12月8日 Ankiを続けるコツ!If-Then プランニングのすゝめ【アドベントカレンダー2024】
イントロダクション
さぁ、12月も1週間が終わりました。2024年も残すところ4週間、今日もAnki,触っていきましょう。
Ankiという学習ツールはその性質上、継続的に利用することが鍵となります。
毎日の復習を通じて、確実に知識を定着させることができる一方で、その単調な作業に挫折してしまう方も少なくありません[7]。
私自身医学部4年生のCBT終わりと、5年生の臨床実習中には心が折れてしまいました。
そこで今日は、Ankiを長期的に続けるためのコツをご紹介します。
Ankiを継続するための3つの基本ポイント
ここでは3つのポイントを紹介します。
💡3つのポイント
目標設定を明確にする
記憶の基準を単純化する。判断は早く。
学習時間を固定する
それでは、1つ1つ見ていきましょう。
目標設定を明確にする
そもそも「テストに向けてのAnki学習」と「日々の知識アップデートのためのAnki学習」は、目標設定が違います。
全てに於いて「覚えるのは早いに越したことは無い」と言いたくなる。そうなんですが大切なことは「期日までに、ちゃんとゴールにたどり着くこと」です。
最初に計画を立てて、それに向かって1分1秒、着々と進んでいくことが重要なのです‥。いや、ほんとに。
寧ろこれと言った目標がないもの(いつか業務に活かせれば良いな、など)の場合、逆に計画が大切です。目標が無いからこそ、毎日続けないと、どこにもたどり着けない。システムを作って、毎日新聞を読むように、歯磨きをするように、顔を洗うように、Anki学習を進めることが重要になります。
【テストに向けたAnkiの目標設定例】
テスト1週間前には新規カードが無いようにスケジュールすると良いです。
例えば「10日以上学習していないカード」などでフィルターデッキを作成して演習すると、ずっと前に演習したカードを集中的に学習できます。
例えば「prop:ivl>=10」とフィルターデッキの検索欄に入力すると、「次までの間隔が10日以上」(≒割と連続で正解してる)カードを表示できます。
その他の検索モードは、下記リンクが便利でした👇️
【日々の知識アップデートAnkiの目標設定例】
1日の新規カードは10〜20枚。
フィルターデッキの設定は「is: new」(新規カード)や「tag: 〇〇」(勉強したいタグ)とするとオススメ。設定の方法は以下の通りです。
記憶の基準を単純化する。判断は早く。
記憶の基準を明確に定めることが大切です。問題集を解いたときも、「出来ない」「普通」「出来る」の3段階に分かれているものが多いですが、個人的には「出来ない」「出来る」の2つで十分です。
「普通」に潜む問題点。それは、「基準が曖昧になる」事です。
自分がその問題を解けたか解けなかったかは、「◯」「☓」の本来2つです。そんな中で「△」を置いてしまうと、日によって
「今日はこの分野なんとなく苦手だから、解けたけど△にしよ」
「いや、ちょっと勘違いしただけで、解けなかったけど実は分かってたんだよね、間違えたけど△にしとこ」
こんな判断は円滑な学習のジャマーにしかなりません。今すぐやめましょう。
まさにこれなんです。
以前、
という話題を出しました。
解けた?じゃあ◯だね。
解けなかった?じゃあ☓だね。
制限時間に間に合わなかった?じゃあ、☓だね。
「Ankiする」。
それは「クソ‥どうして覚えてないんだよ俺‥悔しい‥悲しい‥恥ずかしい‥」という心情の変化を持ちながら、淡々と◯☓ボタンを押し続ける事にほかならない‥。
△、なんて甘えた態度を取ってちゃならんのです✍️
学習時間を固定するーIf-Then planningのすゝめ
毎日同じ時間帯に学習することで、習慣化を促進できます。電車での通勤時間や朝の静かな時間帯など、自分に合った時間を決めると良いですね。
ここで、IF-Then Planning という方法を紹介します。これは日本で2017年に刊行された『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』(ハイディ・グラント・ハルバーソン著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)で広く知られるようになった習慣術のメソッドです。
仕組みはシンプルで、「もしXだったらYをする」というルールをあらかじめ決めておき、日々の行動習慣に組み込むというもの。
みなさんがやることは「Ankiをやる」ではないんです。「電車に乗ったらAnkiを開く」こと。
こうすることで、始めるまでのハードルを下げて、Ankiに日々取り組むことが出来ます。
1日10分で確実に続けるIf-Then Planning
ここでは、個人的にオススメのAnki演習タイムを紹介していきます。
起床した瞬間、ゴールデンタイム
人間の脳には「決断疲れ」という概念が存在します。
ケンブリッジ大学Barbara Sahakian教授の研究によると、人は1日に最大3万5,000回の決断をしているそう。スマホを開き、SNSを開く。Instagram, X(旧Twitter)を見て、「イイネをする or Not」「リツイートする or Not」「反応する or Not」という判断を繰り返しています。
午後になり疲れてくると、注意散漫になったり、集中しづらくなります。
Apple のジョブズやマーク・ザッカーバーグが同じ服を着ているのも、「決断疲れ」を減らすためです。「どの服を着ようか」と考えることで、既に脳を使ってしまっている。だったら毎日同じ服を着れば、そこで「無駄に判断する」ことを避けられます。
朝起きた瞬間というのは、頭が一番リフレッシュされた状態です。この瞬間を狙わない手はありません。
通勤・通学時間を活用。トレインで差をつけろ☝️
朝は苦手だからちょっと‥という方もいるかもしれませんが、そんな人にオススメなのが「電車での移動時間」など、通勤時間というやつです。個人的にはこの時間帯が一番オススメで、伸びしろがある時間だと思っています。
「可処分時間」という概念があります。もともとは「可処分所得」という言葉があり、税金や社会保険料などの非消費支出を差し引いた残りの所得で、自由に使える手取り収入のことを指していました。
これを元に、生活に欠かせない時間を差し引いた、自由に使える時間のことを指したのが「可処分時間」です。
総務省は5年おきに「社会生活基本調査」を行っており、その中に生活時間の統計があります。
これを見ると、私達が勉強したり、趣味に時間を使ったり‥という時間は1日の中で約6.5時間程度しかありません。限られた時間の中で「じゃあ勉強でもしようか」と思える人はほんの一握りですし、私もそれは難しかった。
だから「通勤・通学」という時間に、勉強を絡めてしまうのです。
電車に乗ったらAnkiを起動して、朝のデッキを進める。帰り際に、夕方のデッキを進める。
「なんとなくSNSを見る」ことを「情報収集」とカッコよくラベリングするんやなくて、「Ankiの時間」と決めてしまいましょう。
電車を降りた貴方は、最寄り駅より賢くなってます♪
まとめ;Ankiを続けることは過程であり、結果である。
【筆者のコメント】
継続は力なりという言葉がありますが、Ankiの場合はまさにその通りです。無理のない範囲で毎日続けることが、確実な知識定着への近道となります。30分ごとに気分転換を入れたり、適度な休憩を取りながら進めていきましょう🎵
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《最後まで読んで下さって、ありがとうございます!普段はAnki やNotion などデジタルツールの使い方や日々の研修で発見したことを発信しています。
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