「書籍」が売れなくなった話をジャンル別に分解する
【関連記事】
本が売れなくなった話はごちゃごちゃしているので、整理したいと思って書きます。
たくさんの方に読んでもらっているようです。
ご意見・反論はコメントをいただけると、他の方のためにもなります。
◼️【業界でない人向け】書籍と雑誌の違い
前提として、取次を介して商業的に流通している本(以下、本)には書籍と雑誌があります。
裏に雑誌コードがあれば雑誌、なければ書籍です。
コミックはたいてい雑誌ですが、雑誌コードがなければ書籍です。
しかし、いわゆる「雑誌が売れなくなった」という話のときはコミックは含みません。
雑誌の売上が減っていることや、その原因については争いがないと思うのであまり触れません。
書籍の話だけをします。
◼️「書籍」の売上推移
書籍の売上推移は以下です。
棒グラフが売上です。

【出典】
1995年以降、30年間で1兆円から6000億円に、40%減っています。
70%減っている雑誌よりはマシです。
(書籍の減少が雑誌よりマシなのは、業界では20年前には知られていたと思います)
ただ、これを「堅調」と言えるかというと無理があります。
【追記】1950~2010年の売上推移と、人口動態
※2025年12月10日追記
あまりにも「売上減少は人口動態で説明できる(ドヤ)」という方が多いので追記します。
まず、売上推移です。
人口グラフと合わせるため、1952年~2009年まででトリミングしています。
1995年をピークに、こんな推移です。

【出典】
次、人口動態(1950~2010年)。

【出典】
これを、どうやって説明できるのか教えていただきたいです。
きっと、説明できる計算式があるのだと思います。
生産年齢で見る
「生産年齢の人口が~」という方もいます。
上の人口グラフには(運良く)生産年齢の人口も乗っています。
生産年齢の部分を、1985~2010年で拡大します。

1980年…8251万人
1990年…8590万人
1995年…8716万人
2000年…8622万人
2005年…8409万人
2010年…8103万人
これをグラフにします。

次に、同じ期間の書籍・雑誌売上推移を見ます。

これも、どうやったら減少幅を説明できるのか教えていただきたいです。
きっと、説明できる計算式があるのだと思います。
追記終わり。
◼️なぜ1995年から減り始めたのか?
散々言われていることですが、書籍、雑誌とも1995年頃をピークとして減っています。
それまでは右肩上がりでした。
「それまで右肩上がり」というのが重要で、横ばいの時期がなく、突然下がりました。
普通は、タピオカミルクティーとかでない限り、こんな動きはしません。
また、雑誌と書籍が同時に下がったのもポイントです。
1995年は、Windows95が発売された年で、家庭がインターネットに繋がり始めた年です。
一方で、『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』(平凡社新書、2024年)には、「書籍の売上減少をネットやスマホのせいにするのはバカの1つ覚えだ」と書かれています。
僕は間違ってると思いますし、この本には「ネットやスマホが原因でないなら、1995年から急に減ったのはなぜか?」というのは、驚くべきことに一切書かれていません。
とはいえ、書籍は雑誌に比べるとネットの影響が比較的、少なそう(あるいはゆるやか)なのは確かです。
※ここでの「ネット」とは、個人サイトやブログなどから始まる「ネットコンテンツ」のことです。
その前に「ネット以外」を考えてみます。
ブックオフやAmazonでは全く説明できない
まず、ブックオフ等の新古書店です。
ブックオフは1995年に100店舗、1996年に200店舗、1998年に300店舗、1999年に400店舗と、急激に店舗を増やし、2003年に700店舗に達しました。
これだけ出店すれば、一定は影響があるはずです。
しかし「マイナス影響」とは限りません。
まず、ブックオフの雑誌取扱量は全体からすると微々たるものなので、大きな雑誌のマイナスは説明できません、
また、後で詳述しますが、「児童書」は1995年から現在に至るまで売上は下がっていません。
さらに「文芸」「文庫」「新書」はスマホが普及する2012年ごろまで売上はほとんど下がっていません。
一方で、ブックオフの店舗数は上記の通り増え続けていたので、ブックオフの拡大は上記のジャンルの「売上が減っていない」を全く説明できません。
ということは、少なくとも上記ジャンルについては、ブックオフ等は「新刊の売上高は減らさず、さらに中古の市場を生んだ」としか考えられません。
次にAmazonですが、日本でサービス開始したのは2000年ですから、1995年からの急減は説明できません。
そもそも、Amazonは他の書店と同様に取次から仕入をしているので(今は必ずしもそうではない)、売れても「書籍売上」として計上され、集計に影響はありません。
ただし、マーケットプレイスは中古なので関係があります。
ということで、ネットの影響を考えてみます。
「雑誌がなぜネットで代替されやすかったのか」はほぼ合意がとれていると思います。
すぐに思いつく要因を挙げると、
雑誌は有料だが、ネットは無料。初期は広告も無く読みやすかった。
雑誌は書籍に比べて速報性重視だが、ネットは雑誌の速報性に勝る。紙の新聞にすら勝る。
雑誌はスペースを取るが、ネットは取らない(これはコミックの電子書籍が売れる理由でもある)。
雑誌はトレンドを過ぎると急激に価値がなくなる(多くの書籍はそうではないか、価値減少がゆるやかである)。
価値がなくなった雑誌はゴミとして捨てないといけないが、ネットはゴミが出ない。
雑誌をゴミとして捨てるともう読めないが、ネットはずっと読める(ただしサーバーから消えたりサービス終了すると消える)。
などあります。
※雑誌が急激に落ちたのはモバイルやスマホ以前なので、モバイルの要因(軽いetc.)は除いています。
一方で、売上減少の根拠をネットとする場合は、書籍はこれらの要素が少ないと考えられます。
しかし、これを「ネット」と一括りにはできないと思っています。
以下で挙げる数値データからも、テクノロジーやサービスの変遷によって、順次「ジャンルごと」に代替されていると考えるべきです。
◼️ジャンル別で考える
「書籍」で一括りにしているうちは、書籍に対するネットの影響は見えてこない気がします。
ところが、細かいジャンルごとの大規模なデータは、なかなか公開されていません。
個別の書店チェーンはデータを持ってますが、他社のデータは分かりません。
これが大きな問題です。
分類別に見れると、かなり見通しが良くなるはずです。
ここでは、公開されているデータで、それにチャレンジします。
◼️ずっと売上高1000億円の「児童書」を除外すると、書籍は40%減→55%減になる
幸い、(なぜか)児童書は単独のデータがあり、1995年から現在まで、売上がほとんど減っていません。
棒グラフが売上です。

それどころか、15歳以下の人口は25%減っているため、子ども1人あたりの売上は30%増えていることになります。
これはこれで、その要因があるわけですが、1つの要素は未だにネットでは児童書をほとんど代替できないからです。
児童書の売上が下がらなかったことは、他にも要因が考えられます。
また、今後は児童書の売上が下がると思いますが、これはネットは関係ありません。
詳しくは以下に書きました。
さて、書籍全体は1兆円→6000億円に減りました。
一方、児童書は1000億円のままです。
なので、「児童書以外」で考えると9000億円→5000億円に、55%減っています。
よって、もう書籍全体が1兆円→6000億円になった話とか、書籍全体が40%減った話はしません。
この記事では、こういう作業をしていきます。
◼️「文庫」の売上減少は、値上げではほとんど説明できない

棒グラフが売上です。
文庫の売上は2012年まではあまり変化はありませんが、2012年以降、大幅に減少しています。
1995~2012年までは1300~1400億円で推移していたのが突然に急減し、現時点では750億円になっています。
これについて出典元では、紙原料の値上がりによる文庫の値上げが指摘されています。
しかしこれでは全く説明できないと思います。
なぜなら、文庫の価格は2012年から上がっているわけではないからです。
文庫本と単行本の価格推移については、日経電子版の会員にならないと見れない部分ですが、非常に良いグラフがあります。
まず、文庫の出回り価格の上昇は2012年は関係なく、もっと以前からほぼ同じペースでジワジワと上がり続けています。
例えば、1995年には500円だったのが、2010年には600円になっています。
しかし、上に書いたとおり、2012年までは文庫の売上高は減っていません。
2012年までの文庫の値上がりは売上高に影響しないのに、2013年からの値上がりは突然に影響することは、通常は考えられません。
ちなみに、価格グラフは「出回り」の価格ですが、売れているのは新刊だけでなく出回っているものなので、価格推移も、新刊の値付けでなく出回り価格で考えるのが妥当です。
さてグラフを見ると、文庫価格はジワジワとした値上がりであり、紙の値上がりはダイレクトに反映されていません。
ダイレクトに反映されているのは単行本です。
なぜかと考えると、文庫は何十年も前の本も現役ですが、単行本はその比率が低いので「新刊の価格」が反映されやすいからだと思います。
一方、文庫も新刊の価格は当然上がっていますが、既刊は(出版社が意図的に価格変更しない限り)値上がりしないので、紙の価格高騰は、それ以前のロングセラーには関係がありません。
また、単行本の価格の動きを見ても、やはり紙の値上がりの影響は2012年より後です。
よって、2012年から文庫が激減し始めた要因として、値上がりを指摘することは無理があります。
もう1度整理すると、文庫の出回り価格は少なくとも1995年以降からずっと上がり続けてきたので、2012年から「だけ」売上高が減っている説明にはなりません。
ライトノベルの隆盛と減少
「ライトノベルの定義はなんやねん」の話はさておき、2012年頃をピークに、急激に減少しているとされています。
以下は、出版科学研究所のデータをオリコンが引用、それを別の人が表にしていたっぽいデータがあったのでグラフにしました。
これ以上に分かりやすいものは見つかりませんでした。
また、残念ながら、ライトノベルが下がっている期間だけで、上がっていた期間のデータはありません。

【元データ】
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/2345044/blogkey/3444210/
ひたすら下がっている青の線が「文庫」のライトノベル、途中まで増えている緑い線が「単行本」のライトノベル、黄色い線が文庫と単行本を合わせたライトノベル市場全体です。
グラフを見れば分かる通り、ライトノベルは2012年頃に文庫から単行本へのシフトが起こったため「ライトノベル文庫」の売上減少と、「ライトノベル市場全体」の売上減少は一致しません。
ここで関係するのは文庫のほうです。
(数値は示せませんが)「2012年までの文庫の売上高は一定」で、2012年までは「ライトノベルは増えていた」ならば、「それ以外の文庫はずっと減り続けていた」わけで、文庫の売上減少の一部はライトノベル増加に隠れていたことになります。
とはいえ、ライトノベル文庫の250億円→100億円の減少では、1400億円→750億円という文庫全体の急激な減少を全く説明できそうにありません。
なお、ライトノベルの話には、小説投稿サイトは欠かせません。
無料なので金額には出てきませんから、Googleによるアクセス推移グラフを載せておきます。

青が「小説家になろう」、赤が「アルファポリス」、黄色が「カクヨム」へのサイトのアクセスです。
最多部分を100としたものです。
上に挙げたライトノベル売上推移のグラフでは、文庫と単行本を合わせた「ライトノベル市場全体」のピークは2015年でした。
一方、「カクヨム」(黄色いグラフ)が始まったのが2016年です。
個人的には、小説投稿サイトは、ラノベの「有料本」から「無料本」へ、「一方的発信」から「双方向性」へ、「読む」から「読むし、書く」へのシフトだと思っています。
ただ、上記の全ての小説投稿サイトが、2023年にアクセスが急激に減っています。
理由は知りません。
◼️文庫は、PCやガラケーで代替できなかったが、スマホやタブレットで代替できるようになった可能性
ここまでで、「文庫本の値上がり」と「ライトノベルの減少」では文庫本の売上減少を説明できないことを確認しました。
では、「ネット」はどうでしょうか。
ただし既に書きましたが、「書籍」と一括で考えるのが妥当でないように、「ネット」と一括で考えるのも妥当ではありません。
テクノロジー、デバイス、サービスの変遷を考える必要があります。
ここでの結論としては、「携帯しやすい視覚メディア」として、ガラケーは文庫を代替できなかったが、スマホでは代替されたというものです。
スマホの保有率の推移
以下は、NTT.docomoの「モバイル社会研究所」のデータです。

【出典】
さて、2010年以降のスマホ普及率と、文庫売上推移のグラフを比べてみましょう。
文庫は、分かりやすくするため、2010年以降の売上減少部分をトリミングします。
また、スマホ普及率は減っているグラフなので、上下を反転させます。


ここまで一致していながら、本当に「ネットやスマホのせいにするのはバカの1つ覚え」でしょうか?
携帯できる視覚メディアとしてのスマホ
このように、2012年以降にスマホは急激に普及しました。
スマホの普及に伴い、サイトコンテンツはスマホに対応(レスポンシブ化)し、SNS、動画など、付随したサービスも生まれました。
電車で本を読む人がどんどん減る一方、スマホを見ている人がどんどん増えているのは、データこそ示せませんが、電車に乗れば明らかだったことです。
書籍のうち「文庫」は、「PCやガラケーでは代替されなかったが、スマホ以降に代替された」と考えることは、少なくとも以前から同じように上がっている価格を根拠にして2012年以降から突然に売上減少が起こっているのを説明するよりは妥当ではないでしょうか。
◼️文庫も差し引いて考えると、1995年の7600億円→2024年の3250億円(58%減)
ようやく文庫の話が終わりました。
先ほど、全体から児童書を除いて考えましたが、文庫も除きましょう。
もう1度、書籍全体のグラフを載せます。

1995年は、児童書が1000億円、文庫が1400億円、それ以外の書籍が7600億円です。
2012年は、児童書が1000億円、文庫が1400億円、それ以外の書籍が5600億円です。
2024年は、児童書が1000億円、文庫が750億円、それ以外が3250億円です。
よって、「児童書と文庫を除いた書籍」は1995年の7600億円から、2024年の3250億円まで、58%の減少です。
元は、「書籍全体で1兆円→6000億円に40%減った」だったので、だいぶ見通しが良くなりました。
◼️「文芸」と「新書」は文庫と同様の推移
なかなかこれ以上のジャンル別の長期データはないのですが、以下のサイトに、ジャンル別のグラフがあるので、これを使います。
ただし、こちらは2006年以降のグラフしかありません。

【出典】
雑誌とコミックは無視すると、まだみていないのは「文芸」と「新書」です。
これらは、文庫と同じく2012年頃まで一定です。
対比としては、2011年で区切って見たほうが分かりやすそうです。
2006年→2011年では、
文芸は、1500億円→1400億円
新書は、400億円→400億円
で、横ばいです。
しかし2011年→2023年で比べると、
文芸は1400億円→800億円
新書は400億円→190億円
と、両方とも半減しています。
これは文庫の1400億円→750億円の半減と一致します。
文芸と新書は、「6年間と12年間を比べるな」という話ですが、だってデータがないんだもの。
とにかく、文庫と同じ動きであり、その内容や役割からして、売上減少の理由は文庫と同じだろう、と推測できます。
つまり、PCやガラケーではできなかった、スマホによる代替です。
◼️書籍で最も構成比が高い「その他」
さて、上のグラフで雑誌とコミックを除いた場合に、構成比が最も高いのは「その他」です。
つまり(上のグラフでは)「書籍」で一番売れているジャンルは「その他」です。
売上構成比1位が「その他」なんて業界が他にあるのか知りません。
それだけ多様ということにしておきましょう。
(誤解されている方がいらっしゃったので捕捉ですが、上記のグラフが「その他」でまとまっているだけで、POSレジや、書店の売上把握レベルでは、もう少しきちんと分類されています)
しかし、多様だからといって、思考放棄していいとは思いません。
なので、可能な範囲で考えます。
「その他」の推移をを見ると、
スマホ以前の2006年→2012年の6年間では、
6200億円→4200億円(33%減)です。
これは1年間で6%減の動きです。
スマホ以後の2012年→2023年の11年間では、
4200億円→3400億円(15%減)です。
これは1年間で1~1.5%%減の動きです。
これは明らかに、売上が変わらない「児童書」や、2012年から売上が急に減り始めた「文庫(ライトノベル含む)」「文芸」「新書」とは大きく異なる動きです。
「2006年~2012年は急激に減って、それ以降も少しずつ減っている」という感じです。
では、「その他」には何が含まれるでしょうか。
雑ですが、見てみます。
(雑なのは業界であって、僕ではありません)
学習参考書
児童書と同じく横ばいのようです。
減らない理由は、児童書とも重なりますが、買ってるのが本人のお金じゃないとか、ネットやスマホでは代替しにくいからではないでしょうか。
例えば、テキストと問題集の2つを1つの端末で代替するのは困難です。
学習系アプリやYouTubeもありますが、いまいちな感じのようです。
ただ、GIGAスクール構想により、子どものタブレットではかなりの量のコンテンツが用意されており、ミニテストなども電子でやっているため、今後は変容する可能性はあるかもしれません。
資格
これも堅調のようです。
学習参考書と同様、テキストと問題集を1つの端末では使いにくいなど、ネットでは代替しにくい面があります。
語学
どうも、売れているようです。
紙の本からは音声が出ないので、本来は電子端末にアドバンテージはあります。
さらに、コロナ禍以降に、外国在住の人からオンラインで格安で授業が受けられるサービスも普及しています。
それでも代替しきれない何かがあるのかもしれません。
ビジネス書
ビジネス書は、定義が曖昧すぎて良く分かりません。
専門書
ビジネス書とはCコードで明確に区分されています。
大学研究費などによるシェアが高いですが、大学研究費の使い道は本だけではないので、安泰というわけではありません。
例えば、理系はほとんど電子ジャーナルに代替されています。
写真集
文庫や新書と異なり、外で見るものではありません。
物理的に持ちたい写真集はネットでは代替できませんが、見られたくないコンテンツ(例えばエロ系)は早期にネットに代替されたはずです。
生活書
料理、ファッション、趣味・スポーツ、健康、地図、旅行ガイドなどです。
ニッチなものだと、マナー、冠婚葬祭、相続、離婚などの本もあります。
これも、PCやガラケーで代替できたのか、できなかったけどスマホで代替できるようになったか、それとも未だに代替できないかを個別で見る必要があると思います。
例えば、「私は冠婚葬祭について、紙の本でしか知りたくない」という人は普通はいません。
一方、コンテンツはネットで代替できたとしても、「デスクトップPCでは寝っ転がって見れないけれど、スマホは寝っ転がって見れるので、スマホの登場を待つ必要があった」というものもありそうです。
1つずつ見ていきます。
●料理
屋外では料理はしないので、PCでも問題ありません。
しかし、「レシピ投稿サイト」は、スマホ以前にはありませんでした。
また、デスクトップPCはキッチンでは見れません。
●ファッション
「書籍」の場合は雑誌と異なり、どちらかというとエッセイ寄りです。
今はネット記事やInstagramをスマホで寝っ転がって見るでしょうね。
●地図
PCでは早期に見れましたが、ガラケーでは、地図は今ほど便利ではありませんでした。
PCで地図を印刷し、持ち歩いていたと思います。
しかし、スマホでは完全に代替されているというか、紙より便利です。
地図の出版社である昭文社も、データでの商売に移っています。(カーナビなど)
●旅行ガイド
地図と同様の面があります。
さらに情報誌としての面もあり、雑誌に近いので、早期に代替されたと思います。
しかし、旅行している現地で十分なネット情報を見るには、スマホの登場を待つ必要がありました。
ちなみに旅行ガイドは書籍と雑誌にまたがっていて、「るるぶ」などは雑誌、「ことりっぷ」などは書籍です。
●趣味・スポーツ
鉄道、ペット、スポーツなどの本があります。
外で見るものではありません。
写真重視で紙にアドバンテージがありそうな場合と、別にネットでもいい場合、スポーツのように動作の話なので動画にアドバンテージがありそうなものなど様々だと思います。
●「マナー、冠婚葬祭、相続・離婚」なども外では見ないので、PCで代替でき、スマホは何も関係ないでしょう。
◼️つまり、千差万別
このように、書籍が売れなくなったのがネットが原因だとしても、一括りにすることは不可能です。
「いつ」「何が」「何によって」と分解する必要があるように思います。
この記事で挙げた「その他」は「このジャンルはこうかな」という想像の話なので、きちんと分析するには「その他」を中身をジャンル別・金額ベースで見ていく必要があります。
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