例えば医師国家試験の場合、その範囲の広さから「何から覚えれば分からない」となりがちですから、そんな時に講師が作成した一問一答は、覚える場所としてピッタリなのです。
一度に大量のカードを追加する方法
一度に大量のカードを追加する方法に、CSV File からインポートする方法があります。
例えばこのような、「県名と都道府県」が記載されたCSVファイルを作成します。

これをAnkiにアップロードすることで、47枚のカードを一括で作成することが出来ます。


「インポートのオプション」でノートタイプ「基本」を選択。こうすることで、表裏形式のカードを追加することが出来ます。

「フィールドの割り当て」では、表面、裏面それぞれの場所に該当するCSVの列を選びます。

こうすることで、47枚のカードをいちいち追加することなく、一括作成することが出来る、という訳です!!便利すぎる!!笑

CSVの編集をChatGPTに任せてみる
さて、ここまでで「CSVファイルをAnkiに追加する方法」が分かりました。
次はこの様に一問一答形式になっている文書から文章を抽出して、Ankiカードにしたいですよね。
ここでも、ChatGPTの力を借りましょう。手順は以下の通りです。
一問一答形式になっている文書を、Excelファイルに変換する👈️イマココ
変換したExcelファイルを、Ankiに入れられるように整形する
整形したファイルをAnkiにインポートする✅️
まずは1つ目、「一問一答形式になっている文書を、Excelファイルに変換する」からやっていきましょう。
Power Query を用いて、PDFの内容をExcelファイルに変換する
PDFの内容をExcel ファイルに直す為には、「Power Query 」という機能を使います。

ファイルを選択すると、読み込みが始まります。

するとこの様に、PDFの内容が程よく表形式に変換されます。
一部、文字化けしていたり単位が適切に読み込めない部分が出てくるので、そこを修正したら「データを挿入」をクリック。


単語が上手く読み取れていない場所については、手動で対応します。
変換したExcelファイルを、Ankiに入れられるように整形する
一問一答形式になっている文書を、Excelファイルに変換する✅️
変換したExcelファイルを、Ankiに入れられるように整形する👈️イマココ
整形したファイルをAnkiにインポートする✅️
最後は2つ目のステップ、「変換したExcelファイルを、Ankiに入れられるように整形する」です。
先ほど作成したExcel ファイルを、Ankiカードのフィールド(表面、裏面などのこと)に沿うように、変更を加えていきます。
💡この様に、元データを使い勝手の良いように修正していくことを「クレンジング」と言います。
例えば画像の1列目を「タグ」欄に、2列目を「表面」、3列目を「裏面」に入れたい、としましょう。
2列目、3列目は変更しなくても良さそうですが、1列目の「タグ」は変更が必要そうですね‥。
(産6-1)は例えば「#産婦人科::06_妊娠と合併症::01」と変更すると、上手く分類できそうです。

ここで、1つ1つのセルを触って「産婦人科::06_妊娠と合併症::01」と入力しても良いのですが、21回も同じ動作をやるのは手間です。こういう時には、生成AIで代用できないかどうか、考えます。
やりたいこと:「(産6-1)」を「#産婦人科::06_妊娠と合併症::01」に、「(産6-2)」を「産婦人科::06_妊娠と合併症::02」、、と変更したい。
これをそのまま、ChatGPTに聞いてみます。

A列とB列の間に新しく行を挿入したら、さっきChatGPTに作ってもらった関数をコピペします。

すげぇな‥。セルの右下にカーソルを近づけると「➕️」というマークに変更されますので、これをクリックすると自動的に、その下の行で同じ動作が繰り返されます。

Excel関数初心者でも、簡単に関数を作成することが出来ます。
出来る‥出来るぞ‥wktk

さぁ、ここまで出来たら、後はもう一歩です。
一問一答形式になっている文書を、Excelファイルに変換✅️
変換したExcelファイルを、Ankiに入れられるように整形する✅️
整形したファイルをAnkiにインポートする✅️
現在のファイルは「.xlsx」ですから、これを「.csv」形式で保存し直します。

さぁ、ここまで保存できたら後は単純作業。CSVをAnkiに読み込む手順を見ながら、進めていきます。

「木こりのジレンマ」を乗り越えて
いかがだったでしょうか??
私達がやること、それは「Ankiを回す」こと。
カードを作るためにうんうん唸っている時間は、1秒でも短く。少しでも長い時間、Ankiそのものを解く事に時間を使いたい。そう考えた時に、ChatGPT始め生成AIは物凄く貢献してくれます。
実は私がmedu4を使って国家試験の勉強をしていた時は、生成AIなんてものは全然発展してなかった。PDFの内容をExcelに落とし込むのも、Excelをクレンジングするのも、いちいち手動で、すごく多くのステップを踏みながらやっていました。
「木こりのジレンマ」という概念があります。

「使いにくいツールを延々と使い続ける」
を私たちはやりがちです。
「使い勝手が悪い程ではないけれど、使い勝手が良くもない」
こういうツールに対して、変更することのハードルはとても高い。腰が重くなりがちです。
この事をうまく言い表したのが「木こりのジレンマ」でした。
Ankiというツールを使う中で
「これ、生成AI使ったら楽になりそうだな…でも設定を変えるって、面倒…」
と思うこと、かなりあります。
使い勝手がよくないデッキ、カード、タグがついついAnkiに溢れがち。
週に1回、月に1回の頻度で良いので、「今のカードをさらにブラッシュアップ出来る点はないかな」と時間を設けてみて下さい。このカレンダーの項目を1つずつ確認してみる、でも有用かなと思っています。
皆様の明日からの学習が、更に効率良くなりますように…☺️
******
《最後まで読んで下さって、ありがとうございます!普段はAnki やNotion などデジタルツールの使い方や日々の研修で発見したことを発信しています。
参考になった!!と思ったそこのアナタ、スキ❤やX等でシェアしていただけると、じょんはとてもハッピーになれます‥。よろしくお願いします(*^^*)》